概要
震洋とは太平洋戦争末期、日本海軍が開発した爆薬を乗せた特攻用のモーターボート。約2000隻以上が製造された。
太平洋戦争末期。敗戦色が濃くなってきた日本海軍は起死回生の手段として回天や桜花などの特攻兵器を開発していた。その中でも震洋は構造が簡単であり、一番大量に製造されていた。
震洋はベニヤ板を原料に作られた船体にモーター原動力のエンジンを搭載し、船首部分に250kgの爆薬を搭載。敵艦に向かって体当たりを敢行するものであった。
また、別の型では爆薬の代わりに噴進砲や機銃、電話機が取り付けられた震洋も存在している。
戦果
震洋の戦果ははっきりとした記録は残っていないが、1945年のフィリピンのルソン島の戦いでリンガエン湾に上陸した米軍相手に幾ばくかの戦果は挙げている。その後沖縄戦にも投入されたが、目立った戦果は無く、攻撃前に部隊ごと全滅してしまうこともあったため起死回生の切り札とはなり得なかった。