概要
『風ノ旅ビト』(原題:JOURNEY)は、2012年3月15日にPlay Station Storeで配信されたプレイステーション3のアドベンチャーゲーム。ダウンロード専用ながらも、2012年のゲーム・オブ・ザ・イヤーを総なめにした傑作。
ちなみに輝かしい受賞ラッシュの一方で、開発元の thatgamecompany が開発期間の延長による財政難から、本作の完成を待たずに破産していたという壮絶な裏話も。
そのゲーム性と風景の美しさにとことんハマる人も多く、「ゲームプレイを1週間中断しないと取れないトロフィーが取得最難関」と言われる。
iTunesと海外PS Storeでは『風ノ旅ビト』のサントラもリリース。日本のiTunes Storeではアルバム750円、1曲150円。iTunesのページはこちら。
内容
プレイヤーは、赤いクロークのような衣装を纏った「旅ビト」となって、文明の痕跡が残る広大な砂の世界の向こう、高くそびえる山に向かって進んでいく。
オフライン状態における単独での目的地到達も可能だが、このゲームの真価が発揮されるのはオンラインでの二人旅。同時にプレイしているどこかのプレイヤーとランダムでペアになるのだ。コミュニケーションの手段は限られているが、それでも何かが通じる瞬間に心を動かされるプレイヤーは少なくない。エンドロールの終わりには、同じステージで旅をしていた相手のIDが並ぶ。
旅ビト
砂漠のど真ん中で座禅を組むプレイヤーの分身。出来るのはシンボルによる自己主張(ポワポワ)、布パワーを消費しての羽ばたき、そしてひたすら歩くこと。斜面を華麗に滑り降り、高所からの着地もなんのその、中盤以降のアイツに何度弾き飛ばされようとへこたれない不屈の踏破者である。
周回プレイによってクロークの裾の模様が複雑になっていくため、複数周回者が初心者と出会った際には“先輩”として妙な自負心や責任感を覚えることも。リセットプレイも楽しいため、初心者クロークで玄人の動きを見せるやつがたまにいる。
白ビト(白い旅ビトを指す通称)
ある条件を満たすことでクロークの色を変更できるようになる。いわばやり込みの証で、白ビトともなると先達としてのプライドも芽生え、同時に謎の余裕や包容力まで備わるケースが多い。初心者時代に白ビトとの幸運な出会いを果たし、感銘を受けたプレイヤーは少なくない。
白ビト同士の旅ともなると、しばしば収拾のつかない珍道中が繰り広げられる。
”トーチャン”と”カーチャン”
公式から公開された旅ビトのプロトタイプと、ゲーム内に登場する“あるキャラクター”についての、ファンの間での通称。
トーチャン
ゲーム内には登場しないプロトタイプ。その佇まいから、闘士ノ旅ビトと呼ばれることも。
初期デザインでは明確に「手」や「足」が存在していたようだが、腕を使うアクションが必須ではない作風や、足首の制御にかかる制作リソースの削減、キャラクターの属性を曖昧にするデザインの追求といった複合的な理由から、移動特化の旅ビトスタイルに落ち着いたとの事。
カーチャン
←後ろの白い人
ゲーム内にしばしば登場する、白くて大きなヒト。旅ビトたちにとって導き手のような存在。
正体は不明(示唆はされる)だが、ファンの間では「御先祖様」と呼ばれたり、その優しげな佇まいから「カーチャン」と呼ばれたりしている。プロトタイプの旅ビトを「トーチャン」と呼ぶのもおそらくはカーチャンとの対比。
関連イラスト
関連タグ
ゲームゲノム:season2の3回で特集された。
Journey’s Enigmatic Character • Its Six Iterations(『風ノ旅ビト』の謎めいたキャラクター - その6つの変遷)- CONTROL500