概要
CV.柚原みう(ゲーム版)
本作品の主人公である武村と同じマンションに住んでいたOL。異変によりゾンビと化しており、人間としての知性は失われている。主人公である武村雄介によって自室で保護・飼育され、玩具にされることになる。生前は『自信がなく引っ込み思案でなかなかコミュニケーションが取れない』といった性格で、メガネをかけていた。
異変前は雄介との面識がほとんどなく、日々の仕事で疲れ切っているところに突然の雨でずぶぬれになり、更に鍵まで失くして茫然自失で部屋の前に突っ立っているところを雄介に対応してもらい、お礼に缶コーヒーとプリンを渡すといった一幕があったのみである。ただ、それは雄介の側からの認識であり、これらを語るシナリオを見る限りでは時子の側は隣人として何かしら気に掛ける部分があったようだ。
ゾンビ化してからは前述のとおり雄介に玩具として扱われる日々が続いていたが、(雄介本人としては自分の衛生管理の一環だったが)時折風呂に入れたりするなど丁寧に扱っていたためか、あるいは上述のような交流があったためか、時子の側は特段不快に思っていないことが描写されている。具体的には、本作のゾンビは「人体の一部を摂取することにより少しずつ知性を取り戻す」という設定があり、時子も雄介の様々な体液を摂取して徐々に知性を取り戻すのだが、
- 行動拠点を自室から移すことを考えた雄介が、そろそろ時子も解放してやろうと部屋を開けたまま数日放置していても外に出ていく様子がない。
- ある程度の知性を取り戻した後は部屋から出歩くようになるが、雄介をサポートするため自発的に行動している。
等、雄介のことを好意的に見ていると取れる行動が見られる。
もっとも、元が上述のように感情を読み取りにくい性格であるため、まだ知性を取り戻しつつある途上で半ば本能的にエサ(のような物)をくれる雄介に対して動物の如く懐いているのか、あるいは時子としての知性をすでにある程度取り戻し、恋慕を抱いているのかは微妙なところである。(そもそも本作のゾンビが取り戻す『知性』とは生前の本人のものであるのか、あるいはそれとは違ったゾンビとしての新たな知性であるのかはゲーム版も含めて描写がない)
生前に雄介へお礼の贈り物をした時をなぞるかのような行動をとったことが追加シナリオで語られているが、そちらに関しても以前とった行動をただなぞっただけなのか、あるいは感謝を伝えるため選択的に取った行動なのかは不明。
とは言え、特に時子ルートと言えるものが存在するゲーム版においては彼女が深月に次ぐ第二のヒロイン的な立ち位置にいるのは間違いないと言っていいだろう。差し当たって二部ヒロインの牧浦先生より優遇されているのではないだろうか。
本作では「ゾンビは感染症によるもの」と設定されているが、ゾンビは理性を失っているので襲撃により感染させられると一般的に全身傷だらけになってしまう。しかし時子は歯形一つない状態でゾンビ化しているので、人から人への感染によるものでない初期感染者の一人であることが示唆されている。
ゲーム版では人間と変わりない肌の色をしているが、漫画版では肌の色が紫になっておりゾンビであることがより分かりやすく描写されている。