MemoriesOff〜それから〜
めもりーずおふそれから
KIDが発売した恋愛アドベンチャーゲーム、メモリーズオフシリーズの第四弾。
前作より一年半後の冬の浜咲学園とカフェならずやが舞台。
本作の構想は想い出に変わる君〜memories off〜製作中からすでにあり、前作との繋がりが深く、前作のメインヒロインである黒須カナタや、同じく前作に登場した飛田扉が物語のキーマンとなっている。
本作のキャラクター造形については、これまであえて避けてきた「萌え」を意識しており、縁の「妹」や葉夜の「メガネ」のように、それぞれにわかりやすい特徴づけがなされている。
本作はシリーズの中でも特に傑作と名高い。理由としてはまず導入部のプレイ時間である。前作と前々作では導入部が長かったが、今回はプレイ開始直後にいのりに振られることから、本来のストーリにすんなり入ることができる。
また、ヒロインの過去が際立つようになった。前作ではヒロインの心の影の部分が重すぎるといわれた(「花の王子様事件」や「真実と正義編」での鳴海父の死、など)。
しかし今回は今までどおりのシリアスな部分があるものの、前作ほどの悲惨な、あるいは惨いものではなくなった。
主人公の個性も本作を境に大きく変わった。
具体的にいうとデザインがはっきりと映るようになったこと、そして性格である。
まず前者に関しては今までの作品では殆ど顔が映らないようになっていた(前作では集合写真の際に若干映ってるようにも見えるが、OVAなどのデザインとは大きく異なる)。しかし本作では多くのシーンで主人公の一蹴がしっかり映っている。
後者に関しては今までの主人公は大変個性的だった。
初代の三上智也はKIDきっての電波系主人公と言われ、2ndの健は優柔不断だった、そして前作の加賀正午は得に個性が強く、TrueStoryではカナタと音緒の二人とお互いの存在を隠しながら半同棲するなどをしていたが、一蹴はしっかりケジメをつけるなどそれなりの好青年となった。