概要
JR九州が裕福層向け団体列車『ななつ星in九州』専用客車として製造・配属した客車。コンセプトとなっている7にこだわり製造番号は7000番台が基本番台となっている。高級ホテル同様ドレスコードが指定されている(ジーパンやサンダルなどの普段着的な服装不可)車両があり、また「大人の空間」という位置づけのため乗車年齢制限も中学生以上となっており、小学生以下の子供を同伴しての乗車は不可となっている。
pixiv上では現時点(2014/1/14)においては営業運転開始(2013/10/15)からまだまだ日数が経っていないため2件しか該当イラストがないが、いずれ他の鉄道イラスト同様当該車両のイラストや擬人化イラストなどが投稿され増えていくものと思われる。
仕様
車体は817系を基に台車は787系を基に設計・製造されており、走る高級ホテルとしてふさわしくすべく振動・動揺抑制の工夫がなされ、豪華な内装に高級感あふれる外装となっている。
車内の電源供給用に床下装荷型ディーゼル発電機がラウンジカー(※1)とダイニングカー(※2)の2両に装備されている。つづく4両が2人個室タイプA寝台車(3号車は車椅子対応)、最後尾がさらに上級の特別A寝台車となっており、最後尾側には大きな展望窓を持つ展望スペースがある。編成内乗車定員は28名(A寝台24名、特別A寝台4名)となっている。
床下は台車や連結器などがある車端部を除き、見栄えが悪くならないように化粧板で目隠ししてあり、ディーゼル発電機を装備している1号車と2号車は化粧板にディーゼル発電機用通風孔が開けられている。台車は基となった787系の台車と見た目は大差ないが、乗り心地が悪くならないように軸ばねのダンパーは減衰力が変えられるようになっている。連結器は機関車と連結する1号車と7号車の編成端部寄りは密着自動連結器が取り付けられており、編成内は密着連結器で連結している。
各個室には空調、トイレ、シャワーが設置されており、寝台は車両の加減速・連結器付け根の緩衝器の伸縮といった車両の鋼体や連結器などでも吸収しきれないわずかな動揺を乗客に感じさせないように線路方向(進行方向に平行)となっている。
形式記号に鉄道省および初期の国鉄以来、等級分け制度の変更により長きに渡って使われていなかった「イ」が使われた。重量記号は全車42.5t以上47.5t未満となる「マ」になっている。
牽引にはDF200-7000が専用機として製造され本列車の牽引にあたっている。
現時点では何の目的で取り付けたのか不明だが、横長タイプのサボ受けが取り付けられている。
列車設備制限による工夫
車両に装備された水タンクから各個室に供給できる水は2日分が限界のため、3泊4日コースでは2日目が霧島温泉郷での温泉地めぐりと同温泉地の旅館宿泊となっており、その間に一旦車両基地まで回送し、水の補給、下水抜き取り、燃料の補給を済ませるようになっている。
注釈
※1・・・ロビーカー。77系ではバーカウンターやピアノが設置されており昼間は休憩場所として、夜間はバーとして営業。
※2・・・食堂車
等級について
イ・・・旧1等車(1955(昭和30)年に二等級制に格下げ移行したため廃止されていた)
ロ・・・旧2等車→1等車(現:グリーン車、寝台車(分類記号:「ネ」)の場合A寝台)
ハ・・・旧3等車→2等車(現:普通車、寝台車の場合B寝台)
ちなみに
形式番号について説明するが、本来10の桁で7は戦災復旧車を表す形式である。だがこれは慣例であり、現在のJRではこれに沿わない形式の付け方も多く存在する。(例:JR四国の「4桁型式」、JR北海道のバーベキュー客車「ナハ29000形(肉=29、本来は大型木造三軸ボギー車という区分)」など)