CV:坂口哲夫
人物像
プラフスキー粒子の技術を独占するPPSE社の会長兼最高経営責任者(CEO)。
レイジと同じくアリスタの宝玉が埋め込まれた懐中時計を所持している。
飄々とした中年男性で、アラン・アダムスの前でおどけてみせたり秘書のベイカーに子供っぽい態度で甘えたりと掴み所がない人物。
目的の為なら手段を選ばず卑怯な手口も平気で行う卑劣な一面も持つが、予想外の事態が起きると必要以上に取り乱す辺り、根は小心者のようである。
ガンプラバトルの根幹に関わる企業の重役として公式大会でガンプラバトルを観戦することもあるが、ガンプラ及びガンダムに関する知識には疎く、本来ならガンダムと並ぶ知名度を持つモビルスーツであるザクⅡの名前すら知らなかった。
また、成金趣向が強く、金色のリムジンを所有している他、ガンプラバトル観戦の際にはVIP席でワインを嗜むなど、一般人からしたら鼻につく部分も多い。
元は「異世界アリアン」のしがないコソ泥であり、王家の宝物庫に忍び込んだ際、宝物庫にあったアリスタの力によってこちらの世界に飛ばされてきた過去を持つ(ガンダムについて疎いのもこの為)。異世界で途方に暮れている所を、当時はガンダム系コスプレイヤーであったベイカーと出会い、アリスタ(=プラフスキー粒子)を使ったガンプラバトルを立ち上げ大成功し、今に至る(右も左も分からない異世界でこれまでのビジネスを成し遂げる辺り彼の手腕の高さが伺える)。
王家の宝物庫に忍び込んだという前科がある為、ガンプラバトル選手権に出場して来たアリアンの第一王子レイジを、宝物庫に忍び込んだ自分を狙ってアリアンからやって来た追手ではないかと思い込む。
そして、自分の素性を隠し通すために大会主催者という立場と権力を利用し、大会のマッチメークを完全に私物化。ベイカーに命じてバトル中に様々な妨害行為を行い、セイとレイジが決勝トーナメントに進出できないように暗躍した。
第7ピリオドではガンプラマフィアのCを雇ってレース中にスタービルドストライクガンダムの足止めをさせ、その結果ポイントが獲得できなかった二人は決勝進出が危うい順位まで後退するが、それらの裏工作は結果として裏目に出てしまい、激怒したレイジが自分の所へ乗り込んでくるという最悪の事態を招いてしまう。幸い、この時は「これ以上余計な手出しをするな」という忠告だけで済んでおり、これ以降目立った妨害は行わず、手練れのファイターをけしかける方向へ転化していった。
しかし、彼の思惑とは裏腹にレイジ達は決勝トーナメントまで進出し、更に決勝戦まで勝ち進んでしまう。レイジが優勝する事によって自身の秘密が明るみになる事に危機感を感じ、ベイカーの紹介でフラナ機関のナイン・バルトと手を組みメイジン・カワグチ(ユウキ・タツヤ)をエンボディシステムを用いて文字通りの操り人形にした上でガンダムアメイジングエクシアをガンダムエクシアダークマターへと改造させ、レイジ達に差し向けたが、エクシアダークマターの敗北によってその目論見は塵芥と消えてしまうのであった。
そして、メイジンが正気に戻った際にメイジンが自分を操っていた黒幕がマシタである事を打ち明けた事で完全に逃げ場を失い、挙句の果てに世界大会会場地下に秘匿されていた巨大アリスタを暴走させてしまうに至ってしまった。
自身、ひいてはPPSEの重大な秘密を守るために、表沙汰になればそれすらも罪になりかねない暗躍を続ける彼だが、当のレイジは何かを思い出すそぶりも見せず、むしろ妨害が原因でレイジに対面する羽目になったり、ニルスに感づかれたりするなど用心深さが却って自分の首を絞めることになっている。
そもそも単なるコソ泥でしかない自分の顔を王家の人間であるレイジが知っていると思っている点が彼の自意識過剰であり、元々気にされていなかった物を妨害しようとする事で返ってレイジに睨まれる様になると言う本末転倒な結果になっている。
なお、彼がここまでして自分の地位に固執していたのは「金持ちになって残りの人生を悠々自適に暮らす」という単純な動機によるものである。
PPSE社
Plavsky Particle System Engineer(プラフスキー・パーティクル・システム・エンジニア)社の略。
マシタ会長がCEOを務める巨大企業で、プラフスキー粒子やガンプラバトルに関する技術を発明・独占し、ガンプラに関する数多くの特許も保有している。
GPベースならびにガンプラバトルシステムを開発しているのもこのPPSE社であり、ガンプラバトル開始時にGPベースに表示されるロゴもバンダイの物ではなくPPSEの物である。
専属のワークスチームも所有しており、世界大会には特別出場枠を設けている。
しかし、マシタ会長は大会主催者という立場と権力を悪用し、ガンプラバトル規定違反となりかねない不正行為を平然と行っていたが、その事は社員の多くは知らない模様。
なお、ガンプラバトルの根幹を成すプラフスキー粒子は反粒子の結合によって生成されるが、粒子の製造技術は完全社外秘となっており(実際にはガンプラバトル選手権地下に存在する巨大アリスタから粒子を取り出している)、粒子の発生装置を搭載したバトルシステムの製造工場も不可侵の領域となっている。