概要
イソップが作ったと伝えられる、ギリシャの寓話集。動物などの性格や行動に託して、日常的な道徳教訓を説いたもの。イソップ物語、イソップ童話とも呼ばれる。
現在の『イソップ寓話集』と呼ばれるものの中には、イソップが創作したものだけではなく、それ以前から伝承されてきたものや、後世の寓話、イソップの出身地とされる地域の民話を基にしたものも含まれている。
また、当時は文字を読める人がほとんどいなかったため、イソップ寓話は口伝で広まった。そのため同じような話も数多くあり、題名は同じでも、違う複数の話になったものもある。
イソップの死後も話は増え続けており、有名な「アリとキリギリス」なども、イソップが死んだ後に出来た話だと言われている。これは、いつの頃からか『イソップ寓話』という名前が、ギリシャにおいて『寓話そのものの総称』となっていったからだと考えられている。
現在読み継がれている『イソップ寓話集』の中に、実際にイソップ自身が作った物語の数がどのくらいあるのかはわかっていない。
中には、人種差別的な表現を含んでいたり、現在の道徳観念とは大きくかけ離れたものも存在する。
代表的な物語
虚飾で彩られたカラス(おしゃれなからす / 鳥の王さまえらび)