概要
超能力者の青年・渡五郎が、人々を苦しめる悪のミュータントたちから平和を守る物語。16話以降は第2期『イナズマンF』として放送された。
イナズマンシリーズは、「バラバンバラはイナズマンの母」(石ノ森章太郎が監督した)や、『幻影都市デスパーシティ』(『F』)などのハードな作風から、1970年代には画期的な作品であった。
サナギマンからイナズマンに二段変身をするので、「二段変身」をする代表的なヒーローでもある。
漫画版は『人造人間キカイダー』の次回作(後に続編であることが明かされる)として『週刊少年サンデー』に掲載されたが、こちらでは帝王バンバは終盤まで登場しないなど設定に大きく違いがあり、そもそもヒーロー物よりも異能バトルに力を裂いている。
登場人物
少年同盟
渡五郎/サナギマン/イナズマン
演:伴大介(渡五郎役)
大学三年で、サッカー部に所属している。新人類帝国のイツツバンバラに襲われていた大木サトコとカツミを助けたことから自分が超能力者である事実を知り、少年同盟に加盟。人類の自由のために新人類帝国と戦うことを決意する。性格は明るく、正義感が強いが、感情的になり易い一面もある。
少年同盟の制服も持っているはずだが、あんまり着用しているイメージがない。普段は「流行の服を着た大学生」といったところ。
「剛力招来」と叫ぶことで、最初はサナギマンといういまいちカッコ悪い外見のヒーローに変身するが、その後「超力将来」と叫ぶことで甲殻を引き裂き、イナズマンに変身する。
石ノ森章太郎本人が「アイツは最強だよ」と語るだけあって実力は石ノ森ヒーロー内でもかなりのレベルであり、テレポーテーション、分身、雷撃(イナズマンだけに)などと言った多種多彩な超能力を使用できる。また、ビルを軽々と支えたり、真空空間を疑似的に作り出して島ほどの巨大要塞を爆破し、なおかつその爆心地にいても傷一つ負わないといった単純な攻防も恐ろしくハイスペックである。
新人類帝国ファントム軍団
帝王バンバが結成した悪の超能力者集団。超能力者(ミュータント)を新たな人類であると考え、超能力を持たない旧人類を滅ぼし、ミュータントのみの世界を作り上げようとしている。「選民思想」を持った悪の集団の元祖といったところだろうか。(やってることはショッカーなんかとあんまり変わらないのだが)
帝王バンバ
CV:飯塚昭三。ファントム軍団の頂点に立つ帝王。三本指の右腕を持ち、肌も青白いため、変身前から異形の姿をしている。
渡シノブ
「ロボット」というが、実際には脳以外の部分を全て改造したサイボーグと思われる。風や霧など自然現象や化学物質、抽象的なものをモチーフにしたものが多い。少なからず動植物をモチーフにしたものも存在するが、「タケバンバラ」とかやっぱり変わっている。
イナズマンのデザイン
特撮版では肩パッドやマフラーの勇ましい、いかにもヒーロー然とした外見である。
しかし、漫画版ではかなり細マッチョで全身に血管が浮き出ており、さらに黒いビキニパンツを履いている奇妙な姿であり、特撮版に存在した真ん中の触角もない。真ん中のは蝶や蛾の口吻をモチーフとしたものである。作中では「蝶のような姿」と呼ばれているが実際見てみると頭部は蛾のイメージが濃く出ている。仮面ライダーフォーゼに出演した新イナズマン=風田三郎(漫画版では風田サブロウ)も、こちらのデザインを踏襲している。
また、漫画版にはルビィと言う名の女イナズマンも登場する。これは蝶のイメージが全身に強く反映されておりイナズマンの初期デザインの流用と言われている。MEIMU作のリメイク版にも三郎の姉 風田御世として登場している。
関連イラスト
- 旧イナズマン
- 漫画版&新イナズマン
関連タグ
人造人間キカイダー:漫画版は漫画「キカイダー」の正式な続編。実写版でもどちらも伴大介氏が主演を務める。
仮面ライダーフォーゼ(2012年12月公開映画『仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼ MOVIE大戦アルティメイタム』のフォーゼパートにサナギマンとイナズマンが登場)