デニス・マックフィールド
でにすまっくふぃーるど
「でも そそるんだよね。エンターテイナーの血が沸き立たせるんだ」
CV:柿原徹也
概要
LDSブロードウェイ校からの留学生で、舞網チャンピオンシップ出場者の一人。
榊遊矢の父・榊遊勝をリスペクトしており、彼の息子である遊矢や、遊勝塾塾長の娘の柊柚子にも興味を持っている。
ノリが軽くマイペースな性格だが、デュエルにおいては意外な冷静さも見せる。だがエンタメデュエリストを目指しているだけあって、そのデュエルは観客を楽しませることを第一に考えている。実際エンタメデュエリストとしての実力は高く、遊矢から「父さんと組んでいるみたいだった」と言わしめたり、デュエルに乗り気でなかった権現坂昇の闘志(?)に火をつけるほど。
一見友好的な人物に見えるが、その正体は融合次元のスパイ。
監視カメラの配置を熟知していたり、融合召喚ではなくエクシーズ召喚を使う事でエネルギー検知を掻い潜るなど、同じく派遣されていた紫雲院素良よりも強かに活動している。
しかし、想定外の事が起こると自然と地が出てしまう。
作中では黒咲隼が観客を盛り上げている姿を見て「エンターテイナーの血が沸き立たせる」と言っており、スパイ云々関係なく生粋のエンタメデュエリストである事は確か。
来歴
舞網チャンピオンシップ三回戦バトルロイヤルで梁山泊塾に苦戦する遊矢の前に現れ、彼をサポート。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンを使って暴走しかける遊矢を励まし、彼の心の安定、そして勝利に貢献。遊矢と友人となる。ちなみに途中で参戦したため、乱入ペナルティで2000ポイントのダメージを喰らう出オチっぷりを見せた。
余談だが、後に沢渡シンゴも似たようなことを行っている。
柚子とのデュエルにも勝利するなど高い実力を持つが、乱入してきたセレナにエクシーズ次元の残党と勘違いされる。彼女とのデュエルにおいて融合次元とエクシーズ次元の争いを知っているような素振りを見せ、セレナに追い込まれた際には「それじゃあちょっとだけ…本気出しちゃおうかな」と若干黒い表情を見せた。そして、セレナにトドメを刺される直前に何か策があったらしいにも関わらず、オベリスク・フォースがやってきたのを察知すると、そのまま敗北している。その上、彼のデッキには前述のようにエクシーズを使用しているにもかかわらず魔法カード「融合」が投入されていた。
その後も氷山エリアへ移動した柚子とセレナの後を追跡し、物陰から柚子とセレナの会話の内容を盗み聞きする等不審な行動をしていた。そして現れたユーリに対しては「待ちくたびれたよ……ユーリ」と親しげに話しかけるなど、彼とは旧知の仲である様子。ユーリに柚子の情報を与え、セレナを捜索するオベリスク・フォースに協力した。
バトルロイヤル終了後、セレナの確保に失敗したのを確認した事で自らが連行しようとも考えていたが、セレナが自らの素性を遊矢達に明かしてしまった事で困難になった模様。
流れでランサーズへと加入したが、以降様々な場面で「自分の正体が露見しているのではないか」と疑心暗鬼になっている(実際にデニスの正体が露見しているかは不明だが、赤馬零児は彼を「謎の多い人物」と公言している)。
シンクロ次元にて
シリーズ通算778回目となる74話にて、フレンドシップカップ1回戦のラストで黒咲とのライディングデュエルが始まる。そのデュエルでデニスは黒咲の発動していた「RR-ターゲット・フラッグ」の効果で手札を公開させられる。そして手札にあった「融合」を見せながら「キミが見たかったのはこれかい?」と発言し、融合次元側の人間であることが決定的となった。
デニスのターンになり、ドローしたカード「古代の機械混沌融合」を発動し、手札の融合を捨て墓地に送られた「Emトラピーズ・マジシャン」と「Em影絵師シャドー・メイカー」3体の合計4体を除外しデッキから「古代の機械猟犬」とエクストラデッキから「古代の機械双頭猟犬」「古代の機械参頭猟犬」「古代の機械究極猟犬」を特殊召喚、その4体で攻撃力4500の「古代の機械混沌巨人」を融合召喚した。
この融合召喚で黒咲は融合次元のアカデミアと繋がっていると確信。そしてデニスも、人が変わったような凶悪な笑みを浮かべていた。
「さぁ ハンティングゲームの時間だ…!」
黒咲の回想によると、「古代の機械混沌巨人」によってハートランドが破壊されていたようだ。
前述の怪しい行動の多さから、視聴者視点では「知ってた」としか言いようがない正体バレでもある。これに関しては、ベクターの件で女性ファンやメイン層の子どもが阿鼻叫喚をきわめた事の対策……なのかもしれない(ちなみにベクターとデニスの正体を現すまでのそれぞれの期間は、デニスの方が長い)。
その後、潜入していたデニスがエクシーズ次元で瑠璃を見つけたことで、エクシーズ次元が融合次元に侵略される切欠となった事、瑠璃を攫う様にユーリを手引きしたのは自分だということを暴露し、煽りに煽られ怒り心頭に発した黒咲によって完膚無きまでに敗北し、担架で運ばれて行った(この時、長官が「速やかに身柄を確保せよ」と言及している)。
エンタメへの想い
黒咲から「やはりお前はアカデミア!」と断定されたこと、零児も彼がアカデミアの回し者であると推測しそれを評議会に話している描写があること、さらにデニス同様アカデミアの人間であると思われるロジェ長官が興味深そうにデュエルを眺めるカットが何度か映し出されていることから、作中では完全にアカデミアの手先扱いになったようである。
だが地下デュエル場などの描写を素直に受け取るなら、彼のエンタメへの想いは本物であり、遊矢や遊勝へ見せた敬意も真っ赤な嘘であったとは考えづらい。また、仲間になったランサーズの面々へ思いやりを見せるシーンも決して少なくはなかった。
黒咲とのデュエル中にも、「黒咲瑠璃が見つからなければ、エクシーズ次元でずっとエンタメデュエリストとして暮らしたかった」とも吐露し、潜入していたエクシーズ次元でもエンタメデュエリストとしての生活して居た事に、実際に充足感を覚えているようだった。
こうした背景も踏まえると、トラピーズ・マジシャンが破壊されて見せた焦りやその後の凄みの表情も、単に黒咲にスパイ任務を失敗させられ怒りを覚えたというだけでなく、正体が暴かれランサーズでいられなくなることに苦悩し、その原因を作った黒咲に八つ当たりしているようにも見える。
未だアカデミアと繋がっている理由がはっきりしないこともあり、敵対姿勢が鮮明になりはしたものの、今後の動向(敵に転ぶか味方に戻るか)が注目される。
デュエル関連
使用デッキは「Em(エンタメイジ)」と名の付く魔法使い族モンスターを主力としたデッキであり、特にバーンダメージに対するメタ効果を内包したカードが多い。
エースモンスターはランク4のエクシーズモンスター「Emトラピーズ・マジシャン」。
エクシーズ召喚を主体とするデュエリストだったが、シンクロ次元編からはランサーズの中でも遊矢や沢渡に次いでペンデュラムカードを多用して使いこなしている。
また、彼のデッキには「融合」が投入されている。
↑今は懐かしい、融合を引いてしまった時のデニス。
シンクロ次元編でアカデミアである事を明かした際には「Em」とは別に「古代の機械」が混在している事が判明。ただし、こちらはメインデッキのカードよりエクストラデッキのカードが多い印象を受ける。
余談
主人公との対面や言動等の雰囲気が前作で壮絶な裏切り劇を見せたあの人物を想起させる。
なお、44話で初めてペンデュラム召喚を行っているが何故かペンデュラム召喚特有の演出はなく、演出のあった部分は指パッチンをしている。
ちなみにLDSの生徒は必ず4つのコースの内の一つを選択する事になっており、エクシーズモンスターを使っている為にエクシーズコース所属と思われがちだが、本人が公言した事は無い。
はたして彼の行く末は……。