曖昧さ回避
概要
安土桃山時代の盗賊。
様々な逸話が残るものの正確な資料は少なく、その素性の多くは未だ謎に包まれる。ただ、主に都市部を中心に窃盗を働き、豊臣家の手勢に捕らえられ一族ともども処刑されたという記録が残っているため、実在したのは確かである。イエズス会宣教師が処刑当時の様子を書き記した史料にも「Ixicava goyemon」の名が記されている。
後世には歌舞伎の演目において題材にされ、反権力の義賊という部分が強調されて描かれ人気を博した。
出自
出生地は伊賀国・遠江国・河内国・丹後国など諸説あり。
十代中頃に父母を亡くした後、伊賀の忍びに弟子入りしたとも、奉公した家の人妻と駆け落ちしたなどの説が存在する。
一説として、伊賀流の忍びとして知られる百地丹波に弟子入りし忍術を学んだとされる。
しかし、丹波の妻と不倫関係を持ち、更にその妻にそそのかされて丹波の愛妾を殺害しそのまま逃亡。抜け忍となった五右衛門は諸国を放浪しながら仲間を集い盗賊団を組織したという。
釜茹での刑
時の天下人・豊臣秀吉の寝室に忍び込むも、発覚し手勢に捕縛される。
忍び込んだ理由として、秀吉の所有する「千鳥の香炉」を盗もうとした、もしくは秀吉暗殺計画を企てたといわれる。目的を果たそうとした今一歩のところで、香炉がチリチリと音を鳴らしたため潜入がバレたとも。または、潜入こそしていないが元々都市部での窃盗被害が多発していることを危惧した秀吉が前田玄以に命じて市内で捕縛されたともされる。
五右衛門の捕縛によりその一族や手下も尽く捕らえられ、京都三条河原にて総勢約20名が「釜茹で」もしくは「磔」にされたとされる。
「釜茹で」については、大釜の煮えたぎる湯に罪人を押し込み煎り殺すという処刑法だが、昨今では釜の中は湯ではなく油(植物性油)で、揚げ殺されたとする説も存在する。
ちなみに、釜茹でされたのが五右衛門とその息子とされ、これについても…
- 「息子だけは生かしてやりたい、苦しませたくない」と、我が身を犠牲にし、息絶えるまで持ち上げ続けた説
- 「どうせ死ぬのなら苦しませて死なせるのは惜しい」と、敢えて煮え油に沈ませた説
- 釜底があまりにも熱くて子供を下敷きにしてしまった説
…と諸説ある。
さらに上記を全否定し、「釜茹でされたのは五右衛門の母親だった」という説まで存在する。
その他
- 後年、鉄製の円形釜を炉で沸かす構造の風呂を、上記の釜茹での逸話に肖り「五右衛門風呂」と呼ばれている。
- 上記の暗殺計画を企てたのは、秀吉の甥・豊臣秀次の家臣・木村重茲であったとされる。奇しくも五右衛門処刑の翌年「秀次事件」により主君や家族も含め自害もしくは処刑されている。
派生作品・キャラ等
ルパン三世
ルパン一味の一人・石川五ェ門(近年のアニメの表記。漫画では石川五右ェ門)は、彼の十三代目の子孫という設定。「ごえもん」と言えばまずこちらを思い浮かべる者も多くpixivのタグでも過半数を占める。
がんばれゴエモンシリーズ
コナミの代表的なゲームタイトルシリーズのひとつ。
戦国無双シリーズ
詳しくは「石川五右衛門(戦国無双)」の記事を参照。
恋忍者戦国絵巻
(右)
天下一 戦国Lovers
CV:藤原祐規
パズル&ドラゴンズ
信長の野望
随時情報募集中です
