ストーリー(ネタバレ注意)
ある日の夜、一人の老人がとある居酒屋で晩酌を交わしていた。
すると店内で居眠りしていたイヤミの皿を店員が片付けようとするとうっかり店員は手を滑らせて食器を誤って放り投げてしまうが、老人はその食器をいとも簡単に片手でキャッチし店員を驚かせる。
そんな中同じく店に呑みに来ていた六つ子たちが些細なことで口論になるが、老人はそんな六つ子たちに対して静かにするよう注意すると六つ子たちは老人に対して喧嘩を売る。
しかしいざ六つ子が老人に一斉に殴りかかると、彼は出身国に伝わる必殺拳「フェー」でいとも容易く六つ子たちを返り討ちにし、「弱い者いじめになってしまった」と呟く。
そして老人がそのまま店を立ち去ろうとすると六つ子と老人との乱闘騒ぎで目を覚ましたイヤミがシェーをし、それを見た老人が彼を伝説の究極奥義「シェー拳」の使い手であると確信し、イヤミを政府が犯罪組織との汚職によって疲弊し滅亡の危機に陥っていた母国「アカーツカ」に(強引に)連れ込んで、10年に一度開催され優勝者には国王の座に就くことができる武術大会に出場するよう懇願する。
勝手に滅べばいいと老人の要求を必死に拒否するイヤミであったが、老人の娘・シャオリンを目にした途端彼女の美しさに見とれたことで、掌を返したように出場を決意する。
そしてシェー拳を極めるべくイヤミは厳しい修行を開始。当初は失敗続きであったが、やがて徐々に修行に順応するようになり、最終的にはシェー拳を極め老人とシャオリンを感激させる。
やがて武術大会の日を迎え、イヤミは観戦に訪れていた六つ子たちから応援?(「負けたら半殺し」byチョロ松、「家燃やす」byトド松など、そもそもそのイヤミの家は第3話にて六つ子たちにによって骨抜きにされている)を受けたのち、試合を迎える。(なお十四松も大会に出場するつもりだった)
自信満々で試合に臨むイヤミであったが、いざ彼がシェーをするとどういうわけかシェー拳の能力が発動せず、対戦相手にボコボコにされてしまう。
しかしおそ松が上面だけのシェーでは能力が発動しないとイヤミを叱責し、感情を乗せるべくチョロ松は一松に彼の通帳を切り刻ませる。するとイヤミはそれに対する動揺からシェーをし、ついにシェー拳の能力が発動され相手を弾き飛ばす。それを機に形勢は逆転し、その後も自身の保険証を切り刻まれる光景、カラ松の写真集、十四松の分裂、シャオリンが実は子持ちの人妻であったという事実をそれぞれ見せられ、当然ながら彼はそれに対する動揺から次々とシェーをし、シェー拳の能力によって相手を弾き飛ばして行く。
ところがとうとうイヤミを動揺させるためのネタが尽き、さらに追い詰められた相手がここで本領を発揮してイヤミは再び窮地に追い詰められ、おそ松とカラ松は全裸になるも全く効果はなし。
もうダメかと思った矢先、巨大な鳥に乗ってきたダヨーンが会場に登場。そして持っていたクロッシュから巨大なう◯こを出し、それを見たイヤミは必殺技「ファイナルシェー」を発動。
そこから巨大な竜巻を発生させ、それは会場のみならず国、大陸、果ては地球全体を覆っていき…
地球を丸ごと消滅させた。
一つの小国を救うためにシェー拳を極めたはずが、そのシェー拳によって国はおろか地球そのものが滅亡するという、ある意味皮肉すぎる結末となった。
余談
- 物語冒頭でイヤミが居酒屋で呑んでいたビールのラベルをよく見ると「嫌味」と書かれている。
- 同じく物語冒頭の居酒屋で、おそ松くんと並ぶ赤塚不二夫の代表作の一つである天才バカボンの実質的主人公・バカボンのパパの代表的な名言である「これでいいのだ」と書かれた額縁が飾られている。なお同週の金曜日には日本テレビにて天才バカボンの実写ドラマが放送された。
- 物語のラストでダヨーンがクロッシュの中から巨大なう◯こを出したが、4話のアバンはこの伏線である可能性が高い。
- ファイナルシェーによって発生した竜巻でおそ松たちが巻き込まれるシーンをよく見ると、デカパンが一瞬映っている。
- イヤミが試合で追い詰められた際に大衆の中からおそ松が彼に叱責するシーンは、バケモノの子のパロディである可能性がある。
- よくよく考えると、この回は六つ子とイヤミの友情回とも取れる。事実イヤミのために貧国とはいえわざわざ海外に渡航し、イヤミを優勝者に推している上、一方的に殴られるイヤミを叱責しシェー拳を発動させるのに一役買っている。六つ子は過去にイヤミの家財や衣服を根こそぎ奪い取ったり、イヤミの方も六つ子を騙して大金を巻き上げるなどしたが、なんだかんだで彼らは深い縁で繋がっているとも言える。だたし六つ子は試合終盤でイヤミが追い詰められた際には、イヤミよりも彼に賭けた320円の心配をしていた。