ダヨーン
だよーん
赤塚不二夫の漫画『おそ松くん』に登場するキャラクター。『もーれつア太郎』など他の赤塚作品にもゲスト出演している。
大きな口が特徴。語尾に「だよん」「よーん」などとつけて話すくせがある。
漫画に登場したのは遅いほうであったが、テレビアニメ版の準レギュラーに抜擢されており、よく知られた脇役の一人である。
トキワ荘メンバーがアニメ制作会社「スタジオ・ゼロ」を設立した際、営業ができる役員がおらず、電通に勤めていた喜代一に頼んで掛け持ちしてもらった。
『おそ松くん』
大口が特徴で、大食漢でもある。口の中はとても広く、中で雪だるまがつくれたり、生き物が住んだりできるほど。色々な物を口に収めておくことが特技である。趣味は俳句。
スーツを着て下駄を履いていることが多い。
主役を演じることはないが、保安官、誠実な政治家、ギャング、怪盗、警察など善玉も悪玉も演じ分ける。53歳。
口調からか「ダヨーンのおじさん」と呼ばれており、本人もダヨーンと名乗っている。
アニメ2期ではイヤミや松造と同年代で描かれる事が多く、『おそ松さん』の頃より良く喋る。一人称は「わし」が多い。
原作漫画における登場は『サンデー』の連載3年目ごろ(1965年、電子書籍ebook版の12~14巻ごろ)。「月給おとせばくろうするぜ」や「俳句でくれば何でもやるよーん」(ともに同14巻)を境に、おなじみの喋り方で出るようになった。
ただ、それより前にも「スパイ大作戦」(同12巻)で口から戦車を出す喋らない人や、「金庫とスイカとカエルさん」(同13巻)の医者など、喋り方の特徴は無いもののダヨーンかもしれない顔の人が3~4回ほど出演していた。
『おそ松さん』
『おそ松さん』の公式HPでは「THE怪人」と称され、何を考えているかわからない神出鬼没のキャラクターとして描かれている。実際、作中の性格もかなりブレがある。背が高め。口から放つ必殺光線ファイナルダヨーンを始めとして、人間離れは更に加速している。
一人称は名前の「ダヨーン」。第2期の16話や23話では「おれ」も使っていた。
そこらへんでモブにまぎれているほか、六つ子のショートコントの相方を勤めたり、イヤミやデカパンとセットで登場することも多い。
デカパンに対しては困らせたり見捨てたりと意図が読めない態度を取ることもあるが、第2期23話の発言によれば親友だと思っているようだ。
OPではいつも本編以上に存在感のある登場シーンを貰っている。
第1期1クール
幻となった1話の冒頭ではアニメ放映の嬉しさのあまり号泣している。逆作画崩壊(松☆RISH)では不良役として整った顔つきで登場したが、膨らんだ頬はそのままだった。
2話Aのブラック工場では彼が大量生産され、Bパートでも至る所に現れた。なおブラック工場のベルトコンベアは彼の顔を模した並びになっている。
円盤未収録となった3話の「デカパンマン」では刑務所にてチビ太をいじめる悪役として登場。かなり流暢にしゃべっている。
4話アバンでは、イヤミの「シェー」の練習に付き合っていた。4話Bでは嫌々ながらトト子のライブチケットを購入しており、財布が空っぽになっていた。またCパートでは銭湯にてトド松といきなり湯船から現れてデリバリーコントを繰り広げ、入浴しにきたおそ松はたまらずに逃げ出すも石鹸を踏んで転倒した。
5話Bでは、デカパン博士の研究所で、メイド服という誰得な衣装で登場し、十四松も吐き出すレベルのまずいジュースを提供した。
6話Bパートでイヤミの付添いに登場し、市役所をその呼吸だけで大わらわにし、イヤミの「シェー」の前振りを買って出ていた。イヤミの靴下を口に含んであまりの臭さに泣いたり、有名になったイヤミにテレビ出演させてもらおうと頼み込むが、断られると号泣したり、子供っぽい面が目立っていた。
7話Aではデカパンと「スタバァコォヒィー」からコーヒーを持ち帰りしていた。
デカパンとの主役回となるBパート「北へ」では、常に「だよーん」というセリフしかしゃべらない。デカパンと旅をしていた(カナダへオーロラを見に行こうとしていた?)が、デカパンとケンカの際にデカパンをボコボコにしている等、全般的にかなり冷酷な役回りをしていた。寒冷地にてデカパンが途中で氷漬けになってしまい、吊り橋に差し掛かったところで回想に浸りながらも何とデカパンを突き落とし殺害してしまう。その後目的地に到着し、オーロラがかかった夜空で星になったデカパンに見守られたところで話は終わる。わけがわからないよ
なお、回想の中の一場面で歯をむき出しにしているシーンがあるが、歯は上下合わせて6本しかなく、人体としてはかなり謎な作りになっている…。
またED後のCパートに「ダヨーン相談室」を設けていた(後述)。
8話Aパートでは一瞬だけ火あぶり中の焼死体役で登場。地味に前回のデカパンとの回想の1シーンから繋がっている。
しかし、おそ松は火を消すどころかその火で焼き芋をしていた。
10話ではイヤミやチビ太と共に路上でレンタル彼女として売り出すが、あまりの不細工さゆえに客はこなかった。ノリ気じゃなかったのか、六つ子からルックスの醜悪さを指摘された際はイヤミとチビ太に向けて「お前達バカなのかヨ~ン!」と叫んでいる(だがお前が言うな)。
Cパートではデカパンが開発した美女薬を服用した状態でミスビューティコンテストに参加し、見事にグランプリに選ばれるが、インタビュー中に薬が切れて元に戻ってしまい、その番組を見ていた松造は飲んでいたビールを噴き出してしまった。
一応6話Bで言っていた「テレビに出たい」という願望はこれで叶えたことにはなった。
11話「クリスマスおそ松さん」の「マッチ売りのイヤミ」ではイヤミが付けたマッチの火の中の光景にて金持ちの老夫婦の坊や(孫かどうかは不明)として登場。6話Bで見せた吸引力をここでも披露し、食事どころか老夫婦や机すら吸い込んだ。
久々のデカパンとの主演となる「愛」では2人で楽しそうにクリスマスパーティを開いていた。その後、酔った勢いで路上に繰り出した2人はそこで目に留まった光の溢れる扉の中へ真剣な表情で入っていくが、その先は…。
第1期2クール
2クール目の13話Cでは正月用の着物を着てデカパンと共に松野家の前を歩いていた場面があった。
14話Aでは聖澤庄之助と共に六つ子の体内のウイルスとして登場。登場直後に十四松菌に駆逐される。
15話Cでは、聖澤庄之助と共に指名手配されており、最終的にドブスに捕まっていた。
17話では、十四松によって概念化された世界で「口」と表現されていた。
18話Bではデカパンと共に「ベストフレンド」というマシンに乗り主役争奪レースに参加。冒頭では「楽しくドライブするヨーン」と語っていたが、イヤミの車(?)にデカパンと共に細工したり、先頭を走るトド松を皆さんご存知ファイナルダヨーンで跡形もなく消し去り、「茶番は終わりだクソガキども」とキャラも語尾も捨てて流暢にしゃべり出すなどかなりゲスい行動をしていた。その様子は実況アナウンサーに「世の中で一番怖い存在、本気を出したおじさん」と言わせるほどである。
その後、六つ子のスーツを着て2クール目OPを歌いながら花畑を快走するが、ミスターフラッグの車を奪い追い上げてきたイヤミの罠にかかり死亡。その後、おそ松とイヤミが死闘を繰り広げている際に主役への執念から復活し、「女を抱きたいヨーン‼」と叫びながらファイナルダヨーンで人々を抹消していた。なお、イヤミの車に細工していた工具は口の中にしまっていた。
19話では「時代劇おそ松さん」の「松尾バショ~ン」と「デカパン裁き」に登場。詳細はリンク先へ。
20話Cにてデカパンと共に劇場スタッフとなり、六つ子に対して「お前達が登場する時、『超絶面白い六つ子』って紹介してやるヨ~ン」とからかっていた。
21話Aではラストの暴風の中で聖澤庄之助と共に飛ばされていた。
22話Bではイヤミが武術大会にて対戦相手に首を絞められ、あわや敗北かと思われたその時、伝説の鳥「鵬」のような巨大な鳥に乗って会場に眼帯と無数の古傷を付けた道着姿の逞しいダヨーンが登場。すぐさまダヨーンが取り出した「あるもの」を見たイヤミは…。
23話Bでは、彼の体内に彼に似た民族がいたことが判明した。六つ子の上3人も彼らの暮らしに馴染んでしまい、顔も彼らみたいになってしまったが…。→ダヨーン族
24話Bでは、トド松が住み始めたボロアパートの住人として登場。なぜかネグリジェを着ていた。このアパートが11話でデカパンとクリスマスパーティを開催したアパートなのか、ダヨーン相談室の会場なのかどうかは不明。
だが25話では、ドラフト選抜を決める野球試合では、甲子園で流れるサイレンのような感じで試合開始の合図を出した。そして、宇宙最強チーム「四銀高校」に次々とやられていく松野家チームの元にデカパンと共にいかにも強そうな容姿(デカパン曰く「妬みと性欲で手に入れた姿」とのこと)となって現れるも、隕石によって宇宙船もろともやられてしまう。
第2期
- 2期1話の前半の未来ではデカパンとキャバクラにいて、自分たちが六つ子のアニメを作ったとホラを吹く(あるいは制作スタッフ役の)デカパンに便乗していた。後半の未来でも頭身が高くなった絵柄で集団の中にいる。
- 2期2話B「超洗剤」…またもメイド服を着てデカパン博士の研究所におり、だよんだよんと呟きながら探し物を手伝っていた。後の場面ではいつもの服で外にいた。
- 2期3話C「トト子の挑戦」…番組ロケの音声スタッフに扮していた。
- 2期4話「松造と松代」…いつもの服を着て研究所にいた。惚れ薬が無くなっていた件で、自分から「ダヨーンじゃないよ~ん。使ってないよ~ん」と恥ずかしそうに言いだし、逆に「あいつか」とバレバレだった。
- 2期5話「夏のおそ松さん」…「暑いざんす」パートでは、研究所のクーラーが壊れた件で、また自分から「ダヨーンじゃないよ~ん。触ってないよ~ん」と白状してデカパンに舌打ちされた。また「花火」パートではデカパンと花火師をしたが、自分たちの顔の形の花火ばかり打ち上げて、観客に去られた。
- 2期6話B「ともだちがほしいじょー」…みんなとハタ坊の友達探しに付き合う。ハタ坊の気持ちを「正体不明の寂しさだよ~ん」と言い表した。
- 2期7話C…トイレにいた(セリフ無し)。
- 2期8話A「合成だよん」…だいたいこいつのせい。
- 2期12話B「返すだス」…デカパンのパンツを奪ってひたすら逃げる。ダヨーンがいつも何を考えているのかはデカパンにも分からない。
- 2期13話「年末」…デカパンと餅つきをする。
- 2期16話「宇宙海賊」…こんな顔の人間がいるかという理由で宇宙海賊と決めつけられる。
- 2期17話「UMA探検隊」…存在がネタバレ。十四松にやたら渋い顔と声で返事をした。
- 2期18話「イヤミはひとり風の中」…大家さん(原作ではデカパンの役)。
- 2期20話「こぼれ話集2」…ワイプで「おそ松さん」を見て、笑ったり驚いたりする役。台詞は始めと終わりの二言しかないが、画面に映り続けるので出番が多い。六つ子の日常パートでは退屈そうにしているが、非日常パートはそこそこ好みな様子。特に「あらいぐま十四松」「スケルトン」で大ウケしていた。
- 2期21話A「BANANA」…みんなで踊る女性役の一人。
- 2期22話「海外旅行」…島で行方不明になり死んだと思われていたが……?
- 2期23話B「ダヨーンとダヨーン」…主役回。
- 2期24話…イヤミの宝探しに加わろうとしていた。
- 2期25話…デカパン達とともに、ある行動を起こす。
劇場版
劇場版『えいがのおそ松さん』の中でもデカパンといる。過去の姿も今と変わらないが、おそ松たちの話が理解できず混乱し爆発。一応復元してもらったが、頭の形が……。
その他
「おそ松さんのへそくりウォーズ」では敵味方の両方で登場。「だよーん」と言いながら場に出てくる。攻撃方法は大きな舌で舐めたり、口からビームを撃ったりする。攻撃を受けると泣き顔になる。他のキャラ共々、コスプレの種類が多い。
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