概要
逆転裁判シリーズに登場する検事。年齢は52歳(初登場時)。
基本的に第一話のみに登場するが、『逆転裁判3』では第二話と第三話にも登場した。
この世界に登場する検事は、赤いスーツのヒラヒラ、法廷にムチを持参し気に入らない相手に容赦なく振るう、赤く発光する妙な仮面つけてコーヒーをがぶ飲みし時にはコーヒー入りカップを投げつけてくる、ジャラジャラしたミュージシャン、タクトを振り回す、手錠の鎖を破壊した後で手刀で相手に切りかかる上に鷹を操って相手を攻撃する、ワイングラスやボトルを傍聴席に向かって放り投げたり検事席に足を乗せたりする、ふわふわした布をまとい相手の体の一部に数珠を投げつけ拘束し呪文を唱えて締め上げてくる毒舌家の僧侶等々やりたい放題だが、この人はグレーのスーツにメガネと非常に地味でパッとしない。
検事としてはベテランなのだが、押しが弱く簡単に状況をひっくり返されがち。
異議あり!の声もやけに甲高く、どこか頼りない。
推理も粗が多く、被告人とダイイングメッセージの苗字を間違える(読み方は同じだった)といったとんでもないミスをやらかすなど、お世辞にも実力があるとは言えない。
だが、検事になってから七年間は無敗だったらしく、全盛期(『3』第一話)の頃は「新人潰し」の異名を持っており、新人時代の綾里千尋を苦戦させた。
その頃は緑のスーツにリーゼントとだいぶ気合の入った格好で(メイン画像参照)、今と違って態度もデカかった。
しかし、その髪は千尋との法廷で ・・・。
ただし、過去の御剣や狩魔一家のように証拠や証言の捏造などの不正を行っている描写はないので、その点に関してはまともな検事であると言える。
また、奥さんは会った人がみんな首を傾げてしまうらしいので、恐らく何で彼と結婚したのかが分からない程に美人で良く出来た女性なのだろう。
『3』から7年後の『逆転裁判4』ではまるで落ち武者のような髪型&黄色いスーツ姿になって登場。61歳だが押しが弱いのは変わっておらず、やはり全く貫禄がない。
『5』では本人の代わりに弟の亜内文武が登場する。
『逆転検事』では『1』『2』共にモブキャラとして登場(名前は「ケンジ(検事)」)。
『1』では廊下の端に立っているだけだったが、『2』ではかなり間接的ではあるが事件に関わっている。
ダメージを受けた時の例のポーズもちゃんと再現されている。
御剣からは名前を忘れられており、検事であることも知られていなかった。
『大逆転裁判』では彼の先祖である亜内武土(あうち たけつち)が登場。
見た目を一言で表すなら武士の格好をした武文。眼鏡や顔つきは子孫と瓜二つである。
「罪」と書かれた扇子を所持していて、裁判中に仰いだり閉じた状態で机を叩いたりしている。
今作でも第一話で事件の担当検事として主人公の成歩堂龍ノ介と法廷で対決する。
なお、この対決によって成歩堂と亜内の因縁が明治時代から続いていることが明らかになった。
余談
実は『1』の企画初期から存在していたキャラクターであり、当初は弁護士役であった。その頃からキャラクターデザインはほとんど完成していたようで、『1』でのグラフィックは既に描かれていたグラフィックを左右反転したものをほぼそのまま使用しているという。
またゲーム自体のストーリーも「あまりにも情けない弁護士(後の亜内)のかわりに主人公の探偵(後の成歩堂)が弁護を担当する」という筋書きだったらしく、当初は味方のキャラクターとして想定されていた事が窺える。
裏設定によれば『4』では散々煮え湯を飲まされた成歩堂が法曹界から消えてやや調子に乗っているらしく、着ているスーツの色は「黄金色にも枯葉色にも見える色」と設定されている(別ベクトルで「調子に乗った」様を表現した没案として、でっぷりと肥え太ったデザインも提案されていた)。
また、特徴的な髪型はスタッフが「丸坊主の亜内のイラストに髪を描き込んでいく」という形式のコンペを開いて決めたらしく、採用された案の横には「禿げたから伸ばした」と書かれている。
パチンコの『CR逆転裁判』では検事リーチというものがあり、他の検事達のなかで一番最後尾に立っており、彼が選ばれると大当たり確定の演出となる。