概要
東京急行電鉄の車両形式のひとつ。8090系の先頭車に、将来のみなとみらい21方面線(現みなとみらい線)への東急東横線の直通へ向けて地下鉄仕様に貫通扉を設置した仕様の車両である。デハ8590・8690が各5両ずつ、合計10両製造された。出力アップに対応するため、全車電動車(制御電動車)での製造である。なお、中間車は8090系から捻出されたものを再利用している。
ダイヤ変更により、一時的に東急田園都市線に転属したり東横線に戻されたりしていたが、2005年から2006年にかけて、東横線への5050系投入により東急大井町線(5両編成3本)、東急田園都市線(10両編成2本)に完全転属した。
後に東横線の5000系増備による9000系の大井町線玉突き転属により廃車が進み、2013年6月に大井町線での営業を終了。これにより大井町線から8090系・8590系が完全消滅した。
現在は田園都市線で10両編成2本のうちの先頭車4両が残るのみ。少数派なのがネックなのか東武伊勢崎線に入線できないこと、副都心線直通関連の車両増備が一段落したことから、今後の動向が注目される。2013年9月にはこの2編成にスカートを装着。
移籍車両
富山地方鉄道17480形
観光列車導入などによる編成不足のため、2013年度に先頭車4両を譲り受け、2両編成2本組成で活躍(このほか予備部品確保のため、部品取り車の8090系中間車を1両譲受)。塗装は大井町線時代のままとされ、ワンマン運転対応のため4ドアのうち中間2ドアは締切扱いで使用。