Fate/Prototype蒼銀のフラグメンツ
ふぇいとぷろとたいぷそうぎんのふらぐめんつ
概要
『Fate/stay night』の原型となった、通称『旧Fate』をリメイクした『Fate/Prototype』の八年前を描いた外伝作品。『stay night』に対する『Zero』に相当する位置付けとなる。
沙条愛歌や玲瓏館美沙夜を通して、『Prototype』本編の八年前に起こった聖杯戦争や『Prototype』本編の断片について語られる。
月刊コンプティークにて、2016年9月10日(土)発売の2016年10月号まで連載された。
全五部。
第一部『Little Lady』では『Prototype』の黒幕である沙条愛歌を主人公として、
第二部『Best Friend』ではライバルキャラである玲瓏館美沙夜を主人公として、
第三部『Beautiful Mind』ではバーサーカー陣営とライダー陣営の物語が、
第四部『Dear My Hero』ではランサー陣営とアーチャー陣営の物語がオムニバス形式で描かれている。
そして最終第五部『Knight of Fate』では聖杯獲得直前のセイバー陣営の群像劇と聖杯戦争の顛末を描く。
ちなみに、第四部の前に完全新作の特別編『Fate/Labyrinth』が連載された。沙条愛歌が聖杯で見た夢が描かれる。
作者は『Fate/Grand Order』にもシナリオ執筆として参加している桜井光氏が、挿絵を『とびたて!超時空トラぶる花札大作戦』でイラストに携わった中原氏が担当している。
単行本化
2017年1月時点で単行本は4巻まで発売。
最終第5巻の発売日は2017年4月26日(水)。
※元々第5巻は同年12月10日(土)に発売する予定だったが、後に12月29日(木)に延期され、更に空白期間を経て、今回の発売日となった。
登場人物
メインキャラ
セイバーのマスター。規格外の実力を持つ。セイバーに恋をしたことで彼の悲願の為に暗躍する。
『Prototype』におけるランサーのマスター。今作では彼女の過去が描かれる。
愛歌の実の妹。『Prototype』の主人公。今作では幼い頃の彼女が登場。
マスター
アーチャーのマスター。ドイツ人と日本人のハーフで、ドイツにある零落しかかった魔術師一族の出身。かつて我が子を亡くしており、その悲しみを無くす為の願いを胸に聖杯戦争に参加する。
ランサーのマスター。マスター階梯第二位。
「心理の支配者」の異名と典位を持つ、封印指定一歩手前の魔術師。人間の感情を操作する霊薬の作成に長ける。魔術師としての能力に対してあまりにも独自性が強いため封印指定になりかけるが、その期限を少しでも先延ばしにする為に聖杯戦争に参加する。
ライダーのマスター。数多くの魔術師を束ねる一族の長。非常に魔術師らしい性格の老人。
一族が没落しかかっており本人も魔術回路が少ない為、現代科学と融合させた独自の魔術を使う。
- 美沙夜の父
キャスターのマスター。マスター階梯は第三位・座天使。
優秀な魔術師にして、政界・財界にも強い影響力を持つ玲瓏館家の当主。
後学のためにと跡継ぎである愛娘を手元に置き続けたことが仇となる。
バーサーカーのマスター。魔術の存在も知らないごくごく平凡な高校二年生。
魔術師同士の殺し合いから無関係の東京都民を救う為に、聖杯戦争に身を投じた。
アサシンを召喚した魔術師。年齢は二十代。魔術系統は錬金術。
聖杯戦争参加者の関係者
魔術の才に愛された娘・愛歌をマスターに立て、聖杯戦争に臨むが、次第に愛歌の底知れない能力と予想外の行動に困惑と恐怖を覚え始めている。
『Prototype』におけるライダーのマスター。過去章の時点では伊勢三一族の築いた工房の中で医療機器に繋がれ生かされている幼子であるが、その幼さや己の身を蝕む苦痛にもかかわらず自分以外の全ての人間の幸福をのみ願う高潔な精神で、元々はこの聖杯戦争への参加に乗り気でなかったライダーを感嘆させ、彼の中の無二の友の記憶を想起させた。
後に工房への襲撃を行い一族を全滅させた愛歌に全くの好奇心からビーストを体内に埋め込まれ、呪いに内側から喰らいつくされた凄惨な状態で発見される。
バーサーカーのマスターである來野巽の妹。
ライダーの回想で登場。ライダーの友。
ライダーの回想で登場。ライダーが生前唯一「敬愛」した女性。