この<地球>を必ず取り戻す
概要
2017年11月公開予定の国産ゴジラシリーズ第30作目。
2016年8月18日に同年7月に公開された『シン・ゴジラ』の大ヒットで世間が湧いている中で発表され、しかも今度は従来の特撮ではなくアニメーション映画として制作されるというゴジラシリーズの中でも異例中の異例とも言える作品となっている。
同時に本作の監督はTVアニメ版『シドニアの騎士』および2011年以降の劇場版『名探偵コナン』シリーズを手がけた静野孔文と劇場版『亜人』で映画初監督を務めた瀬下寛之の二人体制であるとし、さらに原案と脚本においては斬新な世界設定、衝撃的なストーリーが話題を呼んだ『魔法少女まどか☆マギカ』で一躍有名になったニトロプラスの虚淵玄が当てられていることも発表された。
アニメーションは『シドニアの騎士』のアニメ制作も行ったポリゴン・ピクチュアズが担当する。
発表当初公開されていたキービジュアルイラストはというと、“宇宙船らしきメカニックが停まっている丘の上から3人の人間が霞に包まれた深い森林が広がる大地を見下ろしているだけ”というはっきり言ってタイトルがなければまずゴジラ映画だとはわからないようなものであり、その後に公開されたコンセプトアートも“密林の中を歩く多脚戦車と歩兵達”や“宇宙船とその内部か格納庫らしきスペース”といった世界観背景のイメージを描いていた物が多く、さらにストーリーの概要に至っては現代よりも遥かに未来の地球を舞台にしているということなど、怪獣映画であること以上にSF要素を前面に押し出しており、徹底した現代劇が特徴だった『シン・ゴジラ』とは対照的に『怪獣総進撃』や『GFW』以上に未来史物的な作品であることを仄めかしている。
なお、雑誌に掲載された関係者インタビューによると人間以外の人型種族も登場するとのこと(彼女らのような地球土着の亜人種のことなのか彼らのような異星人のことなのかは現時点では不明)。
公開後にはNetflixでの配信も予定されている。
あらすじ
巨大生物「怪獣」の出現と、その怪獣をも駆逐する究極の存在「ゴジラ」
半世紀にわたる怪獣との戦争の末、人類は敗走を重ね、ついに地球脱出を計画。
そして2048年、中央政府管理下の人工知能による選別を受けた人間だけが恒星間移民船・アラトラム号で11.9光年のかなたにある「くじら座タウ星e」を目指し旅立った。
しかし、20年かけてたどり着いたタウ星eの地球との環境条件差は予想値を遥かに上回り、人類が生存可能な環境と呼べるものではなかった。
移民船に乗る一人の青年・ハルオ。4歳の時に目の前でゴジラに両親を殺され、20年の間、地球に戻りゴジラを倒すことだけを考え続けていた。移民の可能性を閉ざされ、生存環境も劣悪となった船内でハルオを中心とした「地球帰還派」は主流となり、危険な長距離亜空間航行を決断し地球を目指す。
だが、帰還した地球は、既に二万年の歳月が経過し、地上はゴジラを頂点とした生態系による未知の世界となっていた。
果たして人類は地球を取り戻せるのか。そしてハルオの運命は--
キャスト
スタッフ
- 監督:静野孔文、瀬下寛之
- 脚本:虚淵玄、村井さだゆき
- キャラクターデザイン原案:コザキユースケ
- 副監督:森田宏幸
- 演出:吉平"Tady"直弘
- プロダクションデザイン:田中直哉、Ferdinando Patulli
- CGキャラクターデザイン:森山佑樹
- 造形監督:片塰満則
- 美術監督:渋谷幸弘
- 色彩設計:野地弘納
- 音響監督:本山哲
- アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
余談
発表当初はGODZILLAだけの表記だったが、サブタイトルは2016年3月22日発売の『シン・ゴジラ』BDセットに特典として付属していた本作のポストカードにより判明した。
ちなみに“怪獣惑星”と書くと1994年から1998年までサンリオピューロランドにて3Dシアター型のアトラクションとして公開されていた“怪獣プラネット ゴジラ”っぽいが、おそらくは無関係である。
ゴジラのアニメ版というとアメリカで制作された1978年版のカートゥーンアニメ(日本未放送)と1998年版の続編的な『ゴジラ・ザ・シリーズ』があるが、日本でかつ映画として制作されるゴジラを題材としたアニメーション作品は本邦史上初である(あとはせいぜい子供向けビデオの『すすめ!ゴジランド』くらい)。
関連リンク
http://godzilla-anime.com/index.html(公式サイト)