1.ゲーム『ダンガンロンパシリーズ』に登場する裁判。
本記事では1について記述する。
概要
ダンガンロンパシリーズにて、モノクマが巻き起こす『コロシアイ』の最中に行われる裁判。
作中にて殺人事件が起きた場合は、一定の捜査時間後(ゲーム内では全ての手がかりを回収後)に学級裁判が行われ、生き残りの生徒達が集められて開廷される。
例外として、モノクマが出現しない『ダンガンロンパ/ゼロ』『ダンガンロンパ霧切』等の前日譚やモノクマの知能が低い『絶対絶望少女』、コロシアイのルールが変更されている『ダンガンロンパ3』では学級裁判は行われていない。
裁判中は、殺人を犯した犯人である『クロ』が誰かを皆で議論し、その後でクロだと思う人物を投票により指名。この投票で過半数の票を得た者がクロに『決まる』事となる。
ここで正しいクロを指摘した場合、クロに決まった生徒は『おしおき(処刑)』され、残った生徒は引き続きコロシアイ生活を続けていく。
しかし間違った人物をクロとしてしまった場合は、逆にクロ以外の全員がおしおきされ、残ったクロはコロシアイの舞台から『卒業(脱出)』する事が出来る。
ちなみに勘違いされがちだが、卒業出来るクロというのは真犯人のクロであり、指摘されたクロが出られるわけではない(つまりクロに決まったらどうあがいても絶望)。
またクロは共犯者を使う事も可能だが、卒業の権利を得られるのは実行犯のクロのみである。
更に異なる人物がそれぞれ殺人を犯した場合は最初の殺人者のみがクロとして扱われる(ただし最初の殺人者が死んでいる場合は次の生きている殺人者がクロとなる)。
おしおきの内容は、執行対象の才能や性格を極限まで皮肉り踏みにじる悪意まみれの中身となっており、一部プレイヤーからトラウマとされる事も多い。
作中ゲームとしての『学級裁判』
システム面においては、体感型ゲームとしてプレイヤーが学級裁判に挑む。
裁判中は議論が進展すると様々なゲームが発生し、これを利用して嘘や矛盾、新たな手がかりを暴いていき、クロと事件の全容を解明して各章ごとのクリアを目指す。
ダンガンロンパという作品タイトルは、このゲームの一つ『ノンストップ議論』にて言葉の弾丸である『言弾(コトダマ)』を怪しい言葉にぶつけて『論破』するというシステムが由来である。
そのため裁判内ゲームはシューティングをメインとしているが、他にもパズルゲーム要素やアクションゲーム要素、更にはリズムゲーム要素を持っている物もあり、幅広い技能が求められる。
一方で、ゲームは難易度調整によりシンプルな中身にも出来る他、キャラクターと交流を行う『自由行動時間』に好感度を上げた人物から貰える『スキル』を装備して助力を受ける事も可能。
裁判の最中は主人公に『発言力ゲージ』が設定されており、ゲーム中にミスを行うとダメージを受け、周りからの印象が悪くなってしまう。
発言力またはゲームの制限時間『タイム』を完全に失った場合、主人公は信頼を無くして疑惑の的となり、投票によってクロにされるという形でゲームオーバーとなる(ちなみにリトライを選ぶと主人公がこの状況で逆転を狙う旨の台詞を述べる)。
発言力を失わない為には上記のスキルを初めとする補助や、議論に精神集中して一部ゲームを低速化させる『集中力ゲージ』の使用などが推奨される。
学級裁判内ゲーム一覧
ダンガンロンパ
- ノンストップ議論
登場人物が事件について次々に発言し、自動的に議論が進んでいくゲーム。
発言内容はニコニコ動画の様に画面上へ表示され、中には『嘘や間違い』を表す『ウィークポイント(黄色い台詞)』が紛れている。
プレイヤーはこのウィークポイントに事件の手がかり『言弾(コトダマ)』を△ボタンで発射し、ぶつけて論破する事で議論を進めていく。
ストーリーが進むと、手持ちの言弾では論破できない状況が発生することがあり、その場合は△ボタンを長押ししてウィークポイントを『記憶』して新しい言弾を入手する必要がある。記憶して得た言弾は発射したり切り替えたりすると消滅してしまう。
また、ゲームの難易度が高いと途中から議論と関係のない『雑音セリフ(紫色の台詞)』が発生し、論破を妨害してくるので、サイレンサー(〇ボタン)で除去しなければならない。
- 閃きアナグラム
事件の謎を解くキーワードを考え、新たな手がかりを閃くゲーム。
画面奥から飛んでくる文字群『モジダマ』を撃ち落としていき、単語1つを完成させていく。
あくまでアナグラムである為、モジダマはランダムに出現するものの、単語にする為には正しい順番で撃墜する必要がある。
- マシンガントークバトル(MTB)
こちらの意見を聞き入れず暴走し出した相手に対し、連射してくる言葉の数々を破壊していくゲーム。
いわゆる音ゲーのようなシステムをとっており、相手の台詞をリズムに合わせてロックオン&撃破し、クリアを目指していく。Rボタンを押すと『フィーバータイム』に突入し、集中力ゲージが持続する間、リズムに関係なく相手の台詞をロックオン&破壊できるようになる。
指定された破壊数に達した場合は、相手が発した最後の言葉に言弾をぶつけてフィナーレとなる。
なお、ゲームの難易度が高いと相手がタイミングを取り辛くする『ネガティブタイム』を使ってくるほか、途中から弾数制限が設けられるようになり、『リロード』で弾丸を補給しながら戦わなければならなくなる。
- クライマックス推理
学級裁判を終わらせる為、事件の総まとめを皆や犯人に披露するゲーム。
推理の内容はマンガ形式で表示され、所々に見られる『穴(コマが抜けている場所)』に正しいコマを当て嵌めて推理を完成させる。
ちなみに一部のコマはスタッフのミスでイラストに矛盾があり、予期せぬ難易度上昇を生み出してしまっている。
スーパーダンガンロンパ2
- ノンストップ議論
新しくウィークポイントの中に『同意ポイント(青い台詞)』が追加された。
同意ポイントに正しい言弾をぶつけた場合は、ウィークポイントを補強して相手を弁護する手がかりを呈示出来る。
『ウィークポイント&言弾が複数でも正解は1つ』『正しいポイントに対応する言弾をぶつける』といった基本的なルールは前作と同じ。
- 反論ショーダウン
反論してきた相手に一対一で向き合い、その台詞を切り返していくゲーム。
画面内の台詞を一直線の軌道で斬っていき、言弾の刀ver『言刃(コトノハ)』でウィークポイントを切断してトドメを刺す。
上手く斬れなかった場合は議論のムードが相手へ傾き不利になる他、斬れる回数も決まっているので、効率的で素早い攻撃が求められる。
- 閃きアナグラム改
操作方法が一新され、画面内のモジダマを『キャッチ&リリース』で管理する方式となった。
キャッチしたモジダマはキーワードの空きマスに発射(ファイヤー)する事で当て嵌められ、これにより単語の完成を目指す。
モジダマは異なる物同士が衝突すると爆発してダメージに繋がる為、プレイヤーはキャッチ&リリースで衝突を防ぎ、目当ての文字を順番にファイヤーする事となる。
- パニックトークアクション(PTA)
MTBと同じく、追い詰められた相手の台詞を撃ち落としていくゲーム。
ただし、操作は前作と微妙に違っており、それ故に説明を読み飛ばすと苦戦する前作キラーとなっている。
また、最後の一撃は言弾から『4つの文字のアナグラム』になっており、正しい順番に対応ボタンを押して完成させる必要がある。
- ロジカルダイブ
頭の中で事件の流れを整理し、スケートボードでパイプ状のコースを進んでいくゲーム。
加速や減速、ジャンプを駆使して障害物を避けながらコースを進み、途中で出題される問題に全て正解することでクリアとなる。問題は全て択一問題となっており、コースがそのまま選択肢となっている。
コースにはチェックポイントが設けられており、コースアウトした場合は最後に通過したチェックポイントから再スタートとなる。
- クライマックス推理
コマに偽物が追加された他、本物のコマも順番制になり、偽物以外を全て当て嵌めると次のコマ&偽物が出る仕様となった。
偽物は既に表示されているコマと同じ絵をしている為、マンガを確認して見破る事が可能。
また本作から『穴』にカーソルを会わせると『ヒント』が出るようになり難易度軽減も行われている。
ニューダンガンロンパV3
- ノンストップ議論
基本的なシステムは前作と同じだが、△ボタンを長押しすることで言弾を記憶する代わりに嘘コード化して『ウソダマ』に変え、それを放つ事で嘘の証言をする『偽証』が追加された。ウソダマ化している間は発言力ゲージが減っていくが、偽証に成功すると減った分のゲージが回復する。
また、ウソダマを当てるべきウィークポイントの中には、正解とは異なるが議論を進展出来る『裏ルート』に通じる物も含まれている。
裏ルートに突入した場合は裁判自体の大筋は変わらないものの、一部の会話が変化して独自の掛け合いを見られる。
- パニック議論
複数人が勝手に意見を喚くパニック状態の中で、皆の発言を聞き分けて突破口を見つけるゲーム。
基本ルールはノンストップ議論と同じだが、一度に三人分の台詞を聞かなければならず難易度が上がっている。
ストーリーが進むと三人の内の誰かが大声を出して他の二人の発言を聴き取れなくしてしまう状況が発生するため、その場合はサイレンサーで黙らせなければならない。
- 反論ショーダウン・真打
斬撃がゲージ無しで無制限に行えるようになり、画面内の刀を向きを調整して刃先の方向へ斬るシステムとなった。
これに伴い前作では複数の台詞を同時に斬るとゲージ節約に繋げられたのに対し、本作ではタイム加算が貰えるように変更されている。
ちなみに、BGMは前作の和風アレンジverとなっている。
- 議論スクラム
全員の意見が真っ二つに分かれた場合に、皆の発言を揃えて相手の意見を一掃していくゲーム。
参加者は主人公を初めとする味方グループと対立する相手グループに分かれ、相手と同じ話題の台詞を味方グループの台詞から選んで皆に発言させていく。
全ての意見を揃えた場合はクライマックス『説得』に突入し、ボタン連打で相手の意見を押し込み『全論破』を目指す事となる。
- 閃きアナグラムver3.0
暗闇に流れるモジダマを『閃きスポット』により、照らして入手するという方式に変更された。
スポット展開中はモジダマを取得出来ない為、欲しいタマの位置を記憶してから明かりを消してゲットしていく。
- 発掘イマジネーション
画面を覆い尽している3色のブロックを消していくことで、議論を進めるための手掛かりとなるイラストを露出させていくゲーム。正解のイラストを選択するとクリアとなる。
ブロックは同じ色が2つ以上繋がっていなければ消すことが出来ず、またブロックを消すと隣接しているブロックの色が決まった順番で変化するため、そのことも踏まえた上で消していかなければならない。
一つだけ残ったブロックはボタンを連打して無理矢理消すことも出来るが、ペナルティとして制限時間が減ってしまう。
ストーリーが進むとブロックの色が4色になる。
- ブレインドライブ
前作のロジカルダイブと同じく頭の中で事件の流れを整理するゲームだが、こちらは車を運転しながらコース上に設置された文字を集めて問題文を完成させ、その上で問題に答えていく。
コースには進路を妨害する車がおり、ぶつかるとダメージを受けるため、それらを避けながら進まなければならない。
- 理論武装
過去作のMTB、PTAに該当するシステム。
こちらに飛んで来る台詞に対応するボタンを特定のタイミングで押す事により、豹変した相手を攻撃して武装解除を目指す(大きな台詞は全ボタンを連打する)。
最後のトドメは前作と同じ。
- クライマックス推理
偽物のコマが廃止され、嵌めるべきコマも全て表示されており難易度が原点回帰した。
一方でコマの中にはロックがかかっていて選べない物があり、これらは特定の数まで穴を埋める事により解錠される。
なお、マンガの作者は過去作とは別の絵師であり、画風が異なっている。
- V論破・V偽証
ノンストップ議論とパニック議論、反論ショーダウン・真打で精神集中を行うと、ウィークポイントに赤い点が表示される。ここに言弾を命中させる、または言刃で斬ると『V論破』となり、論破のカットイン時にVの字が表示され、学級裁判終了時の成績がアップする。偽証を行った場合は『V偽証』となり、同じく成績がアップする。
- カクレモノクマ
閃きアナグラムVer3.0、発掘イマジネーション、ブラインドライブでは、ミニゲーム中に『カクレンモノクマ』が隠れていることがあり、これらを取得することで主人公の部屋にカクレモノクマがコレクションされていく。
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