作者は広瀬けいた。連載期間は1996年7月号から1998年4月号まで。
概要
タイトルの通り架空の高校である「私立樋渡高校」の漫画研究会を舞台にした作品。
公式のキャッチコピーは暴走漫研ギャグマンガ。
キャッチコピーが示すがごとく、エース掲載・関連作さらには往年の名作をも怒涛の如くパロディのネタにして容赦なくイジりまくった、伝説のパロギャグ漫画である。
今のエース読者に対して説明するならば『ケロロ軍曹』(吉崎観音)を高年齢向けにしてパロとギャグのエッジをギリギリに効かせまくったっぽい(あくまで「っぽい」のがミソ)作品、とでも言おうか。
登場人物
- 安八志郎
- メイン画像。本作の(客格)主人公。樋渡高校漫画研究会の部長にして同校の番長。本人は体力的にはフツー(むしろ虚弱側)でケンカもさほど強くないが技術力はピカ一(というか、明らかにオーバーテクノロジーの持ち主)で、その技術力をもって高校の裏の権力者の地位にいる。時に行き過ぎて大事な部員を自らの研究のモルモットにしてしまう事も。
- 主武装はビームサーベル(実は改造チャッカマンによる超高圧ジェットバーナー)とリュック式ミサイルポッド。連載後期にはE.T.フィールドという心の壁を利用したシールドすらも体得した。武装の原料を調達する関連から、ご近所のその筋である角川組と繋がっていたりする。(が、元々樋渡漫研そのものが同組と深いつながりがある。詳しくは後述)
- ものの見事なガノタであるが、一年戦争の世界に放り込まれたら即ザクに乗り込み塗装を青くして「青いイナズマ」と名乗りたいとのたまっている。
- 鈴里京一
- 入学早々、鉄パイプで安八を襲い返り討ちに遭った「クールで危険な(イカレた)悪党(ワル)」に憧れる一年ヤンキー。安八の非常識っぷりから何を勘違いしたのか「クールで危険な悪党」になるため、彼が束ねる漫研に入部する。
- 基本的には常識人で、いわばツッコみ役。非常識な漫研部員たちに振り回される日々。安八の「やりすぎ」に思わず敵の心配をしてしまう、お人好し(?)な一面もある。いわばもう一人の主人公(主格主人公)だが、物語(読者)の視点的には彼の立ち位置で描写される事も多いため真の主人公でもあるかもしれない。
- のちに草ノ瀬れなの『20Pのラブレター』(作中作)の信者系ファンになる。
- 犬養竜美
- ビオランガオ
- 草ノ瀬れな
- 樋渡高校に通う、現役女子高生ヤンキー漫画家。実は京一に惚れてしまい告白のためのラブレターを20ページの漫画にしたら、それを編集者に見初められてデビューしてしまったというヒト。
- のちに京一が『20P』の信者系ファンになった事で物理的な距離は縮まったが、精神的な距離は思いっきり遠くなり、泣きぬれる日々を過ごすことになった。
- 武田
- ―樋渡高校の近隣学校にして不良の吹き溜まりな世紀末系底辺校「凡蔵工業高校」の番格。安八を狙い毎度のごとく樋渡高校に殴り込み抗争を仕掛け、そして、いつも安八ひとりに返り討ちに遭う。
- 実は密かに面倒見も人も良く、付き合いもよい性格。武田は安八を「血で血を洗うライバル」と思っているが、安八は武田を「楽しく付き合ってくれる友達」と思っている。
- のちに京一と「同病相憐れむ」ように意気投合していく。
- リトル・グレイ
- 連載後期に登場した新入生・新入部員。ニューメキシコ州ロズウェルからの留学生。実は地球侵略のための日本調査員。だがさらに実は、ガチのオタク。1999年に地球を侵略する予定だが、好きな漫画やアニメが複数あるため、それが終わるまでは侵略の予定を延ばそうとか考えている。
- よりにもよって安八と共同開発者仲間となり、彼のオーバーテクノロジーがさらに飛躍する事となっていく。
- 角川組の組長
- 恰幅のある禿頭の男性。コワモテ集団角川組を束ねる組長。安八に材料を供与し、それと同時に彼に兵器(ではないかもしれないが)を受注する、アレな人。
- 樋渡高校漫研初代部長。その独特な80'sタッチは現在でもコアなファンが多いらしく、樋渡高校漫研の同人誌にゲスト原稿を寄稿した折には行列もできた。