ドラッグオンドラグーン(略称:DOD)に登場するドラゴン。主人公・カイムと契約を結び、彼と共に戦う。
性別は、資料によって「単一性であり性別は存在しない」、「単一性の雌」など揺らぎがあるが、言動などからプレイヤーたちには雌か、あるいは雌寄りであろうと推察されている。
公式擬人化イラストでは女性として描かれている。
概要
表示名は「レッドドラゴン」。その名の通り、紅い翼竜である。作中で他キャラクターに呼びかけられるときは単にドラゴンと呼ばれる。
一万年以上生きた竜の末裔であり、聡明で誇り高く自信過剰。それゆえに他の種族を取るに足らないものだと思っており、特に人間の愚かさを非常に嫌っている。 しかし、人間に対して冷酷だと言うわけではなく、女神であるフリアエの心情を察して慮り、帝国軍に襲われる女子供を助けようと言うなど、むしろ気にかけてすらおり、特に契約者であるカイムには呆れ苛立ちながらも、あれこれと口を挟んでは彼女なりに気遣っている。ツンデレ。
一人称は「我」、二人称は「お主」と、非常に古風な喋り方をする。
(ここから下はネタバレを含む)
ドラッグオンドラグーン
帝国軍に捕縛され、瀕死の状態でいるところを、同じく重傷を負ったカイムと出会う。ドラゴンを激しく憎みながら、それでも生きるためにドラゴンと契約しようとするカイムの生存欲求に惹かれ、剣をつきつけ「契約か、死か」とせまるカイムと契約を交わした。
(DODにおいて、人間と魔物(ドラゴン、フェアリー、ゴーレム、精霊など)が心臓を交換して命と力を共有することを契約といい、契約を交わした人間を契約者と呼ぶ)
以後、カイムとともに連合軍に属し、帝国軍と戦うこととなる。
DODにおけるドラゴンは、神の使いであり、置かれた環境や状況に応じて、適した形態へと変化する。これを「深化」と呼ぶ。この深化により、ドラゴンはどのような生存競争や神の試練においても生き残ることができる。戦闘機にだって深化する。
Aエンド
このエンドにおいてのみ、レッドドラゴンが「アンヘル(Angel)」という名を持つことが明かされる。
アンヘルは蔑み嫌っていた人間、そのひとりであるカイムに己の名を明かし、彼のために世界の礎の女神となることを選び、消える。
プレイヤーの多くが「アンヘルが真のヒロイン」と認識したエンドであり、また、本作においてカイムとアンヘルが生存している(その後の死亡もほとんど予期されない)唯一のエンドであった。
Bエンド
エンディングムービーには登場しない。一応、エンド時点ではカイムとともに生存しているが、激戦の末ようやく倒したラスボスが大増殖して空を埋め尽くすというエンドであるため、その後生存し続ける可能性は絶望的に低い。
Cエンド
神の使いたるドラゴンとしての本能(神の認める優良種を生き延びさせてゆく)に逆らえず、アンヘルは神の意に沿わない種族である人類を殲滅しようと、カイムとの契約を一方的に破棄し、戦いを挑む。
最終的にはカイムに「強くなったな」と賛辞を送り、アンヘルは死ぬこととなる。
両者合意の上で交わした契約を一方的に破棄されるさまから、「三行半ED」「離婚ED」とも言われる。
Dエンド
アリオーシュが歯の生えた巨大な赤ん坊に食われて死亡し、レオナールが歯の生えた赤ん坊に食われながら自爆し、カイムとアンヘルが歯の生えた巨大な赤ん坊に噛み砕かれて死亡し、セエレはザ・ワールドして世界を救う。
Eエンド
突如としてファンタジー世界から現代新宿へ舞台を移し、アクションRPGから鬼畜音ゲーに深化したDODに対するプレイヤーの困惑を、アンヘルは「何なのだ、これは!? どうすればいいのだ!?」と代弁してくれる。
鬼畜音ゲークリアにより「母」を倒したカイムとアンヘルは、喜びもつかの間自衛隊によって撃墜されて死亡する。東京タワーに貫かれたアンヘルの図は絶望より虚無を感じさせてくれる。
ほんとうに、ほんとうにありがとうございました。
ドラッグオンドラグーン2
DODのAエンドから18年後の世界であり、アンヘルは女神として世界を支え続けている。
DOD2から3年前に、人間を見下しているドラゴンが人間のために犠牲になり続けてくれるのか、いつか裏切るのではないのかと疑心暗鬼に陥ったヴェルドレが、神殿を破壊して封印の負荷を女神であるアンヘルに一極化し、さらにはアンヘルの五感を封印しようとした。このことに気付いたカイムは、ヴェルドレらを殺害し計画を阻止しようとしたが、皮肉にもカイムの行動によって計画は発動してしまう。以後、アンヘルは激しい苦痛と、思念の声も届かない五感を奪われた闇の中に身を置くことになる。
DOD2の主人公・ノウェやカイムによって五感の封印を解かれ、アンヘルは自由の身となったものの、ヴェルドレの仕打ちに怒り狂っており、人間を憎悪して暴走する。カイムを呼び続け、探し続けているが、本人が目の前にいてもカイムであると認識できないほどの狂気に陥っている。
死の直前にようやくカイムを認識して言葉を交わし、共に死亡する。
一部のファンは、これら一連の場面を、DODのA~Eエンドに続くFエンドと称する場合がある。