春風のようにサワヤカな判決をお願いしますよ
概要
声:内匠靖明(アニメ版)
第4話の被告人。
映画制作会社「英都撮影所」に所属し、「大江戸戦士トノサマン・丙!」のトノサマン・丙役を務める人気絶頂のアクションスターで、キャッチフレーズは「春風のようにサワヤカなアイツ」。
少々頼りない感じが漂い、何かにつけてトランシーバーの役割を持つブレスレットで関係者に連絡を取る癖がある。マネージャーの華宮霧緒曰く、扱いやすい人。
同じ時期にデビューした藤見野イサオとは公私に渡って険悪なライバル関係と噂されていたが、王都楼本人は眼中に無かったとの事。
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初めまして、弁護士クン……王都楼真悟だ。
実は事件の真犯人である。そして逆転裁判2におけるラスボス。
正確には殺し屋の虎狼死家左々右エ門に藤見野イサオの殺害を依頼した張本人。
この豹変振りに驚いたプレイヤーもいることだろう。
普段の頼りない性格は演技であり、その本性は冷酷で自己中心的極まりなく、他の人間を自分の道具だと平然と吐き捨てるほどの悪漢で女性にもだらしがない。アニメ版では本性を現した際はそれまでの甘くさわやかな演技からドスの効いた凶悪な演技になっており担当声優の内匠靖明氏の演技力も相俟って見事に演じ分けられている。
かつては華宮霧緒の先輩であり自身のマネージャーだった天野由利恵と付き合っていたが、彼女を散々弄んだ挙句に捨てた。その後、光映プロダクションに移った由利恵は藤見野イサオのマネージャーになり、交際の末に婚約するのだが、2人が婚約した直後に王都楼は由利恵が自分の元彼女であったことを藤見野にバラした結果、藤見野は由利恵との婚約を破棄し、絶望した由利恵はその日の夜に自殺してしまった。遺体の第一発見者である藤見野は彼女の遺書を隠し、それを利用して王都楼をスキャンダルで陥れようとした為、彼を鬱陶しく思い始めた王都楼は虎狼死家左々右エ門に藤見野の殺害を依頼し、その口を封じることにした。
虎狼死家に真宵の命と引き換えに、王都楼の無罪判決を強要されて弁護を担当することになった成歩堂は、調査を進めていくうちに王都楼の本性と事件の真相を知ってしまい、真宵の命と弁護士の責務との間に苦しめられることになる。
虎狼死家に藤見野の殺害を依頼した理由も自分の手を汚したくないためであり、そればかりか虎狼死家が殺害の依頼をネタに自分を強請ってきた時の保険と称して藤見野の楽屋にカメラを仕掛けて殺害の一部始終を盗撮し、ビデオテープに録画していた。
だが、これがアダとなり、冥がイトノコ刑事の代わりに持ってきたビデオテープの内容を成歩堂によって虎狼死家にバラされ、依頼人との信頼関係を重んじる虎狼死家の怒りを買い、彼から裏切り行為とみなされて契約を打ち切られた上に次のターゲットにされてしまう。
こうして虎狼死家に命を狙われる羽目になった王都楼は、錯乱して役者の命である顔をメチャクチャに引っ掻きながら自身の有罪を叫び、御用となった。最終的には自らの用心深さがアダになって追いつめられるという自業自得とも言える結末を迎えた。総じてシリーズの犯人の中でも屈指の外道と言っても良いとんでもない男であった。
なお、アニメ版では虎狼死家の犯行を録画していた媒体がビデオテープではなくビデオディスクになっており、冥が法廷に持ってきたディスクもオリジナルではなく真宵が虎狼死家の目を盗んでダビングしたものになっている。
『弁護の依頼人が本当に犯人だった』というパターンは彼が初であり、依頼人は基本無実であるという前提を逆手に取ったシナリオでもあった。
また『無印』の狩魔豪、『3』のゴドー、『4』の牙琉霧人などと違い、主要人物との過去の因縁などが存在しないため、今となっては珍しい設定のラスボスとなっている。
後日談だが検事2の虎狼死家の様子を見る限り、検事2の時点では彼は逃げられずに殺されている可能性が高いと思われる。