概要
トヨタ自動車の本社(豊田市トヨタ町)がある企業城下町としてその名が知られており、県下で人口は名古屋市に次いで第2位。総面積は県内最大を誇る。
中心部は挙母(ころも)にあり、1951年に市制を施行した時は挙母市だった。
1959年に現在の豊田市に改称した。この豊田市という名前はトヨタ自動車と創業者一族の豊田(とよだ)姓に由来する。
トヨタ自動車創業者である豊田喜一郎が自動車工場を建設する際、挙母にするか大府市にするか碧南市にするか迷っていた際、挙母が他の候補よりも地価が安く提示されたことで挙母に工場を置くことを決めたという。
先述の通り市政施行時は挙母市だったが、1958年に商工会から市名の変更を希望する嘆願書が出され、一時は賛成と反対で市を二分するほどの論議が展開されたが、1959年1月、名称が「豊田市」に変更された。
なお同じように自動車産業が盛んな三重県鈴鹿市は別で、本田技研工業鈴鹿製作所の建設時に自治体名称を本田市に変更する意向をホンダ側に伝えた所、創業者である本田宗一郎の意向により丁重に断ったという逸話が存在する。
なお日本の市で明確に私的団体に由来する市名を持つのは、この豊田市と宗教都市である奈良県天理市のみである。日立製作所のある日立市と日野自動車のある日野市は自治体名称としての方が先である。
なお、川崎重工業と神奈川県川崎市は一切関係ない(創業者の姓に由来)。
市内を走る鉄道は名古屋鉄道(名鉄)や愛知環状鉄道などがあるが、JR東海の路線はなく(ただし、愛知環状鉄道は1988年に当時のJR東海岡多線を転換した第3セクター路線)、現在JRグループの路線が通っていない自治体としては東京都世田谷区に次ぎ二番目に人口が多く、市としては全国トップである。