概要
一年戦争終結後、旧ジオン公国軍より接収したガルバルディの高い基本性能に着目した連邦軍が、独自の改良を施した上で量産したモビルスーツ。
形式番号RMS-117。機体ナンバーの「117」はルナツー基地7番目の開発機を示している。
主なパイロットはライラ・ミラ・ライラ、ジェリド・メサなど。
ガルバルディB型のマイナーチェンジ機にあたり、外装等を徹底的に軽量化し機動力を向上、また全天周囲モニター・リニアシートを導入するなど第2世代の局地戦用モビルスーツとしての性格を強めている。
リニアシートの採用によってガルバルディのポテンシャルを十分に発揮出来るようになっており、軽量装甲の採用によって防御性能こそ同時期に運用されたハイザックと比較して劣る結果となったが、その分優れた機動力を発揮した。
なお、当初の設計ではガルバルディと同様にコクピットは腹部にあったが、リニアシート導入に際して腹部にインジェクションポッドを組み込むスペースを確保出来なかった為、左胸に移設された経緯を持つ。このため、コックピットハッチは左胸がスライドして開閉する仕組みとなっている。
頭部モノアイ・レールは一見すると左右しか振幅が無いようにも見えるが、横レール上を上下する為、視界は広い。
また頭頂部には信号弾が内蔵されており、これによってミノフスキー粒子散布下に於ける友軍への指示を可能とする。
製造後は主に月面都市グラナダやルナツーに配備され、ライラ・ミラ・ライラ率いるガルバルディ隊によって運用された。
基本設計が一年戦争時に行われていた事もあり、宇宙世紀80年代には既に旧式化しつつあったが、性能はベース機となったガルバルディが局地戦を想定して開発された事もあって極めて優秀であり、実際に運用した連邦軍士官からは好評であった。
連邦軍所属の機体であるがティターンズに於いても運用され、パプテマス・シロッコの指揮するドゴス・ギアにも配備されている。
機体データ
型式番号 RMS-117
所属 地球連邦軍
建造 ルナツー開発基地
頭頂高 19.0m
本体重量 36.3t
全備重量 56.9t
出力 1,507kW
推力 63,200kg
センサー有効半径 9,200m
装甲材質 チタン合金
武装 ビームサーベル×2
ビームライフル
シールド・ミサイル×2
バリエーション
高機動型ガルバルディβ
ティターンズ・テスト・チーム(T3)が、宇宙世紀0080年代後半に既に旧式化しつつあったガルバルディβを、大幅な改修無しで性能向上させるべく、追加装備であるブースターユニットの検証の為開発した機体。
胸部に増加装甲・偏向板を兼ねる小型スラスターユニットを2基、バックパックに高機動ブースターポッドを装備する。
高機動ブースターポッドには強化型ラッチを介してガンダムTR-1[ヘイズル]のシールドブースターを二基搭載可能な他、ハイザック・キャノンと同型のキャノン砲ユニットとミサイルポッドを取り付けた実体弾系装備や、ゼク・アインの第二種兵装と同型のビームスマートガンと複合レドームを取り付けた長距離攻撃仕様などの武装プランが用意されていた。
連邦軍パイロットのマキシム・グナー大尉とともにT3部隊に送られ運用される予定であったが、グナー大尉のエゥーゴへの転向・脱走により本機は失われ、行われるはずだった各種新型装備のテストは、ヘイズル2号機へとその任が移されている。
ガズアル/ガズエル
機動戦士ガンダムΖΖに登場。
ネオ・ジオンがガルバルディβと同じくガルバルディを近代化改修し、キュベレイの護衛機として完成させた機体。
詳細はガズアル/ガズエルを参照。
立体物
1/144、1/100にて販売。 どちらも接着剤が必要なキットだが、完成度が高い代物となっている(前者は500円代、後者は1000円代)。 (当時掲載されていたMG誌にて、生みの親である永野護から大絶賛されたほど)
SDガンダムフルカラーにもラインナップされている。※現在は入手困難
そして、この度HGUCシリーズにラインナップされることが決定。 長らくHGUC化を待ち望んだファンの声が届き、2018年春に販売される予定。