概要
JR東日本が仙台地区で運用する455系・417系・717系の老朽化や運用上の不都合の解消に伴う置き換え用として1989年に投入された近郊形電車。1M1Tの2両編成が基本で、外見は211系5000番台に近似しているが、側面の窓配置は異なっている。帯の色はイラストにあるように緑と赤。座席はセミクロスシートだが、クロスシートの配置が「集団見合い型」とよばれるものになっている。
30年近くに渡り仙台支社を代表する車両として君臨してきたが、2016年11月にE721系の追加増備(1000番台新製)が始まったことで0番台の運用は激減。0番代は現在、仙台支社管内では東北本線仙台〜白石間、および磐越西線郡山〜会津若松間のごく一部の運用でしかその姿を見ることは出来ない。これ以外では、事故で運用を離れた701系の代走を目的に2編成4両が現在、秋田支社管内で運用についている。
一方で標準軌対応の5000番代はまだまだ現役で、奥羽本線の福島〜米沢の運用は全てこの車両である。
番台区分
0番台
0番台は東北本線黒磯-利府・一ノ関間、仙山線仙台-山形間、磐越西線郡山-会津若松・喜多方間で運用されていた。451系・453系や485系などの廃車発生品を一部流用している。これが理由か、内装にところどころテーブルのネジ穴を無理やり埋めたような跡が残っているのが特徴。また、磐越西線用の編成は塗装が赤と黒の2色であり、マスコットキャラのあかべぇが描かれているほか、パンタグラフ・排障器(スカート)が異なる(パンタグラフ・スカートが異なり塗装が従来のもの、という編成も存在)。2017年になって磐越西線用の4両が秋田支社に転属、帯色が前面黒、側面ピンクに変更された。
5000番台
5000番台は山形新幹線開業に際して、標準軌に改軌される奥羽本線 福島-山形間(現在は 福島-新庄間 通称「山形線」)用にJRグループ初の標準軌車両として新製された。走行機器などが標準軌・耐雪仕様になっており昇降用ステップがないなど、内装・設備が微妙に異なる。帯の色も赤の部分がオレンジになっている。一部編成はワンマン運転用に改造され、少し座席が少ない。
700番台「フルーティア」
2015年4月から行われる「福島デスティネーションキャンペーン」に合わせて0番台1本が700番台のジョイフルトレインに改造され「フルーティアふくしま」として磐越西線郡山-会津若松間を週末中心に運転(定期列車に併結)。うち1両はカフェカウンター車両として、「クシ」の記号が付く。但し、この列車は全ての座席をスイーツセット付きの旅行商品として発売する。