データ
身長 | 140メートル |
体長 | 150メートル(尻尾を除く) |
体重 | 10万トン |
デザイン:(モンスターX同様)寺田克也
概要
モンスターXの本来の姿。そしてあのギドラ族の頂点に立つギドラの皇帝でありギドラの最上位種。X星人が全滅すると同時に統制官の死がリミッター解除の合図となりモンスターXの状態から変身、その正体を現した。
キングギドラ同様3つの首と角が生えているが鱗は無く足も2足ではなく巨重を重力下でも支えるためか4足歩行の怪獣となっており、背中には翼が付き体色も黒と金色になった。
単純な戦闘力は後述するが、基本的にあらゆる点でモンスターX時を上回っており、外骨格がはずれて出来た3つの首全てから発射する必殺技、“反重力光線デストロイド・カイザー”で相手を空中に舞い上げ、地面に叩き付ける等する戦法を得意としている。また、噛みついて相手のエネルギーを奪うこともできる。
戦闘能力
変身前のモンスターXの状態でもゴジラと互角以上に渡り合っていたが、カイザーギドラの戦闘力は変身前と比べて圧倒的に上昇しており防御力以外の全ての面でゴジラを遥かに上回っている。
変身前の必殺技、“反重力光線デストロイド・サンダー”はゴジラの放射熱線と完全に互角の威力だったがカイザーギドラの“反重力光線デストロイド・カイザー”は放射熱線を押し返しゴジラを吹き飛ばす程に威力が上昇している(尚今作のゴジラの熱線はヘドラとエビラ、そして100m以上はあろうビルという推定15万トン以上はあるものをまとめて何百mも吹き飛ばし跡形もなく消し飛ばす威力がある)。
“反重力光線デストロイド・カイザー”は単純な光線攻撃としても使えるが照射し続けることで相手にダメージを与えながら空中に持ち上げ投げ飛ばす、落して叩きつける、地面を引き摺り回してビルなどの地形物にぶつけるなど多彩な攻撃も可能でありカイザーギドラはこちらを特に好んで使用している。
初撃の熱線を相殺しゴジラを吹き飛ばしたあとはこの光線だけで一方的にゴジラをなぶり殺すように弄んでおり、空中に持ち上げたゴジラの特に頭を重点的に叩きつけるなど残虐な攻撃を加えて反撃も抵抗も許さず打ちのめしている。
また、格闘戦能力の高さも健在で、身軽さはなくなったが増大した質量とパワーは尋常ではなく前脚の蹴り一撃でゴジラを空中に放り投げるなど他の怪獣達とは比べ物にならないパワーを持っている。(東宝怪獣で同程度のパワースタイルを持つのはあとはもうチタノザウルスぐらいである。)
3つの頭を使った噛みつき攻撃も強力でこちらも首の力だけでゴジラを持ち上げることが出来、上述のエネルギー吸収能力でゴジラのエネルギーを吸い取り衰弱させ絶命一歩手前まで実際に追い込んで見せた。
尚、歴代のシリーズ、平成以降などではゴジラの細胞やエネルギーを取り込んできた怪獣はそれらの負荷に耐えれず、あるいは利用して、全て肉体がなんらかの変質を起こしたり異形化するなどしているがカイザーにはそれら一切が起きておらず、完全に生物としてゴジラを上回っているとも取れる描写にもなっている。
光線能力、パワー含め極めて強大な反面、防御力がモンスターX時よりも低下してるのか(それともゴジラがパワーアップを遂げたからなのか)、後述の瀕死のゴジラが復活した際、モンスターX時には大してダメージを受けなかったゴジラの放射熱線で頭部を一つ失うほどのダメージを負っている。自身の攻撃の“デストロイド・カイザー”も威力が高すぎるためか仮に自分の体の一部にでも命中した際、肉体が欠損、破壊しかねないダメージを受けているなど高すぎる攻撃性能も含めてその手の要素が目立つとも言える。モンスターXが硬すぎるともとれるが。
その他自重が仇になる投げ飛ばし攻撃などはやはり有効のようで連続で受けるとすぐには反撃は出来ない模様。
劇中での活躍
変身後、最初の光線同士のぶつかり合いを一方的に制した後、その巨体と反重力モードの“デストロイド・カイザー”による連続攻撃、そしてエネルギー吸収能力でゴジラを終始圧倒し、ついに戦闘不能に追い込む。
エネルギーを吸収し続け上述のようにゴジラを絶命寸前まで追い込むが、地球人側の主人公であり覚醒したミュータント、“カイザー”の尾崎真一が自分の能力「カイザーエネルギー」を轟天号のメーサー砲に注入、更に人類が開発していた切り札、G細胞を活性化させる兵器であるG粒子メーサー砲をカイザーギドラに拘束されているゴジラに照射、それを浴びた事によりゴジラが復活してしまう。
復活したゴジラは体内放射でエネルギーを吸収していたカイザーギドラに莫大なエネルギーを瞬時に叩き込んだ。そして拘束を解除し、反撃の手始めに左の首に噛みついた。
焦った真ん中の首がゴジラの頭部に向けて単独で至近距離からの“デストロイド・カイザー”で反撃する。しかし一本の首で反撃したのでダメージは与えられず、もう一度ゴジラに向けて光線を発射しようとするが逆に放射熱線で反撃され上述のように中央の首をはねられてしまう。
すぐさま左の首がゴジラめがけ“デストロイド・カイザー”を放とうとするがゴジラは冷静かつ瞬時にギドラの右の首を盾にし、その結果ギドラの右の首に光線が直撃してしまい、首が吹き飛ぶ欠損ダメージを受け短時間で首を2つも失う大ダメージを負ってしまう。
その後は最後に残った首を掴まれ何度も背負い投げで地面に叩き付けられ完全に攻勢が逆転しやられた分はやりかえさねば気が済まないと言わんばかりに一方的に打ち付けられ、更に残った首は踏みつけられるなどのスタンプ攻撃で執拗なまでに痛めつけられる。
そしてとうとう動けなくなったところをゴジラに空中によって投げ飛ばされてしまい、更に追い討ちとしてゴジラが溢れるエネルギーを全て注ぎ込んだ最強の放射熱線、バーニングGスパーク熱線を撃ち込み抵抗も反撃も許されないまま熱線によって大気圏外まで運ばれ、宇宙空間まで吹っ飛ばされている間に肉体が熱線の負荷に耐え切れなくなってしまい崩壊、とうとうカイザーギドラも爆死し最期を迎えた……。
カイザーギドラの死をもってX星人の地球侵略計画、そして失敗の報復としての地球を滅ぼす計画も全て無に帰し終わりを迎えた。
余談
そのあまりに一方的な最期からシリーズファンからの評価はやや過少気味にされることもあるが基本的には最強であるFWゴジラですら一方的に容易く蹂躙できる間違いなく東宝最強怪獣の呼び名に相応しい一匹である。
G細胞が活性化しパワーアップした後のゴジラがやはり異常なだけであり実際ゴジラ単体では勝ち目は最強の個体といえどもなかったのは描写からも疑いようもない(因みに人類の手でゴジラが強敵に勝利するパターン自体は代表的なものはヘドラ、スペースゴジラなどのように実はかなり多い)。
- 上述のようにキングギドラの一族であるギドラ族の最上級怪獣として位置づけられている。王より更に上のまさしく皇帝である。
- 初期設定では、単にキングギドラそのものとして登場する予定だった。
- モンスターXは劇場公開前に公表されたが、カイザーギドラは存在が秘密扱いで、公開前は一切公表されなかった。勘の良いファンはモンスターXの光線が稲妻状なのを見て正体を察したらしくカイザーの存在はまさにサプライズだった。
- スーツアクターは前後に二人が入る着ぐるみになっている(いわゆるドドンゴ方式)