概要
ロボットアニメに登場する機動兵器は、主役メカのような華々しい活躍ができる高性能機ばかりではなく、資源の枯渇や国力の疲弊などの事情からやむを得ず高性能化を諦め、数を稼ぐために使い捨て前提の設計が施された機体も存在する。
当然そのような機体が戦場で生き残ることは難しく、多くが容易く撃破されていく。
『動く棺桶』とは、そのような機体を指してコックピットを死者の入る棺に喩えた蔑称である。
こうした機体は所謂やられ役としての立ち位置にいることが多いが、『装甲騎兵ボトムズ』はそのような量産機を主人公の操る主役機として位置づけ、廃棄されていたスクラップを修復して乗機として用いたり、機体が破損すれば躊躇いなく乗り捨てたりという演出を多用することで、ロボットを消耗品の兵器として徹底的に描写した画期的な作品であった。
なお元ネタである「鉄の棺桶」は第二次世界大戦の頃からあった模様。
オタク業界的にはそれを舞台とした漫画『黒騎士物語』からの派生であろう。
一例
IV号戦車(黒騎士物語)……下記の二種と違い敵と互角の性能。
M4シャーマン……ティーガーI1両相手に10両で挑んで相打ちの性能だが、その間に11両生産出来るから良い、と上層部は考えていた。
九七式中戦車……逆にM4シャーマン相手に複数が必要だった。しかも国力の差により数で圧倒する事も出来なかった。
ドラゴンクエストII…引きずられている棺桶がそう呼ばれている(「鉄の棺桶」ではない)