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概要

ヨーロッパフランス語圏(特にフランスベルギー)でのコミックの呼称、「描かれた帯(bande dessinée)」の意であり、英語の「Comic strip」の訳語とされている(ちなみに意味を分析すると、bandeは英語の「band」に当たり、dessinéeは「デザインする、描く」を意味する動詞「dessiner」(英語では「design」「draw」に該当)の過去分詞形である)。略称はB.D.(ベデ、ベーデー)。「フレンチ・コミック」とも。

フランス語での発音は「ボンデシネ」に近い。断じてバンド殺されるという意味ではない。ちなみに機動戦士ガンダムUCの漫画版のタイトルは『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』である。

フランス語圏では漫画全般を指す言葉であるが、日本で用いられる場合は主にフランス語圏で制作されたコミック作品を指す。(厳密には日本の漫画もBDに含まれるが、ヨーロッパでは日本の漫画はMangaと称され、B.D.とは区別される場合が殆どである)。芸術性が高い作品に用いるという認識をしている人がいるがそれは誤りであり、子供向けの作品もB.D.に含まれる。

日本の漫画と同様、カラーから白黒、1ページものから長編まで多様な体裁の作品があるが、漫画よりも「」に重きを置くものが多いのが特徴。内容も子供向けから大人の読者を対象にしたものまで幅広い作品がある。しかしながら、B.D.の支持者の多くは男性であり、女性向けの作品はほとんどない(これはアメコミも同様。あちらの女性漫画ファンの多くは日本式の漫画の支持者である)。

代表的な作家にエルジェメビウス、エンキ・ビラルなど。日本の漫画家でも荒木飛呂彦大友克洋谷口ジロー宮崎駿村田蓮爾やなせたかしなど、バンドデシネの影響を強く受けた作家は枚挙にいとまがない。

EURO MANGA

日本において、こうしたバンド・デシネ作品を紹介・発行している、在日フランス人フレデリック・トゥルモンド氏が経営する合同会社ユーロマンガ』があり、2008年からバンドデシネの名作や最新作を紹介していく雑誌『EURO MANGA』を創刊し、飛鳥新社から発売している。飛鳥新社は『EURO MANGA COLLECTION』と題して、紹介しているバンドデシネ作品の日本語翻訳版を発売している。

関連イラスト

「フランスの漫画作品にちなんだ作品」と「フランスの漫画風のオリジナル作品」に分かれる。

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