概要
フランスの漫画家であるイヴ・ビシュレル(通称:バラック)、バスティアン・ヴィヴェス、ミカエル・サンラビルらのグループが原作を務め製作された、冒険活劇・バトルアクション漫画である。
フランスのバンド・デシネと、日本の漫画の要素を融合させたハイブリッド作品と銘打たれ、双方の特徴を併せ持っており、2013年に発表されて以降フランスでは爆発的なヒットを飛ばし、アニメ化・ゲーム化も行われた。
日本では2016年から、飛鳥新社の「EURO MANGA COLLECTION」より、日本語翻訳版が刊行されており、大友克洋・浦沢直樹・原哲夫・江口寿史など日本の著名な漫画家たちからも絶賛されている。
あらすじ
とある王族が治める辺境の土地『王家の谷』。ここでは精霊の加護によって操る自然元素を利用した独自の武術が伝えられていた。
ここにある集落に住み、武術学校に通う少年アドリアンは、年に一度谷で開催される格闘大会『国王杯』に初めて出場することが決まり、優勝賞金を手に入れ仕事の忙しさと生活の貧しさに苦しむ母マリアンヌの助けになろうと張りきっていたが、タッグを組むハズだった同級生が体調を崩して出場できなくなってしまう。
落ち込むアドリアンだったが、そこに謎の旅人リシャールが、彼とタッグを組もうと申し出てくる。素性の知れない彼を不審に思ったマリアンヌだったが、アドリアンの頼みもあって2人は即席でタッグを組み、トーナメントに出場することとなる…
登場人物
- アドリアン・ヴェルバ
本作の主人公。『王家の谷』に住み、谷にある武術学校に通っている。
長い金髪で体格は小柄、母親思いで純朴な心優しい性格の少年。12歳。
武術の腕はまだまだ未熟で、試合では一度も勝ったことが無かったが、『国王杯』でタッグを組んだリシャールから手ほどきされ、念願の初勝利を手にしたのを機に秘めたる力を目覚めさせていく。
- リシャール・アルダナ
もう一人の主人公。ある目的のために『王家の谷』にやってきた旅の格闘家。
黒髪の短髪で無精髭を生やした筋骨隆々の大男。粗野で皮肉屋っぽい性格だが、アドリアンに戦いのアドバイスをするなど面倒見が良い面もある。
谷の武闘家たちのような精霊の魔法は使えないが、ボクシングをベースにした独自の格闘術を使って勝ち進んでいく。
- マリアンヌ・ヴェルバ
本作のヒロイン。アドリアンの母であり、谷の集落にあるパン屋で働いている。
息子と同じく金髪の長髪であり、スタイル抜群の巨乳美人。大人しい息子とは対照的に男勝りで気の強い性格だが、常にアドリアンの身を案じる母性に溢れた女性。
当初はリシャールを不審がっていたが、戦いを通じてアドリアンと絆を深める彼に徐々に惹かれるようになる。
- クリスト・キャニオン
『王家の谷』の武闘家の一人であり、過去6年間の『国王杯』で無敗を誇る歴代最強の王者。
背中まで伸びた長い髪に道化師のような服装と仮面を付けた人物。非常に寡黙で殆ど喋らないが、時折的確に的を射た鋭い指摘を口にし、戦う相手への敬意や礼節を重んじる誇り高い性格。
谷の武闘家にしては珍しく精霊の魔法を使わず、目にもとまらないスピードと神速の連撃で相手を翻弄する。
- トミエ・カタナ
谷から遠く離れた場所にある近代都市『パックスタウン』の芸能事務所に所属する歌手でモデルの女性。
青い長髪で抜群のプロポーションであり、街の外でも話題になっているほどの巨乳の持ち主。モデルとしては大人気だが、歌はイマイチらしい。
美人だが非常に口が悪く捻くれた性格で、薬物に依存しており心はかなり荒んでいる。リシャールとは過去に何か関わりがあったらしい。
アニメ版
アニメ版では、アドリアンたちと出会う前の、若き日のリシャールを主人公とした、原作版より以前の物語が描かれている。
予告
ゲーム
『LAST FIGHT』というタイトルで、対戦型アクションゲームとしてゲーム化もされている。
トレーラー
関連タグ
ある意味和洋折衷