RPGツクール
あーるぴーじーつくーる
概要
RPGツクールとは、フィールド型RPGを作成できるソフト。
ツクールシリーズ中で最も多くの後継ソフトが作られ、発売されている。
現在は角川ゲームスが発売元となっているが、ソフトの開発自体はエンターブレインが引き続き担当している。
プログラミングの知識を必要とせず、様々な命令・画像・音楽などの素材を利用する事で簡単にゲームを製作することができるのがウリ。
PC版ツクールで製作したゲームは、ツクール本体を持っていないユーザーでもRTPをインストールすればゲームを遊ぶことが可能。
人気のRPGツクール
2016年現在では、PC版の「RPGツクール2000」と「RPGツクールVX」、「RPGツクールVXAce」、「RPGツクールMV」を利用しているユーザーが多い。
「2000」はツールの扱いやすさにかけては近年のツクールの中でも群を抜いている。
一方で「VX」はスクリプトを前提とした製作環境のためにハードルは高いものの、それらを活用する事で従来のRPGツクールよりも更に製作の幅が広まる事から、ゲーム製作に慣れた上級者に好まれている。「VXAce」では「VX」でスクリプトを用いなければできなかった機能のうち、一部がデフォルトで搭載されている。
シリーズの歴史
これまでにRPGツクールは数多くのシリーズが様々な媒体で発売されており、最初に発売されたのが1990年のMSX用ソフト「RPGコンストラクションツール Dante」である。
家庭用ゲーム機では1995年に「RPGツクールSUPERDANTE」がスーパーファミコンで発売され、以後パソコンと家庭用ゲーム機の双方でリリースされるようになる。
PC版は総じて高価ではあるが、比較的製作の自由度が高い。反面、プレイするPCの性能やイベントの組み方によっては製作者の意図した通りにならない事もある。
家庭用ゲーム機版は、PC版のように動作環境を気にする必要が無くとっつきやすい印象はあるが一部シリーズを除き絵や音楽などの素材をユーザー側が作成できずイベントやキャラクターの数などにも強い制限がある。このためPC版に比べてイマイチという評価がされることも多い。
ただし、ツクールシリーズ自体が初心者向けのツールであり、際限の無い自由度の高さは初心者にとって挫折の要因ともなりうるため、一概に欠点とはいえない。
それを端的に示したのが、スクリプトによるプログラミングを強化した家庭用「5」である。本作はスクリプトの仕様の難解さによって上級者向けの高度なツールと化してしまい、その非情なまでの難易度の制作難度の高さで不評を買ってしまった。
ただし、高度なツール故に性能は非常に高く、主に演出面でできることの幅は非常に広い。更にRPG以外のジャンルも幅広く作れることが熱心なユーザーの手によって立証されるなど、ツールとしての性能自体は高く評価されている。
また、2010年に発売された「RPGツクールDS」はあまりのバグの多さから2010年のクソゲーオブザイヤー携帯ゲーム機版で名前が挙がることになり(ノミネートはされなかった)、家庭用ゲーム機版ツクールの評判を更に傷つける結果になった。
現在はPC版では「RPGツクールMV」、家庭用では「RPGツクールフェス」が最新作。
MVは先行して海外版が発売され、国内版のプロジェクトと互換性を持っている。
RGSSを廃止してJavaScriptをメインにし、Windows版のみならずMac版も同時発売される。
「RPGツクールフェス」は家庭用ツクールでは5年ぶりの新作となり、3D立体表示には非対応。
ツクールシリーズとしては珍しくナンバリングもなければ、対応ハードの名も冠していない。
現在はRPGツクールDS・DS+・MV素材の一部を無料および有料DLCとして配信し、MVの次に公式が積極的に動いているツクールである。
pixivにおいて
RPGツクールを用いて作られたフリーゲームのイラストが多数投稿されている。
また、RPGツクールのデフォルト素材(RTP)のキャラクターのイラストや、ツクールで使用できる素材も投稿されている。
RPGツクールシリーズ一覧
PC版
ダンジョンRPGツクールだんだんダンジョン
コンシューマー版
番外(RPGツクールの名称がついているタイトルのみ)
更なる番外(製作補助・ツクール名称なし)
SAKAN
※MVのマップチップ編集を主にしたツール。MVとの追加連携ツールとして扱われ、
編集したデータはMV以外での使用を禁じるなど今までにない規約が追加されている。
ツクールシリーズの近年の動き
人気のある作品に対してはサポートを惜しまない反面、人気のないシリーズや年数経過によってサポートの必要がもうないとメーカー側に判断されたソフトはサポートを打ち切る事がある(RPGツクールDS・DS+のWi-Fiサービス全般など)。
また、作品宣伝掲示板やクリエイターズリンク、デジファミ音楽堂、コンテストパークなどのインターネットを通じた提供サービスは2013年までに軒並み終了しており、メーカー公認のコンテンツは段々と閉じられている。
そして2015年7月いっぱいを持ってツクールBlogも閉鎖され、RPGツクール2000を除いたアスキー時代のツクールシリーズは全てサポート終了となっている。