概要
スーパーファミコン用ソフトとして発売された家庭用ゲーム機版『RPGツクール』の2作目で、1996年1月31日に発売。制作は前作に引き続き空想科学が担当。前作の『RPGツクールSUPER DANTE』を正統進化させた完成度となっている。しかしながら、発売当時の定価が12,800円と高価であったため、小中学生ユーザーにとってはおいそれと手が出しにくい値段となった。
SUPER DANTEからのパワーアップした部分
- 16MbitROMを採用したことにより、全体的に容量がアップした。
- 前作では4つの中から選ぶ方式だったフィールドマップがマップチップの組み合わせで自由に作成出来るようになった。
- 戦闘時の魔法のエフェクトがプレビュー画面で確認できるようになった。
- アイテムは共有式になり、重要アイテムが手に入らなくなる問題が解消された。
- 乗り物を呼ぶアイテムが登場したことにより、移動魔法を使った時に乗れなくなり、ゲームの進行が止まってしまうようなアクシデントが無くなった。
- イベント命令が追加、改善され、毒・麻痺状態をイベント命令だけで解除出来る。
- イベント戦闘時のBGMが設定できるようになった。
- スイッチの数は僅かに増加、前作の200に対し、今作は240。
素材
素材項目 | 素材数 | 備考 |
---|---|---|
人グラフィック | 71 | 忍者や侍など、中世のみに留まらないグラフィックが追加。ただし、魔物はドラゴンのグラフィックがないなど、戦闘時のモンスターのグラフィックに対応させづららい。 |
物グラフィック | 67 | 前作とは違い1番から採番されている。マップ毎の区別もなく共通。 |
フィールドグラフィック | 21 | 前作はどれも縦横2マスだったが、今作はグラフィック毎となっている。 |
魔法グラフィック | 23 | プレビュー画面あり。効果範囲を全体化している場合、敵の数が多いほどエフェクトがちらつく。 |
マップ画面 | 255 | システム的には前作と同じだが、マップの種類が「氷、石、土、木、外」の5種類となり、「外」以外はシンプルな形状になっている。「外」は外観用であり、他の4種類に比べて独特ではあるが、山、森マップを作ることが出来る。 |
敵グラフィック | 82 | イベントに関係なく全種類が使用可能で、カラーバリエーションも4パターンから選べる。 |
BGM | 30 | 全曲ループ。1ループまでが長く、曲の途中で転調するものが多い。 |
SE | 65 | 2番から24番までは魔法グラフィックに使われている。前作のように音が小さくて聴き取りづらいSEも無い。 |
特徴
相変わらずグラフィックやBGMの作成はできないものの、ソフトの容量が16MbitROM(2Mbyte)に増加。キャラクターの頭身が上がっており、素材も豊富になっている。
また、カートリッジには別売りの8Mメモリーパックが差し込み可能で、サテラビューで配信されたゲームや素材などを保存することができた。後に発売されたSFCソフト『音楽作成ツクール かなでーる』で作曲した曲をコンバートして使用することも可能となっている。前作と同様に外部記録装置のターボファイルツインで複数の作品を記録できるが、この場合はバンク切り替えのTFモードではなく専用のSTFモードでなければならない。
収録されているサンプルゲームは『だんきちのバクチンだいさくせん』というタイトルで、作者は当時の週刊ファミ通の編集者である桃栗たき子氏。登校拒否をしていた主人公だんきちは、ひょんなことからツクール学園に(ムリヤリ)入学させられ、そこの生徒達と共に『RPGツクール』について学びつつ冒険を繰り広げていく。脱力系ギャグ調のストーリーのそこかしこには有名人のパロディや下ネタが散りばめられている。また、主人公のだんきちは選択を迫られた時の「はい」「いいえ」以外のセリフが一切ない、所謂「無口主人公」である。
余談だが一部のBGM(印象的な戦闘用BGM、ギャグ調の海賊団のBGMなど)がとある動画で人気がある。