「人間にはもったいない力よ」
「私が有効に使ってあげる…」
概要
アニメ版の第12・13話に登場した女性ファントム。原作には登場しないオリジナルキャラクターであり、アニメにおけるラスボス的な立ち位置となっている。
容姿
極めて人間に近い姿をしており、長い黒髪に色白な肌、紅い瞳に尖った耳を持つ美女。唇には紫の口紅を塗っている模様。一見、ファントム特有の渦巻き状の装飾は見当たらないが、よく見ると瞳の奥にうっすら確認できる。服装は帽子・コート・ブーツ・手袋に至るまで黒で統一されているが、何故か赤いミニスカートを着用。
パっと見でもよく分かるけしからん胸元も特徴。恐らく作中でも先輩に匹敵する数少ない存在。劇中でもよく強調される。
能力
唇を奪うことで相手の特異能力を奪う能力を持つ。
晴彦たちと遭遇するまでの間にかなりの数の特異能力者を襲撃しており、明らかになっているだけでも6つ以上の能力を使いこなしている。未知の能力を出し惜しみせず披露してくるため、多対一でも苦戦は必至である。
加えて人間に対する憑依も可能であり、憑依状態でもほかの能力が使用できる。更にその後は単体で憑依先の姿に変身すらしている。この二つの能力が彼女自身の物なのか、それとも奪った能力なのかは不明。
因みに最初の「力を奪う」能力、単純なキスというわけではなく、結構ディープなもの。しかも性別は問わない。
実際晴彦たちと邂逅した際に、先輩チームの女子に10秒以上ディープキスをぶちかますというインパクトのある現場を展開。晴彦たちだけでなく、視聴者にも多大な衝撃を与えた。
正体
本編よりも以前、とある事故によって人間の脳構造が変異し、人々にファントムが認識される原因となった研究施設・阿頼耶識社。彼女はその施設が極秘に研究していた人造ファントムである。
実験材料として全身をいじられ、人間やファントムをはじめとするどの生物とも違う存在となってしまった。しかし彼女は人間を恨むことはなく、自身を人間もファントムも超越し、進化の頂点に立ったと確信。そして自分よりも劣る人間たちを支配しようと暗躍するのであった。
性格
上記の経緯から人間を見下し、自分の能力に絶対の自信を持っている。それゆえ大人数との正面戦闘でも不敵な笑みを浮かべ、余裕のある態度を崩さない。しかし慎重かつ用意周到な面も持ち合わせており、目的を果たしたら潔く撤退を選ぶことも多い。
晴彦の能力に目をつけた際には、彼の母親に憑依して暫し共同生活を送る。そして都合のいい条件がそろった瞬間、彼の動揺に乗じて能力を奪ってしまった。
このように変幻自在の能力を生かし、時に人の心に付け入るなど、一筋縄ではいかない戦法も取る。
動向
各地で特異能力者を襲い、多くの能力を奪い戦力を蓄えていた。その途中で交戦した晴彦たちにより一旦は封印されたように思われたが、その後晴彦の母親に憑依して接触。彼の能力を奪い逃走した。
最終回では自身の生まれた研究所を襲撃。能力を失った晴彦を除く仲間たちと交戦し、彼女らを圧倒する。更にその場に乱入した晴彦に対し、母親の姿に変身して精神攻撃を仕掛ける。しかし自身の能力の秘密を知り、晴彦は能力を取り戻す。晴彦から奪った能力で召喚したファントムたちも、強化されたマルコシアスとクトゥルーに撃破されてしまう。
最期は全員の総攻撃の末、晴彦の手により封印される。散り際、晴彦との共同生活に対し「悪くなかった」とこぼし、小さく微笑みながら消滅した。
余談
アニメオリジナルのキャラクターだが、原作には「瑠波」と呼ばれる似た存在がいるため、そちらがモチーフになっていると思われる。
イラストには当然R-18が多いため、注意が必要。