掎角一陣
きかくいちじん
奇策冷血を持って終わらせましょう。炸裂するは『掎角一陣』!
ふむ、必要な犠牲でした。苦渋の決断です、分かりますね?
概要
- ランク:C
- 種別:対軍宝具
- レンジ:10~60
- 最大捕捉:1~60人
軍神五兵を製作する際に出来た余剰部品……誰にも気づかれる事のない、超小型の魔術回路超加速器……で味方を一時的に超強化し、超攻撃力とともに超臨界させる陳宮の外道宝具。
言わば人間版「壊れた幻想」で、自軍ひとりを生贄にして敵陣にダメージを与える。
ようは『他人の命でやる流星一条』。最悪である。
「我が方の最も強いものと、敵方の最も強いものをぶつける。
後に残るものは小兵の小競り合い。
いかようにも立て直せましょう―――」
とは、武将の爆発によってちりぢりになった敵陣を見下ろしながら涼やかに語る、陳宮の口癖である。
そのあまりの非道威(ひどい)印象を和らげるため、古代夏王朝の魔術竹簡の幻の技を用い、『なにやら陳宮がすごい矢を放ったら敵陣が爆発した』という風景に見えるようカモフラージュしている。誰が言ったか、「これが本当の宝具演出」。
通常の聖杯戦争では扱い辛い宝具と思われるが、自陣に多数のサーヴァントが存在し、さらに「主人公の契約サーヴァントは霊基のホーム(活動拠点)をカルデアに置くことで、特異点で敗北・消滅しても帰還すれば復活できる」と設定されているFGOならではの使い方と言える。
一方、記述から察するに、生贄は魔術回路さえあれば別にサーヴァントでなくても構わない可能性が高い。
アインツベルンやユグドミレニアといった矢弾が潤沢な勢力に召喚されでもしたらと考えると背筋が凍る思いである。また、魔術髄液という素材の効能から、魔術回路を持たない人間に魔術回路を与える事で弾になるのでは?と魔術師的な考えをするマスターも存在する。
ただし、魔術回路を持っていて、かつ死ぬ事が無い(というより再生力が高い)存在を弾にできるかは謎である。生前の呂布がどうやらそれに近かったようだが……?
名称は陳宮が呂布に提案した「掎角の計(掎角の勢)」に由来。
ゲームにおける性能
犠牲が大きいかわりに文言は「超強力な攻撃」、すなわち単体宝具クラスの威力を持つ全体宝具となる。
威力もすさまじく、宝具威力アップの概念礼装(特に「ヘブンスフィール」や「黒の聖杯」)を装備させ、玉藻の前やパラケルスス等のArtsサポーターと、諸葛孔明やスカサハ=スカディ等のNPリチャージ役がいれば、宝具Lv5になった時点で陳宮のLvが1だろうと100,000単位の中ボス級エネミー3体を一網打尽にするというバグとしか思えない破壊力を生み出す。
生贄になるのは自身以外で最も左にいるメンバーで、Arts属性なので当然の如く宝具でNPのリチャージが効く。陳宮が先頭の場合は、陳宮の真後ろのメンバーが生贄にされる。
対象の限定が出来なければ、どの味方が死ぬか判らず戦術的な運用が不可能になってしまうので仕方ないのだが……、なんとなくFGOサービス開始初期を思い出す判定である。
陳宮の戦術指南
勘の良い方ならすぐに気が付くだろうが、Arts強化とNPチャージのスキル持ちを同時編成し、スキルを使い切ったメンバーを随時退場させて、控えメンバーで再チャージする人間リボルバー戦術という、人道というものを何処かに捨て去ったような戦術で高速周回パーティーが組み上げられる。
何気に陳宮主体での周回が目的なら全スキルLv1で事足りるという末恐ろしい早熟型でもあり、とりあえずレベルアップと再臨さえすませば着実に仕事をこなし始める。
また、宝具の効果はガッツで持ちこたえる事が可能なので、HPが低ければ低いほど宝具の威力が上がるアンメア(水着含む)、鬼の副長、怒りマンをガッツで生き残らせてから最大火力の宝具をぶちかましてもらうこともできる。
特に副長は「第三スキルの対象であるバーサーカー」な上に「HPが低ければ低いほど効果を発揮するスキルも持つ」「スター集中を付与できるスキルがある」「宝具がBusterかつOCで体力減少に応じた火力上昇が更に上乗せ」と、本来の主である呂布以上に凄まじいシナジーを発揮できる。
その他、
- コストゼロかつ低火力の我らが後輩を高火力の燃料にしてしまう
- バフとNPを絞り出したロンドンスターを骨の髄まで絞り切る
- ガッツ付与した自分の命で掎角一陣する男を疑似的に流星二条させる
- 脱落時に効果を発揮するスキルや礼装を強制発動させる
- 鉄砲玉運用前提で使用されるアマゾネス女王などの脆いバーサーカーを宝具使用後に生贄にする
等、数々の効率的で非人間的な運用法を早々に思いついたユーザーも。
誰が呼んだか外道の戦術「陳宮システム」。
特に鬼武蔵は「撃破されると発動スキル持ち」かつ「鉄砲玉運用前提」、さらに「スター集中を持つ」「バーサーカー」なので非常に相性が良い。
また、屍山血河舞台下総国では攻略最大の問題である自陣の武蔵を強制排除出来るため難易度の低下に貢献している。ただ陳宮で一枠増えてしまうため素直にオーダーチェンジしたほうがいい場合もある。
また、概念礼装『五百年の妄執』は装備したサーヴァントが倒されると倒した相手に呪いと宝具封印を付与するが、陳宮が宝具で犠牲にしたメンバーがコレを装備していた場合、味方のはずの陳宮に呪いがかかるという珍事が発生する。
ある意味当然の結果とも言えるのだが―――、これさえ陳宮を敢えてLv1で宝具を使わせることでお手軽疑似単騎チャレンジが可能という業の深い運用論が産出される結果に……。
それどころかアーラシュと500年の妄執を装備したサーヴァントとレベル1の陳宮だけで出陣することによって、敵のターンになる前に全滅→コンティニューを繰り返し、ブレイクスキルを無視する戦術さえ考案される始末。
そのため、宝具Lv1時点でサモさんシステム級の効率を誇るロリンチちゃんさえ抑え、2019年に実装された最もヤバいサーヴァントの称号を早くも恣にしてしまった。
数々の異名(罵倒?)
この色んな意味でぶっとんだ宝具とマテリアル説明から、現在進行形であだ名が増えている軍師・陳宮。誰が呼んだか下種テラとは言い得て妙。
その他一例を紹介する。
- FGOで遊戯王する男
- 鬼武蔵の遺言状受け取り人
- 500年の妄執で呪われる男
- 労災枠の人権(無視)サーヴァント
- ステラザード
- 全ての支援系サーヴァントを殺す性能
- 3ターンで十二人殺せる最強の宝具(味方込み)
- 太陽王に流星一条させる男
- 負けたら自爆要員
- 神を撃ち落とす前に神を撃ち出した男
- 天に星を(砲弾)
- 祝福はステラの彼方まで
- 鬼!悪魔!陳宮!
- 全て(の仲間)を捨てて戦う男
- 陳宮アローは超外道
- アーラシュは間違っちゃ居ないが陳宮は間違ってる
- 慈悲なき者(マジで)
- カムランの丘で爆笑する男
- いざ尋常に人間大砲
- フレポから出てくるのに友情を全否定する男
- 低レアじゃなく最低レア
- 弾藻の前
- 飛将軍(ミサイル)
- 私を殺せる者は、まさかまさかの掎角一陣
- 生まれる時代を間違えた一人ステキャン
- 苦渋の決断(禁止カード)
- 新茶もドン引き
- お前の周回って醜くないか?
- (他人の)命は投げ捨てるもの
- トモダチハ チンキュウノ イケニエ」
など言い得て妙な物からネタに振り切ってる物まで数多く、危険すぎてここに書けないあだ名もある。
同じく、綽名が凄まじい勢いで生まれるアシュヴァッターマンといい勝負なのではなかろうか。何気に彼もこの宝具と良マッチときている。
一方で、
- 友情の大切さを教えてくれる男
- 課金を思いとどまららせてくれる男
などと言った割とまともなあだ名もある。ここに紹介しきれなかったあだ名はこちらで紹介されている。
余談
自分自身を生贄にして撃つ事は出来ないが、サポート鯖として参加している自分であれば生贄にする事ができる。よって実質的に『目的の為なら自分すら弾にする男』という解釈もできるわけである。ややこしい話だが、あくまで撃っている本人が生贄にならないだけで、同一存在なら撃てるというわけだ。
無論、ケリィも宝具の弾に出来るのだが、これが"起源弾"として機能するのかは不明。起源弾は厳密には彼の肋骨を魔弾に加工した物なので、やはり効果はいつもと変わらない可能性が高いが。