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ビースト(Fate)

びーすともしくはじんるいあく

TYPE-MOON制作の『Fate』シリーズに登場するエクストラクラス。
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概要編集

エクストラクラスの1つ。のクラス。初登場の『Prototype』が諸事情により未完であったが、『Grand Order』にてその詳細が語られた。


人間の獣性によって生み出された7つの大災害であり、人類と人類の文明を滅ぼす破滅の化身。

文明より生まれ、文明を食らう災厄の獣。人類の原罪が生む自業自得の死の要因。

英霊召喚の元になった人類の自滅機構(アポトーシス)でもあり、これも7つの霊基として存在する。


その名は人類悪

人類史の中で人類である限り出てくる悪。人類史に留まる澱み。いわば、人類そのものの汚点で人類を滅ぼす七つの災害。これは人類が発展するほど強くなる、人類種の細胞そのもの。


かつての救世主が贖った人類の七罪のような単なる欲望や悪意といった個人的で一過性のものではなく、人間が人間であるが故に犯さざるをえない悪癖であり、そして、どうしようもなくを人たらしめる性質そのものが抱える普遍かつ根源的な罪業。

全人類が内包しているであろうこの大いなる悪に誰も克つ事はできず、知恵を人類が捨てられないのと同じく、悪もまた捨てられない。


しかし、それは人類を滅ぼす悪ではなく「人類が滅ぼす悪」

その正体は人類をより良くしたい、人理を守りたいという願い、即ち人類愛である。

人類のより佳き未来を願う想いが暴走し、終いには今ある世界を壊してしまうほどの度を越えた行為に走った結末がビーストと呼ばれる存在なのだろう。

ビーストIが起こした人理焼却もそれが根底であり、負の感情が含まれていないこの善性をギルガメッシュは「美しいもの」と評している。


ビーストには人類愛という要素が必要不可欠であり、単なる邪悪な脅威の頂点では決してない。ただ無軌道な悪意のままに人を滅ぼしたいとするだけの羅刹が、いくら魔力を集めたり神を喰らったとしても、このクラスに変じるのは不可能。


そして、ビーストが人類の自業自得の災厄である以上、これは人類自身の手によって滅ぼすことでけじめをつけなくてはならない。人間という獣の「獣性」とはつまり、「人間性」のことに他ならないのである(一端とはいえそれに侵蝕された人間ではないものは、以降それまでよりずっと人間らしくなったと評されている)。


最初からビーストとして顕現または発生するのではなく、その功績や本性をもってビーストの1つとしてナンバリングされ、ビーストⅡのようにそれまで持っていた性質から大きく変わってしまう事もある模様。

ビースト達の外見的特徴として、獣の冠である大角を有していることが共通点となっている。大角は幼体であるうちは生えないが、成体に近づくと生える。



その力はあまりにも絶大で、単体でも十分に世界を滅ぼす事が可能。かの賢王チートAIですら、(自分だけでは)持てる全てを出しつくしても敵わないと素直に認めるレベルであり、通常のサーヴァントでは到底太刀打ちできる存在ではない(ロビンフッド曰くサーヴァントが100騎いても無理)。更にそれぞれが司る理にちなむ信じがたい特殊能力を有している。


霊基の規格そのものが人類や世界そのものへのカウンターであるために、まともな方法の範囲では勝利できる条件すらなく倒すことはできない。

一方で安全装置(セーフティ)として人類悪に対抗するための抑止力こそが、冠位を冠するサーヴァント達であり、元々英霊召喚はそのために行使される決戦魔術である。

彼等は七つの器を以て現界し、ただ一つの敵を討つとされ、ビーストは本来、冠位クラス七騎を以てしか対抗できない、人理を食らう抑止の獣と評されている。


しかし、あらゆる時系列から切り離された特異点や、世界から隔離されたある種の固有結界の中など、人類史から切り離された世界では抑止力が働かない為、冠位クラスが七騎召喚されないといったことも起こり得る。


ただ、ビーストには蛹や幼体といった成長途中でナンバリングされるケースもあり、完全体になる前の段階であるならば、通常クラスのサーヴァントでも倒すことのできた事例が存在する。

また、ビースト達の多くは、元となった存在や人類愛に由来する「個人的なエゴと拘り」を強く有しているため、それが祟って本来の力を十全に発揮しないまま付け込まれる事もしばしば。


そのこだわりと在り方故にビーストの資格こそ得たものの、人類愛として決してしてはならないことと、人類悪となるためにしなければならないことが矛盾して、事実上ビーストになれなくなってしまう者も現れる。


また、人類悪が一度でも顕現してしまった世界では、“終局の悪”に向けて連鎖的に他のビースト達が顕現してしまう宿命でもあり、ギルガメッシュ曰くⅠが顕れた時点で終局のⅦが世界のどこかに顕れているとのことで、アーサーからもⅠが原種と呼ばれている。

この特性のためにⅠとⅦは特別な立ち位置にあるが、旧ビーストのように連鎖しない形で世界に顕れる例もあったことが太公望の口より語られている。

『FGO』世界で太公望にそう語られ、『CCC』ではオリジナル本人が自称した金色白面(あるいはその別側面かもしれない妲己)のように、FGO世界以外の作中で「人類悪」という言葉で呼ばれる存在たちも、クラスとしてのビーストと呼ばれる様子は今のところ見受けられない。


「人類悪」と「ビースト」が別の存在である可能性もなきしにもあらずだが、恐らくナンバリングの内、“ビーストⅠ”が顕現すると連鎖反応が起きるのだと思われる。

ただし、Iが生まれた段階で新たなビーストが生まれる余地が無くなってしまった場合(例えば"全人類を救う"という人類愛のため、全人類の命を自分に集約した男等)は霊基こそビースト規格になるものの、正式なビーストには成りきれない模様。


その他、ビーストⅢの様にR・Lと言う"二対一組"となるものや、ビーストⅣの様に活動せず辞退した事で生じた空席に新たな候補が現れるケースも確認されており、各ナンバリングにつき1体とは限らない。

Ⅲの場合は同じ理を持つ個体である為、2体で1つのナンバリングと言う扱いである。


しかし、現在確認されているビースト達は皆お互いに相容れず、同じ場にいれば同じ在り方のために食い合ってしまう。

他のビースト達に対しては称賛より罵倒の言葉を出し合い、状況次第では邪魔な他のビーストに相対する人類を、利用という形で支援する事さえあり得る模様。

契約関係という形で休戦していたケースもあったが、こちらは結局双方が顕現する前には離脱している。


この様に単独で顕れることができるので、基本的にマスターの存在を必要とせず、そもそも人理・人類が使役するには概念レベルで矛盾した存在なため、該当者のプレイアブル実装では悉くアルターエゴか別の適性クラスに変わって、大幅に弱体化する必要があった。


だが2023年4月、遂にビーストクラスのまま実装された者が登場。

クラスカードはムーンキャンサーと同じく個々人に合わせた内容になる特別仕様。

初例のドラコーは完全体の彼女が咆哮を上げ、2例目のスペース・エレシュキガルは黒いドゥムジを抱きしめるイラストとなっている。


クラスアイコンは十字架と邪悪な炎を合わせたようなシンボルに7つの穴が開いた、何とも形容し難いデザイン。敵専用ビーストのアイコンはレアリティに関係なく赤色で、ビースト番号によって特定の穴が「点灯」する(ドラコー関連なら左中の穴など)。


現時点2名のガチャ演出も大掛かりな特殊演出を挟む。召喚に成功すると突如召喚サークルが機能停止し、サークルを周回する光球が消えて召喚陣そのものが消灯。そこからそれぞれの固有演出に移行する。

ドラコーの場合は赤いビーストアイコンの形になった魔法陣から赤黒い奔流と共にクラスカードが現れると言う、他とはまるで違う禍々しいものになっている。

Sエレシュキガルはドラコーのものに酷似した蒼い魔法陣が浮かび、その上に虹色の渦が現れたのち青黒いワームホールが発生。そこからクラスカードが出現するSF色の強いものになる。

よって本来なら☆5確定の激アツ演出である“虹色の輝き”(通称「虹回転」)の出現が、プレイアブルビーストPUでは☆5すり抜け確定という珍事情になってしまった


そしてこのように例外的にビーストのマスターとなった場合、そのマスターもビーストの一部と扱われ、人類悪の性質を共有する形で会得してしまう。そうなれば、少なくとも契約が完全に切れるまでは、当然のように人理から討伐対象として狙われる羽目になる。

…と『リリムハーロット』では思われていたが、同イベントで後に判明した事実によれば、とあるサーヴァント聖杯への願いが影響したバグ挙動の可能性もある。

聖杯を介さず普通にビーストの企みによって無理やり契約させられた場合、どんな挙動になるのかは依然不明。


クラス別能力編集

獣の権能対人類、とも呼ばれるスキル。
単独顕現単独で現世に現れるスキル。単独行動のウルトラ上位版。このスキルは“既にどの時空にも存在する”在り方を示しているため、時間旅行を用いたタイムパラドクス等の攻撃を無効にするばかりか、あらゆる即死系攻撃をキャンセルする。このスキルを持つものは特異点による人理焼却も、■■■■■による人理編纂にも影響を受けず、条件が揃いさえすれば顕現する。
ネガ・○○ビーストが共通して持っている固有スキル。各個体の在り方などが○○に入っている。

※厳密には上記3つのスキルがビーストのクラス別能力であると公式で明言されたことは無いが、ビーストクラスは概ね上記スキルを保有していることや、一部のスキル説明文においてはビーストクラス専用の趣旨の記載があることからビーストのクラス別能力だと思われる。


基本ステータス編集

個々によって異なる。


クラス相性の相関関係編集

ビーストは個体ごとに大きく異なる特徴を持つ。プレイアブルでもこの特異性は変わらないが、総じてゲーム内の相関図では閲覧できない。


ビーストⅠ三大騎士クラスに攻撃有利かつアヴェンジャーに攻撃不利。ライダーキャスターアサシンに防御不利。バーサーカーとは弱点を突き合う
ビーストⅡ攻撃、防御共に相性関係を持たない(要するにシールダーと同じ)
ビーストⅢ/Rアルターエゴとムーンキャンサーに防御不利。
ビーストⅢ/Lアルターエゴとフォーリナーに防御不利
ビーストⅣ:Lヒト科特性に攻撃有利かつキャスターに攻撃不利。魔獣型特性に防御不利
ビーストⅥ/S基本7クラスに攻撃・防御有利、エクストラクラスに攻撃・防御不利
ビースト¦ムーンキャンサーに攻撃・防御不利。フォーリナーに攻撃有利。それ以外はビーストⅠと同じ
Sエレシュキガルアヴェンジャーに攻撃・防御不利。それ以外のエクストラクラスに攻撃・防御有利


Fate/Prototype編集

ビーストⅥ編集

真名黙示録の獣
(不明)
固有スキル(不明)
初出蒼銀のフラグメンツ

ヨハネの黙示録で語られる災いにして、人間の悪意と呪いの集合体。

根源接続者の少女想い人の願いのために人理定礎を喰らいつくし崩壊させんとして、6騎の英霊達と大勢の少女達の魂を生贄に聖杯から召喚したもの。


Fate/Grand OrderArcade編集

ビーストⅠ編集

真名ゲーティア
「憐憫」
固有スキルネガ・サモン
初出冠位時間神殿ソロモン

魔神王ゲーティア


人間が生み出した、人類史を最も有効に悪用した大災害

「憐憫」の理を持つ、原罪のⅠ。

魔術王ソロモンがシステムとして編纂・使役した、72柱の魔神の集合体である魔神王。

ソロモン王の死後、置き去りにされた「彼ら」とそれを統括する召喚式は長い年月を経てビーストに覚醒。グランドキャスター・魔術王ソロモンの名を騙り、人理焼却を実行した。

  • 功績:人理定礎を崩壊させ、人類史をエネルギー化させるという企みの成立。
  • 愛:命が死で終わるという摂理を認めず、死の存在しない世界を全ての命に与える。

ビーストⅡ編集

真名ティアマト
「回帰」
固有スキルネガ・ジェネシス
初出絶対魔獣戦線バビロニア

センシティブな作品


人間が置き去りにした、人類史に最も拒絶された大災害

「回帰」の理を持つ、原罪のⅡ。

メソポタミア神話における女神の一柱にして、海と生命を司りし創生の女神。

生命の土壌や母胎となり世界の全てを生み出しながら、惑星の環境と生態系の安定後は邪魔者として虚数世界に追放され封じられた彼女が、愛を取り戻さんとする厄災と成ったもの。

  • 所業:もう一度地球の生態系を塗り替え、全ての生命体の母親に返り咲く。
  • 愛:母親として子供達を愛するという、当たり前の事を取り戻す。

ビーストⅢ編集

ビーストⅢには、対となるR/Lの2体が存在する。

このナンバーを持つ獣は、女性・快楽がキーワードとなることが条件と思われる。

女と少女、個人と群体、自己愛と他者愛など様々な点が対照的となっている。


ゲーム中では初めて別クラスのプレイアブル仕様が用意されたビーストたちであり、下記のイラスト通り外見は第三再臨の別デザイン。


ビーストⅢ/R編集

真名ヘブンズホール/須弥霊掌快楽天魔性菩薩
「愛欲」
固有スキルネガ・セイヴァー
初出深海電脳楽土SE.RA.PH

センシティブな作品


個人が到達した、人類を最も端的に救う大災害

「愛欲」の理を持つ、原罪のⅢ/R(ラプチャー)。

海洋油田都市に務めていた女性セラピストにして、別世界における魔性菩薩

類い希なる救世主としての資質を持った魂がその全てを自己愛と快楽に費やしたことで、第三魔法の亜種「ヘブンズホール」に至った時に変生した。"道徳ある全うな人類"の合格値が高すぎるうえ不寛容な彼女は、自分以外の人間をヒトにすらなりきれない畜生としか見做せず、結果として人類愛が自己愛へと集約している。


  • 所業:七十億の命をただ自分1人の為に使い、快楽のみで人間を救おうとする。
  • 愛:地上の全ての存在を快楽によって救い、その受け皿として最高の救済を求める。


ビーストⅢ/L編集

真名カーマ/マーラ
「愛欲」
固有スキルネガ・デザイア
初出徳川廻天迷宮 大奥

センシティブな作品


神魔が成り果てた、人類を最も広範に救う大災害

「愛欲」の理を持つ、原罪のⅢ/L(ラプス)。

インド神話における愛欲の神にして、人間に煩悩と堕落をもたらす第六天魔王。

愛の神でありながら誰にも愛されることなく愛を愛せなかった神は大奥に干渉し、全人類の愛を塗りつぶすべく宇宙そのものというべき魔性へと成長した。

  • 所業:本来愛しい人に向けられるべき愛を全て自分が奪い、等しく無価値に堕とす。
  • 愛:愛欲の神として全ての存在に愛を与えることで、甘やかして堕落させる。

ビーストⅣ編集

ビーストⅣには、第1部時点で就いていた個体と、第2部で候補となった個体の2体が確認されている。

このナンバーを持つ獣は、動物・自然がキーワードとなる存在が条件とされ、自然現象によって生み出された点などが共通している。


ビーストⅣ編集

真名キャスパリーグ
「比較」
固有スキル(不明)

センシティブな作品


地球の生存本能が生んだ、人類史を殺戮する抑止力

「比較」の理を持つ、原罪のⅣ。

アーサー王伝説におけるマーリンの使い魔にして、ブリテン島を滅ぼす宿命を持つ災厄の獣。

人間同士の競争と成長、妬みや悔しさを糧として『相手より強くなる』特徴を持った獣であり、地球から人類へのカウンターとしてガイアの抑止力が生み出した。


例え彼本人に人類悪に成りたいという意思がなかったとしても、人間達と関わるにつれて自動的にビーストへと変貌してしまう、ビーストの中でも特異な存在である。

ある世界では、霊長の殺人者プライミッツ・マーダーと呼ばれた事もある。


ビーストⅣ:L編集

真名真名無し
「愛玩」
固有スキルネガ・ウェポン / ネガ・セルフ
初出非霊長生存圏ツングースカ・サンクチュアリ

センシティブな作品


人間が捨てきれなかった、人類史と歩み続ける生命圏

「愛玩」の理を持つ、七つの人類悪にはならなかったⅣ:L(ロスト)。

ツングースカ大爆発の概念及び、その際に死滅した生命の思念が収束した遷宮母体。

自然や動物達を迫害した人間に報復するため、ビーストに昇格した後に異聞帯を巡り、それぞれの異聞帯固有の生命体を吸収した究極生物に変化せんとした。

第2部全編を通して登場しているが、本格的な覚醒・相対は6章後から。

  • 所業:人類の滅亡を眺めながら、今の地球環境のまま『新しい動物』達の世界を構築する。
  • 愛:地球の自然に生きる、全ての生命(憎悪ありだが人類を含む)を愛している。

ビーストⅤ編集

現在作中で一切言及されたことが無い、謎の多いビースト。


ビーストⅥ編集

「LとRが揃う時、SとGもいずれかのソラの下顕れる」とされており、まるでビーストⅥのみで四つの枠が存在する様な説明がされている。

繁栄を極め、過渡期を過ぎた文明に顕れる人類悪。


ビーストⅥ/S編集

真名ソドムズビースト
「堕落」
固有スキルネガ・メサイヤ
初出背徳果実都市リリムハーロット

センシティブな作品C102新刊


人間が呼び起こした、人類史を最も堪能する大災害

「堕落」の理を持つ、原罪のⅥ/S(ソドム)。

「ヨハネの黙示録」で語られる、繁栄した都市を滅ぼす赤い竜にしてバビロンの大淫婦

ビーストとして目覚めた彼女は、かつての特異点を模倣しつつ数ある平行世界のカルデアの救世の思いを利用して成長。人類を掃討することで、人類史を享楽のままに食らいつくさんとした。

  • 所業:第一の獣による人理の終焉を再現し、人類史を救うという願いを欲望のままに貪る。
  • 愛:栄華を極め、いずれ堕落する人類を味わい尽くし、その終わりを看取る。

ビーストⅥ/G編集

アーサーがマーリンから聴いた予言にて存在が示唆された獣。

アプリ版にてドラコーが実装された際、彼女からアーサーの本命はGの方である、と語られた。


ビーストⅦ編集

真名U-オルガマリー
(不明)
固有スキル(不明)
初出星間都市山脈オリュンポス

地球国家元首U-オルガマリー


異星の神なる謎の存在の端末にして、虚空の星から人類を治めに訪れた地球大統領。

ギルガメッシュは、既にこの世のどこかに顕現済みである事を見抜いていた。その姿はカルデアの所長に瓜二つだが……


その他編集

いずれも『FGO』で語られたが、異なる時間軸でのみ完結している非連鎖式の獣。


過去の獣編集

真名妲己
(不明)

過去に顕現した記録のある獣。

古代中国の王朝「」の王妃にして、九本の尾を生やした化け狐である千年狐狸精。

享楽と残虐の限りを尽くしたが、最後は周の大道士によって討たれたと言われる。


ビースト¦編集


忘却の獣


第七異聞帯での原罪のⅠ。

マヤ神話における蝙蝠の悪神にして、オールトの蜘蛛を打倒したカーンの勇者王」。

勝利した代償に守るべき者を失い、自身の人生も忘れ果てたために、獣と定義された。

しかし、その誕生と成立ともにこの異聞帯における「人類」が絶滅し、新たな獣が生まれる余地がなくなった事で他のビーストが産まれず、不完全な獣となった(Iの字が欠けている)。


SUのビースト編集

真名アンキ・エレシュキガル
「保存」「死蔵」
固有スキルネガ・スペース
初出新霊長後継戦アーキタイプ・インセプション

エレシュキガル


"生命の在り方"が変わった宇宙で存在意義を失った神格が汎人類史に迷い込み、同位存在の女神と混在事故を起こして生まれた未知のビースト。

その性質上ナンバリングからは独立しており、”無の獣”とも呼称される。


余談編集

初出について編集

このクラスの該当キャラが初登場した『Prototype』は『stay night』の原案である『旧Fate』をリメイクした作品であり、『旧Fate』では最後のサーヴァントのクラスがセイヴァーであったが『Prototype』のひとまずの映像化にあたり変更された。


単独顕現編集

本来英霊は今を生きる人間に呼ばれなければ召喚されることは無く、自身の意思で無理やり現界を維持しようものならその理由の善悪、賢愚に関わりなく霊基が高速で崩壊していき、やがて自然消滅してしまう。

しかし、この権能(スキル)を持つビーストはこの制限を無視することができる。

ビーストⅠが第四特異点へこのスキルによって顕現した際、なぜかカルデアのみが有するはずのレイシフトと酷似した反応を示していた。現時点で双方の関係性は不明。

稀に『EXTELLA』のギルガメッシュやマーリンなどビーストでもないのにこのスキルを持ったサーヴァントがいるが、この2人は例外である。マーリンに至っては趣味で取ったらしい。

一方で両儀式(セイバー)も何故か持っていて、マテリアルではその事に対し不穏な記述がされているが詳細は不明。


編集

ビーストは頭部に獣の冠の証である角を有している。

本数、形、発現するタイミングは個体ごとによる。


ビーストⅠ木の枝のように無数に枝分かれした角で、本数は判別不能。ソロモン寄生時人王形態時では有していない。
ビーストⅡヤギのように反り曲がった螺旋状の角が2本。不完全体時サーヴァント時でも有している。
ビーストⅢ/Rウシのように捻れた有機的な角が2本。不完全体時やサーヴァント時でも有している。
ビーストⅢ/L鉱石のように無機的な質感の角が6本。不完全体時やサーヴァント時では有していない。
ビーストⅣ:L様々な種類の哺乳動物の角が14本。5尾形態時やサーヴァント時では有していない。
ビーストⅥ/S翼のような獣毛に覆われた角が2本。不完全体時サーヴァント時では第三再臨のみ元とは異なる黒い二本の角を有している。
ビーストⅦ真横へ伸びた光沢のある質感の角が2本。正確には頭部の両側に浮いており、直接繋がってはいない。
ビースト¦ヤギのように反り曲がった螺旋状の角が2本と、折れ曲がった鼻先の角が1本の計3本。人型形態時では有していない。
Sエレシュキガル後方へと伸びる黒く短い角が2本、側頭部から伸びる金色の巻き髪のような角が2本の計4本。第二再臨では、髪飾りにも見紛う黒く尖った角が計5本となっている。

考察編集

対となるグランドクラス同様、該当者が一人だけという訳では無いようで、世界線や時代によって顕現するビーストもその都度変化する模様。ビーストⅣの例を見るに、一つの枠につき、一つの理のみが該当するという訳でも無いようである。


また、ビーストとは明言されていないが、『FGO』外の作品にて「人類悪」と称されたキャラクターは次の通りである。


※1彼女がそう呼ばれたのはギャグ作品の『とびたて! 超時空トラぶる花札大作戦』にて。原作での設定を鑑みるに見過ごせない発言ではあったが後にビーストⅥとしてほぼ確定した。ちなみに、意外に思われるかもしれないが、この作品が「人類悪」という言葉の初出でもある。


人類悪と言われた存在が全てビーストというわけではないが、汚染された聖杯はある条件が整えば「報復」の理を持つビーストになると明言されている。


また、ビーストⅢに関してはグランドサーヴァントが出現せず、どちらも槍の宝具を持つ桜顔のサーヴァントが討伐を担当したという共通点を持っている。これらの状況では討伐対象のビーストとの関係や顕現する経緯からビースト自身の一部や別側面としての特性を持っている存在が関わっているため、グランドの代わりにビースト自身の力でビーストを倒す、とも解釈できる。


ビーストから別のクラスとなってプレイアブルになった面々はアサシンクラスやアルターエゴクラスへと傾向が寄っている。

人を殺すものとしてのアサシン、人類悪になりえるほどの獣性という名の人間性を分断してのアルターエゴといったところなのかもしれない。


余談だが、第七異聞帯において担当クリプターが何らかの冠位サーヴァントを召喚しているため、カウンターである冠位が召喚される程の何かがあるとして、デイビットがサーヴァントと共に現れた当初は、新たな人類悪が顕現していることを想像するユーザーもいた。

そして、対になる存在だとは明言こそされなかったものの、実際に第七異聞帯には、意外な形で人類悪が顕現していたのだった。



その他編集

人間の獣性から生まれ人類を滅ぼす大災害とされる一方で、純粋な人間から誕生したのは殺生院キアラネロの2体のみ。

他のビーストは魔神の集合体(意思を持った魔術式)神に属する自然現象改造人間などが該当しており、ある種異様な光景である。この点は神霊が召喚されることはあり得ないとされるグランドクラスとは対照的である。


Fateシリーズには「この世全ての悪」に対して「この世全ての善」というワードが存在するように、人類悪の逆として「人類善」というものが存在するかについては不明。


アニメ版『絶対魔獣戦線 バビロニア』第15話では人類悪のイメージとして炎上する都市に馬、あるいは狩猟犬のようなビーストが登場しているが、正体は不明。


また、『EXTELLA』によれば月の裏側には「人間の悪」そのものと呼ばれるが何かが放棄されているらしく、その為に月の裏側にいた英雄王は悪性情報に汚染されやすくなっているが、ビーストとの関連は全くの不明。英雄王の発言から「復讐の女神の原典、またはその殻を被った存在」とのことで一体これが誰を指すのかも判明していない。


またシリーズには似た様な存在として、星の終末装置も幾つか登場しているが、劇中ではある終末装置は、人類悪の根底にあるのが本人なりのより良い世界を作り上げる「愛」であることから嫌悪の感情を抱いており、相容れない関係となっている。現状これが彼特有なのか終末装置に共通するものなのかは不明。


奈須きのこ氏へのインタビューによれば、本来であれば『SN』の『UBW』アニメ版、『FGO』、2021年夏に発売予定の『月姫リメイク』のそれぞれにおいて、ギルガメッシュの聖杯の泥に向ける「人類悪」という発言と、『FGO』のクライマックス、そして『月姫リメイク』におけるとある言及がシンクロする予定だったという。

既に言及済みの2つの事柄からして、おそらく「人類悪」関連の"何か"が明かされる模様。これが『FGO』における人類悪の事なのか、『月姫』もしくはTYPE-MOON全体における人類悪の定義なのかは不明。また、過去の『FGO』と他作品のコラボイベントにおいて、人類悪もしくはおそらくそれと関係があるとされるものが登場しているため、もし月姫コラボが開催されれば新たなビーストが明かされる可能性が高い。


2部6章にて、メリュジーヌが汎人類史にビーストが顕現していることを知った際、「汎人類史はそこまで追い込まれているのか」と驚愕していたが、この台詞が何を意味してるのかは現段階では不明。


あるエクストラクラスサーヴァントは長い欺瞞と雌伏の末に「対人理」スキルを獲得しているが、本来は「クラス・ビースト」が持つスキルとされる。しかし、現状明らかになっているビーストでそのスキルを有してる者は確認されておらず、詳細が判明していない残りのビーストが有してると思われる。

あるいは、多くのビーストの持つ「獣の権能」スキルの別名が「対人類」と似た名称であるため、こちらのことを指すのかもしれない。


余談編集

この存在の初出以降「人類悪」という単語が独り歩きし、人間の悪性の極みや人の業を人類悪と誤用する者が増えたが、親として子を労わるあまりにその自立を許さない、人の死を悲しむあまり死と不可分な人類の在り方を認めない等、人類悪とは極まり拗れただけの「人類愛」である。

誤用には注意されたし。


関連イラスト編集

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Fateシリーズ サーヴァント

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 ビースト  魔王 邪神 人類愛

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