詳細は、wikipedia:マカロフ_PMを参照。
概要
マカロフPM(Pistolet Makarova キリル文字でПистолет Макарова)
1951年、トカレフTT-33の後継としてソビエト連邦軍に制式採用された拳銃である。
自動装填式作動方式は、燃焼ガスの圧力で後退する薬莢の運動を利用したストレート・ブローバック。撃発方式はダブルアクションとシングルアクションの両方が可能。
実包はワルサーPPで使用された9mmウルトラ弾をアレンジした9×18mmマカロフ弾を使用。装弾数は8発+1発である。
安全装置は、スライド後部のレバーを押し上げると安全状態となる。操作方法はワルサーPPと逆向き。押し下げて解除するアクションはAK47等と共通し、合理的と言える。
運用
トカレフTT-33を更新する形でソビエト連邦軍に配備され、東側諸国でも採用された。
ロシア連邦軍においては2008年からMP-443"グラッチ"に更新され退役したが、準軍事組織や治安機関では現役である。
中華人民共和国の人民解放軍でもコピー・モデル(59式手槍)が製造されたが、7.62×25mmトカレフ弾を使用するSMGを使用していたため、一部のみの利用にとどまった。
ロシアの治安悪化により日本にも大量に密輸され、2001年からは押収数がトカレフTT-33を抜いて一位になった。関係者の間ではグリップの星マークから「赤星」と呼ばれる。
派生型
1980年代以降、マカロフPMの陳腐化と火力不足が懸念されたため、改良型であるマカロフPMMが開発されたが、いろいろあって使用する部隊は少数に留まっている。
ロシア国外への輸出向けに、マカロフPMそのもの以外に、装弾数を増やした改良型が生産されている。
ロシア国内市場向けには、実弾の発射機能を無くしてごく低威力の弾のみ発砲可能とした非致死性武器(護身具)が販売されている… が、そこはロシア。マフィアの手によって実弾用の部品に入れ替えることが横行しているとかいないとか。
チェコスロバキアでは、Cz.82というポリゴナルライフリングを採用したちょっと凝った派生型が存在したが直ぐに通常のライフリングに戻された上に、全軍に行き渡る前にチェコスロバキアが解体されてしまった。
エアソフトガン化
トカレフをエアソフトガン化したハドソン産業亡き今、新しい銃のみが売れる市場でこの銃を製品化するメーカーなどないと思われていたが、トカレフを新規に作り上げたKSC
からついに製品化(外部リンク)。
P230等の小型オートのガスブローバックを手掛けていたメーカーだけあって小さいながらも十分な性能を備えており(もちろんユーザーを選ぶ会社なので調整できる腕があった方が良いが)、更には限定品としてイスラエル製の実物グリップを付けたカスタムモデルも登場している。
カスタムグリップには親指で操作可能なマガジンキャッチも備えられており、底部のマガジンキャッチのみの通常モデルと比べて操作しやすくなっている。
外部リンク
wikipedia:マカロフ_PM