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ジョーカー(映画)の編集履歴

2019-12-06 01:50:13 バージョン

ジョーカー(映画)

じょーかー

これは、孤独な一人の男が巨大な悪へと変貌していく物語である。

『笑いの仮面をかぶれ』

概要

バットマン』シリーズで、最大最凶の宿敵として有名なヴィランであるジョーカーを主役に据えた映画。

ジョーカーの初の単独スピンオフであり、DCEUを始めとする過去のバットマン作品とは繋がらない本作独自のジョーカーのオリジンが描かれる。


ジョーカー役はホアキン・フェニックス監督脚本は『ハングオーバー!』シリーズで一躍メジャー監督となったトッド・フィリップスが務めた。

製作はヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ、配給はワーナー・ブラザース

2019年10月4日に日米同時公開された。日本ではR15+の為15歳未満の鑑賞は不可。


コメディ映画の旗手として知られるトッド監督のフィルモグラフィの中では異色の作品だが、彼のキャリアのスタート地点は生の人間像に迫ったドキュメンタリー映画にあり、また本人も「既成価値観の逆転という意味において、本質的にやっていることはコメディと変わらない」とコメントしている。


マーティン・スコセッシ監督の『タクシードライバー』と『キング・オブ・コメディ』が本作の着想の元ネタとなっており、時代設定もバットマンが現れる以前の1970~80年代に設定され、BGMテロップといった作品の節々にも当時の映画作品を意識した演出が施される。

全編を通して常に主人公アーサー・フレックの一人称で描かれているのも本作の特徴の一つ。作中の出来事は概ねアーサーの主観を通してのものであり、他の登場人物の客観的な人物像を敢えて描かれることはなく、複雑な演出と解釈の分かれる物語が観客を弄ぶ。


世界三大映画祭の一つヴェネツィア映画祭で最優秀作品賞にあたる金獅子賞を受賞。

また、本作での演技を高く評価されたホアキンは、第44回トロント国際映画祭において今年から新設された映画で傑出した演技を行った俳優に対する功労賞である第一回TIFFトリビュート・アクター・アワードをメリル・ストリープと共に受賞した。


物語

バットマンが現れる10数年前。財政難から貧困と格差、犯罪と公衆衛生の悪化の嵐が吹き荒れ、人心の荒廃が著しいゴッサム・シティ

富裕層は富を独占して腐敗、政治は機能不全を起こし、追い詰められた困窮者たちが軽々しく暴力に手を染めていた時代。


貧しい大道芸人のアーサー・フレックは、献身的に母ペニーの介護をしながら、自身もまた発作的に笑い出してしまうという病気を患っており、市の福祉センターでカウンセリングを受けながら暮らしていた。


アーサーは「どんな時も笑顔で人々を楽しませなさい」という母の言葉を胸に、ピエロの派遣会社で働きつつコメディアンを目指していたが、なかなか機会に恵まれず、孤独で報われない人生を送っていた。


そんなある日、アーサーは商店の街頭宣伝の仕事中に不良少年達から遊び半分に襲われて袋叩きにされるという憂き目に遭う。

社長からそのトラブルの責任を一方的に押し付けられて落ち込むアーサーであったが、仕事仲間のランドルから護身用に拳銃を貸し渡される。


ところが、今度は小児病棟での慰問の仕事中に子供たちの目の前でポケットからその拳銃を落としてしまい、それが原因で派遣会社をクビにされ、さらにその帰り道で偶発的にある事件を引き起こしてしまう。

だが、ピエロのメイクをしたままだったことが幸いしてその場を逃げ延びることに成功し、不思議な高揚感に満たされるアーサー。


そして、この事件は意外な反響をゴッサム社会に及ぼしていく…。


登場人物

演:ホアキン・フェニックス、吹き替え:平田広明

本作の主人公。貧困や精神的な問題に苦しみながらも、道化師派遣会社『HAHAプロダクション』でピエロとして働く男性。ピエロとしての名前は「カーニバル」。スタンダップコメディアンを目指して毎日のようにネタを書き貯めているが、そのジョークは誰にも理解されない。

脳神経の損傷が原因で発作的に笑ってしまう病気を患い、それが元でトラブルに巻き込まれることも…。ヘビースモーカーで、暇さえあれば煙草をふかす。

Happy Face

  • マレー・フランクリン

演:ロバート・デ・ニーロ 、吹き替え:野島昭生

アーサーが大ファンである人気トーク番組「マレー・フランクリン・ショー」の司会者。

アーサーが初舞台に立った映像を番組内で流し、彼を「ジョーカー」として紹介したことが思わぬ事態を引き起こす。

マレー役を演じたデ・ニーロは、本作の元ネタとなった『タクシードライバー』『キング・オブ・コメディ』両作の主演を務めて、トッド監督たってのオファーによって起用された。デ・ニーロが出演オファーを快諾してくれたことを知った監督は飛び上がって喜んだという。


  • ソフィー・デュモンド

演:ザジー・ビーツ、吹き替え:種市桃子

アーサーのアパートの同じフロアに住む女性。シングルマザーで、娘のジジと二人暮らし。ふとした切っ掛けでアーサーと親しくなり、彼のジョークやデートを楽しむ場面も。


  • ペニー・フレック

演:フランセス・コンロイ、吹き替え:滝沢ロコ

アーサーの母。心臓を病んでおり、彼の介護を受けながら二人で暮らしている。アーサーのことを「ハッピー」と呼ぶが、その由来は…。

かつてはトーマス・ウェインの屋敷で家政婦として働いており、自分たちの窮状を訴える手紙を彼に出し続けている。


  • トーマス・ウェイン

演:ブレット・カレン

ゴッサム・シティ最大の富豪にして実業家。

ゴッサムの現状を憂いて市長選に打って出るが、その言動は「持たざる者」である下層の人々の目には「持つ者」による傲慢で尊大なものにしか映らない。それに加えて劇中で起こった事件の首謀者を批判するコメントから、市民の反感を買うことに。


  • ギャリティ、バーク

演:ビル・キャンプ、シェー・ウィガム

ゴッサム市警の刑事。地下鉄事件を捜査している。


  • ランドル

演:グレン・フレシュラー

アーサーの同僚の道化師。仕事中に不良少年たちに襲われたアーサーに、護身用として一丁の拳銃を貸し渡したことが事件のきっかけの一つとなる。


  • ゲイリー

アーサーの同僚の道化師。小人症でよく身長のことをランドルにからかわれている。アーサーの境遇や障がいを理解して接する数少ない人物。ジョーカーの昔の相棒で、同じく小人症の男「ギャギー」がモチーフになっている。


  • ホイト・ヴォーン

HAHAプロダクション社長。障がいによってトラブルを起こしがちなアーサーを持て余している様子。


  • ソーシャルワーカー

ゴッサム・シティの福祉サービスでアーサーのカウンセリングを担当している女性。しかし、実際には機械的な受け答えばかりで、アーサーの話や彼のジョークにも耳を傾けることはない。

彼女の出す処方箋で貰える向精神薬がアーサーの命綱の一つだったが、市の財政難によって福祉事業が縮小されたため、部署は閉鎖。薬を貰えなくなったことでアーサーの症状は一気に悪化していく。


演:ダグラス・ホッジ

ウェイン家の執事。従来のアルフレッド像とは打って変わり、排他的な人物として描かれ、(立場的に仕方ないとはいえ)屋敷の外でブルースに話しかけたアーサーを露骨に毛嫌いして追い払おうとする。


演:ダンテ・ペレイラ=オルソン

トーマス・ウェインの息子。子供ながら感情表現に乏しく笑顔を見せない。門扉の格子越しに手品を披露するアーサーに興味を惹かれ、彼に歩み寄るが…。名前が示すように後のバットマン。しかし劇中ではまだ幼い少年であり、アーサーとの年齢差が大きい。
ジョーカー


  • テッド・マルコ

演:マーク・マロン

トーク番組のブッキング・エージェント。


関連動画


関連タグ

DCコミック ジョーカー(バットマン) 映画

アーサー・フレック


小丑…中国語表記。

조커…ハングル表記。


外部リンク

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