概要
通常のショットによる攻撃の他、地上や低高度にいる敵に照準を合わせてロックオンする事で標的を追尾するロックオンレーザーを放つ事ができるのが本作品最大の特徴。
多くのザコ敵をロックオンレーザーでまとめて破壊すると最大128倍までの倍率が掛かるようになり、いかにして高得点に繋がるパターンを構築し、撃破するかがハイスコア獲得のカギとなる。
洗練されたグラフィックやZUNTATAの河本圭代氏(TAMAYO)による幻想的な音楽、そしてそれらを巧みに組み合わせた「ステージ構成だけでストーリーを語る」演出、滑らかな曲線を描くレーザーの美しい軌道と高得点のカタルシスが相まって本作の人気が確立されている。
また、続編としてレイストーム、レイクライシスが発売されており、それぞれストーリー的にはそれぞれパラレルワールド、前日譚となっている。
ストーリー
人類が宇宙に進出し、不可能を可能とした技術が生まれた”機械世紀”と呼ばれる時代。
繁栄を謳歌していた人類だったが、世界規模のニューロネットワークシステム『Con-Human(コン・ヒューマン)』が、突如として人類の母星上の生命に対し反旗を翻した。
そしてCon-Humanは母星そのものを己の身体として改造し、圧倒的戦力で人類の抹殺を図ろうとする。
難を逃れた人々は宇宙や他の星々に移民した者達と合流し、試作戦闘機RVA-818”X-LAY”による母星破壊作戦『オペレーション・レイフォース』を決行する。
(※タイトーの公式ストーリーでは、人類が住む惑星は「母星」という表記に徹しており、「地球」と表現されていない。なお、続編でパラレルワールドという世界観設定の「レイストーム」では、「地球」という表記がなされている)
作中年表
M.C.-0025
全世界のコンピュータネットワークを結ぶシステムが完成する。あらゆる研究、施設、知識が一つになることで、科学は飛躍的な進歩を遂げる。
M.C.-0016
“原子配列操作による物質生成”の理論が完成し、それを応用した巨大物質生成システムプラントの建造が開始される。
M.C.0000
A.T.B.S.(原子配列操作による物質生成システム)が完成。これにより人類は不用物などから、より有用な物質を生成する術を得た。人類有史以来、常に混沌と争いの種子となっていた資源問題はここに解決を見た。
A.T.B.S.とシステム管理用ニューロネットワーク“Con-Human”は多くの問題を解決し、さらなる飛躍を人類に約束する。人類はこのシステムの完成により、創造の頂点へと登りつめたと信じて疑わず、彼らは機械文明の恩恵を称え、年号を機械世紀-M.C.(Machinery Century)と改定した。
M.C.0013
外惑星への植民計画が始まる。同時に外惑星連合宇宙軍の設立。
M.C.0054
周辺の恒星系への探査計画が開始される。
M.C.0098
調査船団が次々と帰還し、計画は一応の終了を見る。
この年から“Con-Human”の原因不明のシステムダウンが続く。
管制下にある、気象制御システムが次々に異常動作。気象災害による被害が続出した。
完全独立思考型コンピューターだけに、その基本ソフトウェア設計を疑問視する声もあったが、“Con-Human”に対して、盲目的な信頼を寄せていた世論により、その声は次第に消滅していった。
M.C.0105
異常はついに大気制御システムにまで至った。大気成分そのものが少しずつではあったが変化していったのである。
M.C.0108
“Con-Human”は人類による一切の操作、命令を突然拒否。
何らメッセージを発することもなく“Con-Human”の大量虐殺は開始された。軍は必死で抵抗を試みたが、すでに軍事力の大半をシステムに依存し、その存在は形骸化していたため、その抵抗活動はほとんど意味を成さなかった。
M.C.0120
システムは環境を自らに適合させていた。
酸素含有率0.0001%以下、平均気温-10℃。この、人類には過酷な環境の中でシステムのジェノサイドは容赦なく続いた。
M.C.0123
人類はこの惑星が以前のそれとは全く異なる物体へと変革したことを認識した。
外見はあくまでもかつてのそれではあったが、その偽りの地表の皮膚の内部には、地殻もマグマも存在しなかった。金属フレームと動力炉の稼働音、それがその全てだった。
M.C.0130
ついに人類史上最大の脱出は開始された。唯一“Con-Human”の束縛を受けぬ、外惑星連合宇宙軍は、地上や軌道上に残された人々を乗せ、惑星を後にした。
ある者は大気も存在せぬ近隣の惑星へと移住し、またある者はそのまま宇宙の放浪民となった。
M.C.0165
「有機体と無機体の整合性理論」が発表される。密かに、軍内部でそれを応用した機動兵器の開発が開始される。
M.C.0180
人類が死と隣り合わせの冷たい大地と、暗黒の空間をその住処として半世紀が経過した。
しかし、彼らはかつての故郷であった惑星から大きく離れることはできなかった。望郷、後悔、絶望、そういった数々の想いが彼らをその恒星系に縛りつけていたのである。
その間にも惑星は依然として進化を続けていた。しかもそのベクトルは、かつての主がそうであったように、破壊へと向けられていた。
人類に対する“Con-Human”の殲滅戦は熾烈を極め、人類は存亡の危機に立たされていた。
M.C.0183
人類は“Con-Human”の存在を全生命体にとっての脅威と判断、その完全破壊を決断する。
第一次敵本星攻略戦“OPERATION METEOR”が開始されたが、その強大な戦力を前に後退を余儀なくされる。
M.C.0184
“Con-Human”の占有範囲が衛星にまで及ぶ。惑星内に次元の歪みを発生させる。
人類は群で秘密裏に開発されていた高機動攻撃機の単独攻撃で衛星内部を破壊するが、テスト機は行方不明に。
(※ゲーメストVol.237 98年10月30日号より)
M.C.0185
ついに人類は残存兵力の全てを投入した第二次敵本星攻略戦“OPERATION RAYFORCE”を発動する。
しかし、人類にとっての「希望の力(RAYFORCE)」であるはずの兵力はあまりにも少なかった。
M.C.0185 マイストロノフ E.ノイマン著「機械世紀の贖罪」より抜粋
(※「レイフォース」サウンドトラックCDライナーノーツより)
家庭用移植版
家庭用ゲーム機にはセガサターンとPS2に移植され、パソコン版もWindows対応ソフトとして発売されている。
セガサターン版は当時実在した同名のゲーム会社(レイ・フォース)との混同を避ける為に「レイヤーセクション」と改名されており、縦画面モードでの移植再現度は申し分ないもののBGMがアーケード版ではなくサウンドトラックのアレンジ版が収録されている。
(元々、「レイヤーセクション」というタイトル自体は本作が企画された段階での仮タイトルでもある)
一方、PS2用ソフトの「タイトーメモリーズ2 上巻」に収録されているレイフォースはBGM・ゲーム内容共にほぼ完全移植だが、操作に遅延が発生するというバグが存在する。
1997年に発売されたWindows版はオリジナル版とは異なる画面構成や一部演出のカットなどにより移植度に難がある。
一方、海外版である「GUNLOCK」の移植は、PS2/Xbox/Windowsで発売された「TAITO LEGENDS 2」に収録されたものが存在する(但し、PS2版のみ未収録)。
関連動画
(海外版『GUNLOCK』仕様)