概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場回はTC3巻収録「ミチビキエンゼル」。
天使の人形型のひみつ道具で、片手にはめて何か相談をすると、その者がどのような行動を取れば最善の結果となるかを教えてくれる。また、ミチビキエンゼルが話す言葉は使用者以外には聞こえない。
ただし、ミチビキエンゼルは基本的に使用者のみが得をする答えしか教えてくれない。その為、時には使用者以外の他人に迷惑をかけてしまうことがある。
作中での描写で例えるなら…
のび太「いつまでも家に居座っちゃしずかちゃんに迷惑だ。何かいい方法はない?」
ミチビキエンゼル「アカンベエしなさい」
(数秒後)
のび太「しずかちゃんやママを怒らせちゃったじゃないか!」
ミチビキエンゼル「ですがこれで帰れますよ」
更に厄介なのは、1度はめたら使用者の意志で外すことが出来ず、外す為には誰か別の人に外してもらう必要があるという仕様である。また、指示に逆らおうとすると噛みついたり殴りかかったりして妨害してくる。
ゲーム作品では
『対決ひみつ道具!!』(ゲームボーイ)
ゲーム開始時点でドラえもんはほとんどのひみつ道具を失っているのだが、彼の手元に残ったミチビキエンゼルは名前通りドラえもん(プレイヤー)を導いてくれる。
原作ではイマイチ役に立たなかったが、この作品ではまともに活躍している。
『SOS!おとぎの国』(プレイステーション)
ミスした後に残機を教える役。
『のび太の町SOS!』(NINTENDO64)
アドベンチャー面で登場し、次にすることを教えてくれるのだが、内容が具体的すぎてヒントどころか答えを言っているに等しい場面も多い。
原作とはまた違った意味でお節介な道具になってしまっている。
『緑の巨人伝DS』(ニンテンドーDS)
補助系ひみつ道具として登場し、使用すると一定時間アイテムの場所を教えてくれる。
指示に従わないと怒るという原作再現も(ペナルティはない)。
関連道具
- みちび機
TC13巻収録「七時に何かがおこる」にて登場。
鳥居型のひみつ道具。何か悩んでいる時、その悩みを言いながらボタンを押すと、悩みを解決する為にどうすべきかが書かれた紙が飛び出して来る。
具体的な理由までは書かれていないが、一見乱暴なやり方だったとしても、その通りに従えば必ず最善の形で問題が解決する。
作中では、みちび機の指示に従ってジャイアンを蹴飛ばすと、彼の喉に詰まっていた飴が出て来てジャイアンに感謝されたり、0点を取ったことで叱られたくないのび太が使った際は「午後7時にテストのことを打ち明けろ」と指示されたので、それまで押入れに隠れているとパパの0点の答案が落ちて、それを見られたパパはのび太を叱れなかった。
- なるほどロボット
大山のぶ代版アニメオリジナルエピソード「なるほどロボット」にて登場。
自我を持つロボットで、困っていることや悩みを相談すると、それを解決する為の方法を具体的に教えてくれる(出木杉曰く「情報処理と状況判断能力に長けている」)。また、上記や下記の道具と違い、必要に応じてロボットから質問される場合もある。
作中では、のび太がホワイトデーにしずかへ用意するプレゼントをどうするか悩んでいた際、手持ちの1000円としずかの特性(お菓子作りが得意・将来のび太と結婚する)から、家庭的で女の子らしいプレゼントとして花柄のエプロンを提案した。
他にも、ジャイアンの「乙女の愛の串団子」という意味不明な歌を酷評したり、ジャイ子の「傷だらけの純情」という漫画にイケメン主人公を登場させれば良い(ジャイ子自身もそれに悩んでいた)とアドバイスした。
- カウンセリングノート
同アニメオリジナルエピソード「カウンセリングノート」にて登場。
ノートパソコン型のひみつ道具。付属のタッチペンで、何か困っていることや悩み事を書くと、解決のヒントを画面に映し出してくれる。
場合によっては若干遠回しな表現でヒントが表示されることもあるが(作中では、山に行ったスネ夫を探す際、「つづじ狩りにいく」と表示された)、最終的にはベストな解決法となり(巨大な飛行機ラジコンが壊れた為に直してもらおうとしたり、新しいラジコンを出してもらおうとしても、いずれも「正直に白状して謝る」という旨のヒントが表示された)、円満に解決することが出来る。
上記の通り、困った時に解決まで導いてくれるひみつ道具は数多く存在するが、いずれもデメリットが一切無い。その為、ミチビキエンゼルの立場を奪っていると言えるだろう。