ヒャド(ドラクエシリーズ)
初登場したのはDQ3から。同作では現在のシリーズに通ずる
呪文体系の整備が行われたが、ヒャド系は作品によって扱いがまちまちな部分が非常に大きく、
メラと並ぶ基本的な攻撃呪文として認知されている割に実質使い所が無かったり、
ひどい時は存在がほぼ抹消されたも同然だったりする事がある。
初出であるDQ3では魔法使いや賢者がLv5で習得し、消費MP3に対して威力は25~34と、
消費MP2で8~13ダメージのメラに対して倍以上のダメージが保証されているというかなり優遇された性能。
レベル帯的には味方の前衛キャラも10以上のダメージを出せるようになってきて
メラがお役御免になるあたりであり、魔法使いの火力的な優位性を示している。
アリアハン大陸の敵は勿論、敵が一段と強くなるロマリアの敵に対しても渡り合える火力である。
DQ4以降では魔法使いキャラが複数登場する場合、
片方がメラ系を得意としもう片方がヒャド系を得意とするという形で分けられるようになったが、
そのために火力はやや下がり、ブライ用のメラのような立ち位置になった。
しかし、続くDQ5~DQ7では威力こそもどったものの、なぜかめちゃくちゃ冷遇されており、
SFC番DQ5では敵専用呪文になり味方は一切使えない(使ってくるモンスターを仲間にしても何故か忘れている)、
DQ6ではミレーユとキメイラの専用呪文で他のキャラクターは覚えられない、
DQ7ではどんなに速く転職出来てもゲーム後半になるモンスター職、死神きぞくでしか習得できない
(勿論後半に今更ヒャドを覚えた所で一切使い所はない)など、
ナンバリング作品では散々な扱いとなった。
それぞれリメイク版では申し訳程度に修正されており、覚えるキャラがいたりするものの
やはり元々無かった為に影が薄い事は否めない。
再び基本呪文の位置に戻る事が出来たのはキャラが4人に減り、魔法使いポジションのキャラが
やっと元の「メラよりやや強い程度の攻撃呪文」というポジションに戻ってきた。
ゲームバランス的には主人公やヤンガスの打撃攻撃力がそこそこ高い事もあり、
初登場時ばりの火力優位性があるわけではないが、かしこさに比例して呪文威力が
上がる仕様になった事や、Lv20前後でキャップ攻撃力に達してくれるので
敵が単体であれば消費MPに対するダメージ効率はそこそこ。
続くDQ9では序盤の敵に対して使い所が多いため、
中々存在感があるものの、DQ11では序盤の敵は
火弱点氷耐性の敵が多く、メラの成長速度が異常に速いために普通にプレイすると
威力ですら劣りがちだったり、やっと氷弱点の敵が出だすと思ったらその頃には
ベロニカはイオを覚えてしまうのでいらなくなるなど、また不遇である。
なお、ナンバリングタイトルでは状態異常の数が煩雑にならないように
炎や氷によって起きる状態異常というものはないのだが、スピンオフ作品は例外となっており
ヒャド系の呪文には凍結や鈍足といった追加効果が存在する場合がある。
こちらが使える作品がある一方で、こちらは使えないが敵が使ってくるという作品も結構多く、
マタンゴやマージマタンゴ、スライムつむりあたりが登場すると見かける事がある。