少年と魔女
トレーナー「ビート」とポケモン「ブリムオン」とのカップリングまたは、コンビタグである。
ビートのブリムオン
ビートが主人公との初めてのバトルで繰り出す際にはミブリムの姿で登場。その後のバトルでもテブリムに進化した姿を見せ、ビートが「ぼくの相棒」と呼ぶ場面も。
さらには紆余曲折を経た彼がエスパー使いからフェアリー使いへ転向した後も手持ちに残っており、チャンピオンカップでは切り札としてキョダイマックスまで披露。作中では唯一ビートの手持ちポケモンであり続けた個体で、事実上のパートナーポケモンと呼んで差し支えない立ち位置にある。
その重用ぶりから、「幼少期にローズから譲り受けたポケモンではないか」と推測される一方で、穏やかな人間にしか懐かないミブリムと、いわゆる歴代のヒール系ライバルのポジションにあるビートとの相性や、相棒としての来歴に思いを馳せる声もある。
感情の騒がしい者を殴って黙らせるテブリムとは、進化した時期も相俟って凸凹コンビ状態だったのでは、という解釈も見られる。
ある一件で選手生命が危ぶまれる事態に陥ったビートがフェアリー使いとしての教育を叩き込まれていたと思しき時期には、彼に合わせるかのようにフェアリータイプへと最終進化を遂げた。
「魔術師」の弟子が「森の魔女」を従えて戦う構図はシンプルに熱い。
ビートとブリムオン
チャンピオンカップで主人公と激突した際、ブリムオンをキョダイマックスさせるビートの台詞が英語版では「 My dear Hatterene 」となっており、ふたりの結びつきの強さが意識されていることが窺える。
ヒール系ライバルとはいえ、ビートのポケモンに対する姿勢は冷淡なものとは言えず、大一番でも「ぼくたち」という一人称で自らを奮い立たせており、人の感情に敏感な相棒を最後の切り札にまで育て上げたことからも、恩人たちに見出されたトレーナーとしての資質は申し分ないものであったと言えるだろう。
ちなみにブリムオン系統は♀しか存在せず(女性的な印象のポケモンでも両性が存在していることが多い)、この二者のカップリング扱いされるに至ったのは必然なのかもしれない。
高さ2メートルを超えるブリムオンとビートとの体格差からしばしばおねショタ扱いを受けていたが、「ブリムオンの本体が小さい=ロリ」という見方も強まり、立場が逆転しつつある。
小さな体を大きく優美に見せるブリムオンの在り様が、パートナーの生き写しであるとの意見もあり、『ソード・シールド』の物語における役回りという観点からも深読みしがいのあるコンビである。