概要
オンベイシラマンダヤソワカ…この闘争に、勝利を。
CV:中田譲治
第一作目から登場するプレイアブルキャラクターの一人。
越後の戦国大名上杉家の当主。毘沙門天を崇拝し闘争を興じる生粋の武人でもあり「越後の龍」「軍神」などの異名を持つ。隣国・甲斐の武田信玄とは川中島にてたびたび激突し、軍略による激しい押収を展開するが、同時にお互いの武勇と軍略を認め合う間柄。
人物像
横に広い信玄とは対称的に、長身で屈強な体躯の持ち主。肌は色白で、太く力強い眉毛にカッと見開いた目、への字口と、非常に厳めしい顔立ちをしている。
衣装のシンボルカラーは白を基調とし、体にフィットした中世具足の上に白頭巾を被った姿で一貫されており、タイトルによって旗印である「毘」の一字や梵字、その他仏教色の強い意匠や装飾が各所に施されている。基本的に頭部を露出することはないが、第一作での特殊衣装や『2』での衣装でわずかに覗き見える両脇の生え際から察すると、おそらく剃髪しているものとおもわれる。
性格は常に冷静かつ冷徹であり、無駄口や戯言の類を好まないストイックな人物。基本的に闘争を愉しむ人物として描かれ、敵対関係にあるくのいちや氏康からは戦バカと称されることも。その武力も然ることながら川中島では信玄の奇襲を見破り逆に奇襲を仕掛け、手取川では地の利を生かし織田軍を濁流で一網打尽にするなど、「軍神」の異名の通り先見に長けた軍略家としての側面も持つ。
そんな謙信にとって良き闘争を繰り広げられる宿敵は最大の友であり、戦後は健闘を称えて自ら酒を振舞ったり散った魂を弔うなど、彼なりの心配りをみせている。一方で、闘争に独自の美学を見出す上杉にとって織田信長のように破壊を望む戦に対しては否定的である。
かなりの酒豪でもあり、戦場では戦の前後に大盃に注がれた酒を仰ぎ、宿敵との闘争は何よりの「美酒」と表現している。
バトルスタイル
使用武器は巨大な七支刀(祭儀用に使用される刀)。
巨大な刃を片手で軽々と持ち、縦横無尽に振るって戦う。『2』以降は特殊能力として「式神(巨大な自身の影)」を出現させ、攻撃力とリーチをさらに強化して攻撃する。
人間関係
ライバル
シリーズを通し、主に武田信玄と第四次川中島の戦いを繰り広げている。信玄のことは「宿敵」と呼び、彼との闘争を何よりも愉しみにしている。タイトルによっては物語終盤でさらに五度目の戦いを展開し、その後それぞれの勝敗により和解して天下を譲ったり、共に天下の平定を目指すという結末も。
上杉家・武田家と並び「関東三国志」の一角として数えられる北条家の当主・北条氏康からは、戦で家族(民)が戦火に追いやられることから闘争に対する真逆の価値観を持つこともあり毛嫌いされており、上杉軍により北条家の居城である小田原城に攻め込まれた際には家族を守るために敢えて同盟を結び、末子である北条三郎(後の上杉景虎)を人質に送るという苦渋の決断をしている。
家族・家臣
『2』から参戦した直江兼続からは主君としても軍略家としても畏敬の念を抱かれており「謙信公の軍略、まさに神!」と声高らかに賞賛されている。
『3』からは姉である綾御前が登場。彼女から教わった破邪顕正の信念の元に戦うというようになった。謙信にとっては唯一頭の上がらない存在であり、ときには彼女の溺愛っぷりにたじろぐ姿も。
『4』からは、綾の息子であり自身にとっては甥に当たる上杉景勝が参戦。生涯不犯を誓う謙信は景勝を養子に迎え、自身の後継者とするべく成長を静かに見守っている。加えて、前述の同盟により人質となった北条三郎に対しては、親に捨てられたと嘆き自害を図る彼を静止し、自身の旧名を与え「家族」として迎え入れるという異例の待遇をして元気づける姿も見せた。
その他
『1』では、史実において後に上杉家に仕官した前田慶次がその漢気を惚れこみ仕官を願い出るが、謙信はそれに値する人物かを見定める手段として大々的な闘争を展開する。続く『猛将伝』からPC化した今川義元は謙信に憧れ、彼の仕草や言動を真似している。また、義元のシナリオにおいては同じく「龍」の異名を持つ伊達政宗も仲間として共闘している。
『無双OROCHI』シリーズでは、異形の者を従える強大な敵・遠呂智や後世まで名を残す三国志の英傑たち相手に単独で戦うにはさすがに分が悪いと思ったのか、旧知のライバルである信玄と手を組み、多くのステージで揃って登場している。
また、「軍神」繋がりで関羽との親交も描かれた。
余談
- 『2』に出てくる軍馬の一頭・放生月毛(ほうしょうつきげ)とは、川中島において信玄との一騎打ちの際に謙信が騎乗していた馬の名前である。
- 家紋は旗印であった毘沙門天の毘の字であったが『4』で竹に雀紋に変更された。
関連タグ
上杉謙信(史実)