みずねこは フッと わらったように みえた・・
概要
『サンサーラ・ナーガ』シリーズに登場する、水色の猫の頭部にクラゲのような触手が生えた愛らしい姿をしている謎の生き物。
「フッ」と不敵に笑ったような顔をすることで謎のダメージを与えてくる。
首都ハワプールの守護獣であり、伝承によると人々の夢を紡ぐといわれているが見た者はいない。
押井守監督が漫画『とどのつまり…』で考案したキャラを、漫画家桜玉吉に名前だけを伝えた結果、桜独自の解釈によって誕生した。
主に水域に出現し、1作目では下水道や深い湖に、2作目では第2階層の終盤で戦うことになり竜使いや竜をネムリに誘う特殊攻撃「グンナイベイビー」を使う。
リメイク作である『1×2』では最大出現数が4体に減り、「フッ」と笑う際に虫眼鏡で顔が大きく映し出される演出が追加された。
強さ
みずねこの強さは生息する環境や水場の栄養状態によって変化すると言われている。
普通の《みずねこ》は、それほど強くないが、豊富な栄養素を摂取した《みずねこ》は熟練の竜使いの竜ですら退けると言われている。
特異個体
1作目のハワプール周辺の湖は《みずねこ》達の聖域となっていて、その湖の豊富すぎる栄養素によって成長した《みずねこ》の群れは、ほかの生息地の《みずねこ》達とは比較にならないほど屈強である。
その強さは、伝説の龍の素材で作られた武器防具を身につけた竜使いや伝説の龍たちと互角に戦えるほどの竜使いの竜でさえ全く歯がたたないとされる。
かわいらしい外見に反して、聖域に踏み込んだ竜使いを鼻で笑いながら蹴散らしていくその姿に戦慄を覚えた竜使いも少なくない。
みずねこの聖域という名の即死ポイントに踏み込んで、異常なほどに強いみずねこに倒された多くの竜使いにトラウマを植えつけたらしい。
立喰いそば屋の主人から、「ハワプール周辺の湖の深い部分には絶対入るな」と念を押されるのはこのためである。
みずねこ使い
『サンサーラ・ナーガ2』には、頭にみずねこを模した覆面をかぶり、大きな猫じゃらしを持ったモンスター使い「みずねこ使い」が登場する。
第6階層のコロシアムでも対戦することになり、みずねこ愛にあふれた前口上が印象的であった。
まずは げんきな コみずねこを えらぶこと。
おやから はなせるのは うまれて60にちご。
しょくじは じかんを きめて あたえる。
コみずねこは くちが きけない ちいさな いのち。
こまっているとき、くるしいとき――― たよれるのは かいぬしの わたしだけ。
けんこうを きづかい、しんらいかんけいを きずき、ようやく そだった みずねこたち・・
これが わたしたちの さいごの たたかいです。
亜種
「2」にはこのみずねこが飛翔能力を得たと言う設定の「とびねこ」と言うモンスターも登場する。
『サンサーラ・ナーガ』以外では…
- 押井守原作、森山ゆうじ作画の漫画『とどのつまり…』のキャラクターとして考案されたものが元祖である。カワウソのような水中生活に適した体型の猫といった姿で、下水道に棲んでおり不用意に住処に近づいた人間は鋭い爪によって切り裂かれてしまう。物語終盤では重要な役割が判明することになる。単行本表紙では淡い黄色で彩色されていた。
- デザインを担当した桜玉吉は漫画『しあわせのかたち』2巻の表紙絵で、耳のような部分で釣り餌に食いつくみずねこに類似した怪生物を描いている。また本作には類似した姿のムキちゃん(CV:青木和代)なるマスコットもいる(※左下)。
- 日記漫画になった後期『しあわせのかたち』の扉絵でリアルな姿に描かれたことがある。
- 2以降の公式イラストで描かれたものは目が大きく丸っこく、桜玉吉のアシスタントであった造形作家「ちょりそのぶ」はクリアパーツでこのバージョンのみずねこフィギュアを作成し、桜にプレゼントした。
- 椎名誠の超常小説『水域』に一瞬登場し、『埠頭三角暗闇市場』では脂海(東京湾)に棲む、水掻きと乱杭歯を持つ凶暴な生物と描写される。
- web小説『望まぬ不死の冒険者』の第14章「塔と学院」で、依頼で捕獲することになった精霊寄りの魔物であるために、魔力がないと捕らえられないという水で形成された猫アクア・ハトゥールが登場した。
- プレイステーション用ゲーム『LSD』には水猫という謎の短文が登場する。