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アンカー(MS)の編集履歴

2020-04-17 12:03:57 バージョン

アンカー(MS)

あんかー

アンカーとは、漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST』に登場するモビルスーツである。

概要

武装輸送団「無敵運送」のリーダー、アッシュ・キングの搭乗するモビルスーツ

元々は太陽光発電王と呼ばれたアッシュの祖父、アンクル・キングがオズ・フランクの工房に発注した機体。

サナリィの試作型モビルスーツ「F89」のフレームが組み込まれた機体であり、18m級の機体としては最後発に位置する。


「ミキシング・ビルド」と呼ばれる複数の機体のパーツをつなぎ合わせてレストアされた機体であり、「アンカー(碇)」の名が示す通り、頭部にはそれを思わせる形状のヒートカッターが装着されている。

ミキシング・ビルドは複数の異なる設計思想の機体のパーツを組み合わせて構成される為、機体バランスが劣悪な機体も少なからず存在するが、アンカーは名工と呼ばれたオズの手によってレストアされた為、バランスは良い。

ただし、長い間戦場で改修を加えられてきた為、全長も関節のパーツ交換等によって上下しており、必ず一定の仕様であるとは言い難い。

徹底的なミキシングが行われた機体ではあるが、武装の殆どを資源採掘で使用される作業用機械から転用している為、高い整備性を保っている。


X字に配されたプロペラント・タンクやツインアイ、頭部放熱機構など、クロスボーンガンダムを思わせるパーツ構成が見られるが、これはオズがサナリィ時代にクロスボーンガンダムの開発に関与し、その技術をアンカーに反映させた可能性が示唆されている。


コックピットは全天周囲モニターを採用しているが、技術力の低下によるメンテナンス不全もあって普段は後付けされたモニターに機外の映像を映し出している。ただし、全天周囲モニター自体は完全に死んではおらず、戦闘で必要になった際にモニターを点灯する事が可能。

また、宇宙世紀0168年代に希少価値の高いビーム兵装を装備している機体でもある。


武装

ヒートカッター

頭部に搭載されたカッター。

戦闘では頭突き攻撃に用いられる他、敵に頭部を掴まれた際には高速回転させる事で難を逃れる事も出来る。

普段は縦に配置されているが、回転・収納ギミックによってV字に変形し、ガンダム然とした頭部シルエットを形作る。


パイルバンカー

脚部に内蔵された炸薬式打突杭。蹴撃と同時に繰り出す事で、杭の貫通力が付与される。

使用時には脛部カバーが展開し、炸薬の排莢が行われる。リロードまでの時間が短く、連続した蹴りを繰り出す事も可能。


回転シールド

アームによって左腕に接続されているシールド。

変形させる事で高速回転する打撃武器として使用する事が出来る。


ナックルダスター状複合兵装/ビームサーベル

宇宙世紀0168年代に於いて、メンテナンスの難しさから希少価値の高いビーム兵装。

普段はマシンガンとアックス(ナックルダスター)を組み合わせた複合兵装として機能する。

ビームサーベルは標準的なそれと比較して幅広のビームを放出するが、稼働時間は12秒と短い。

マシンガンは機体本体と給弾ベルトで接続されており、またマニピュレータから離した状態でも発射可能。この特徴を利用し、アッシュはこれを投擲し、その後マシンガンを遠隔発射して振り回す事で乱戦に対応して見せている。


ヒート・セラミック弾

右胸部に格納されている火箸。射撃兵装にも転用でき、一度の戦闘で二発までしか撃つ事が出来ない反面、高い貫通力を誇る。


イカリマル

大型の錨を思わせる外見を持った大型ビームサーベル

元々は40m級の大型モビルスーツ用に木星で開発されていた機体で、ムーン・ムーンの海底都市リュグージョで発見されたムラサメ用に用意されていた物だったが、紆余曲折を経てアッシュの手に渡った。

スラスターが内蔵されているので、18m級のアンカーであっても振り回す事ができるが、ビームサーベルとしての使用についてはアンカーのジェネレーター出力の問題からエネルギーチャージに時間がかかる上、ビーム発生器の周辺にしかビーム刃を展開出来ない。


ヴェスバー

アンカーの前身であるF89の純正装備の一つ。

F90やF91に採用されている物の試作品の更に試作品であり、火力に優れるものの三発撃てば本体ごと停止してしまうなど、後発の物と比べると信頼性に欠ける失敗作。

賛美歌の国(ルナツー)に鹵獲され、首切り王の「最強の装備をつけろ」というオーダーに応じてオズが取り付けたが、首切り王に不信感を抱いた彼によって敢えて欠陥装備であることを伏せられていた。


バリエーション

アンカーV2

「再投火の日」の後、キュクロープスの協力の元にフランク・オズとフォント・ボーがアンカーを改修した機体。改修目的は「イカリマル」を無駄なく有効活用することと、それによる戦闘継続時間の延長の二点である。そのため背部スラスター基部に「イカリマル」を装備するアタッチメントを増設、更に膝から下の脛部をキャタピラユニットが内蔵された脚部に換装している。

その代わりパイルバンカーがオミットされている。

「イカリマル」を推進器として利用する形態は「アウトレンジモード」、武器として利用する形態は「インファイトモード」と呼ばれ、アウトレンジモードでは手に射撃武装を装備して中距離・遠距離戦闘に対応、インファイトモードではイカリマルを手持ち武器として使用する。

この他に右肩後部に強度向上と長さが延長されたワイヤーを収めるワイヤードラムを増設、これにより攻撃半径は60mにも及ぶ。



F89

サナリィがF90開発の前段階として宇宙世紀100年代に開発した18m級の試作機。連邦軍から接収したガンダムNT-1の機体構造を基に、サナリィ独自の技術を導入し完成したMSである。

大型モビルスーツ時代の技術の完成形として開発され、全2機がロールアウト。この2機による模擬戦を繰り返し、得られたデータを元にダウンサイジングを行うことでF90が開発された。

ミッションパックの換装もこの段階で盛り込まれており、ヴェスバー搭載型バックパックや、高機動型バックパックが用意されている。

当時サナリィに入社したばかりだったフランク・オズもこの機体の開発に携わっており、彼の思い入れも強く、オズは流出したパーツを集め、F89を再建造するために奔走していた程。

2機の内1機がアンクルの発注によってアンカーに改修されたが、残りの1機はオズの手元に原型を留めたまま秘匿されていた。

ちなみにF89というナンバーはF90のコードが決定してから、その前身として逆算で付けられた物で正式なフォーミュラ計画の正式なナンバリングの流れからは外れている。


余談

サンライズの公式設定におけるF8シリーズは、本来汎用タイプ量産型モビルスーツの為に用意されたナンバリングである。(地球連邦軍における、RGMと同じ意味)


このため、上記のF89の設定は長谷川氏のオリジナルといえる。


本来であればコンペティションの結果を受け、F9シリーズで得た各種運用データを基に、デグレードされた15m級を開発し、ナンバーを割り当てる予定であった。(つまり、アンカーとは逆となる経路を辿った機体が、受け持つはずだった)

しかし、歴史上はアナハイム・エレクトロニクスジャベリンを最後に、次期主力機計画自体が有耶無耶になってしまったため、結局F81すら開発されないままシリーズナンバーが消えたという経緯を持つ。そのこともあって、時代が前後するものの空いたF8シリーズのナンバリングを振り分ける形となっている。


関連項目

機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST

サナリィ


ガンダムAN-01(サナリィが18m級MSの検証を行った機体)

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