本記事ではヱヴァンゲリヲン新劇場版の「第10の使徒」を解説する。
TVアニメ版の第10使徒についてはサハクィエルを参照。
概要
ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破に登場する使徒。
TV版の第14使徒ゼルエルに相当するが、別物レベルにリメイクされている。
脚が無く、全身を無数の帯状の腕で覆っており、さながら宙に浮く繭のようである。
冬月からは「最強の拒絶タイプ」と呼称された。
その戦闘能力は元となったゼルエルと同等…どころか、なんとさらにパワーアップ。
特に防御能力が大幅に強化されており、一度に大量のATフィールドを同時に展開可能。
大きさも自在であり、巨大なATフィールドでの汎用的な防御はもちろん、至近距離の攻撃に対して小型のATフィールドで的確に防御するといったことも可能。
当然本体もすさまじい堅牢さを誇り、かつてのゼルエルと同様にコアを防御する部位も存続。
その圧倒的な防御能力はまさに「最強の拒絶タイプ」。
さらに、ATフィールドを連続して展開することで相手を吹き飛ばしたり、頭上からATフィールドの塊を落下させるなど、攻撃としても使用できる。
破壊光線も、その威力が第3新東京市とジオフロント上部の24層の特殊装甲全てを一撃で貫通するほどに強化されており、
エヴァを容易く切断し貫くベルトアームの威力も健在と、攻撃能力も凄まじい。
防御網を易々と突破してジオフロントに侵入し、そこで待ち構えるマリの2号機をまったく寄せ付けず、2号機が"裏コード「ザ・ビースト」"を解禁した後は、2号機の左腕と側頭部を欠損させた。
そしてN2誘導弾を抱えたレイの零号機の特攻を確認すると、今度は多重ATフィールドで拒絶。これを獣化2号機に突破されて直撃を受けるも、やはり無傷。そしてあろうことか零号機をパイロットごと捕食・吸収して変異を遂げ、EVA化して防衛システムの裏をかくという奇策に打って出る。
しかし発令所に進入した時、これをシンジの初号機にジオフロントまで押し返され、そのまま初号機との戦闘に突入。だが初号機もすぐさまバッテリー切れとなり、機能を停止。
その後、擬似シン化第1覚醒形態となった初号機が驚異の戦闘能力で使徒を圧倒。
シンジの意思によって、吸収していた綾波を救出されてしまい、そのまま消滅した。
この際初号機はサードインパクトを引き起こしたが、Mark.06のカシウスの槍によってニアサードインパクトに抑えられた。
新たに追加された攻撃方法
多重ATフィールド
ATフィールドを幾重にも展開し、相手をフィールドの力場ごと押し返す。
破られても次々と発せさせることができるため、使徒本体に近づくのは至難の業。
余談
零号機を吸収した状態の、第10使徒の上半身と女性の裸体のような真っ白な体というデザインは、ファンから「セクシーだ」と意外な好評を得ている。綾波ごと零号機を吸収したことから、通称「ゼル波さん」と呼ばれているとかいないとか。
そして擬人化のお題にもされている。
暴走を彷彿させる獣化2号機を容易く一蹴する、エヴァを捕食、加えてその性質を取り込むなどのシーンは、元となったゼルエルの意趣返しとも言える。
しかし最終的には暴走を超えた覚醒を果たした初号機によって圧倒されてしまい、残念ながら初号機そのものへのリベンジは成らなかった。