概要
CV:中田譲治
皆城総士と皆城乙姫の父で、妻の皆城鞘は故人。公にはしていないが、蔵前果林の養父でもある。
誕生日は1月7日。アーカディアン・プロジェクトの責任者にしてアルヴィス司令。
平時は竜宮島の小中学校の校長の職務を全うしている。
両職場の部下である愛人の狩谷由紀恵が、新国連のスパイだと知った上で泳がせている。
元々はシリコン型生命体研究の第一人者で、瀬戸内海に生じた巨大クレーターを調査し、瀬戸内海ミールを発見した「芳村調査隊」の副隊長を父に持つ。
その後、北極ミールと瀬戸内海ミールが別物であると指摘し、人類を襲うフェストゥムの中核が北極ミールである事を突き止めた。
捕獲したミールについては人類のために利用すべきと主張し、あくまでミールの処分を求める新国連とは対立する。
日本が新国連の核攻撃で壊滅して以降は「アーカディアン・プロジェクト」の主導者の一人となる。
本編開始より前、新国連がフェストゥムとの最終決戦「ヘブンズドア」を計画していることを知る。成功率の低さと失敗時の竜宮島の末路、加勢するにしてもまだ幼いパイロット候補たちに訓練すら経験させていないことを考慮し、事情を飲み込んだ総士を島外に派遣して島へフェストゥムを招き、強制的にパイロットの練度を上げようと決意する。
ところがファフナー搭乗に向かった果林をフェストゥムに殺害され、急遽真壁一騎をパイロットに抜擢する。
しかし1年前のフェストゥム接近以来、防衛システムを司る島のコアの乙姫を奪われる事態に備えて、兵器にロックをかけたままだったことが判明したため、周囲に後を託した上で自ら解除に出向く。そしてマークエルフに武器を射出したところをフェストゥムのワーム・スフィアに飲まれて死亡した。
彼がいなくなった打撃は非常に大きかったらしく、彼の死後しばらくは島の立て直しや運営にも手一杯という状況になっていた。
フェストゥムに対しては「決戦」を唱える好戦派だったが、これは島を守る為には新国連の件も含めてそれが最善策だと考えていたからであり、根底にあるのは息子同様に「自分が島を守る」という強い気持ちであり、決してミツヒロのようにフェストゥムへの憎悪に囚われている訳ではない。
また子供達や実子の総士達を犠牲にしている事にも内心では葛藤や苦悩を抱えており、ミツヒロのように人間性を失っている訳でもなく、実子や島の子供達への愛情が無いわけでもない。
島の子供達の事もファフナーのパイロット以前にあくまで人間として見ており、L計画の際もパイロット達が生還する事を最後まで信じていた。
司令官代理だった真壁史彦らが真壁紅音の影響を受けて唱えていた「フェストゥムとの共存」には積極的に賛同こそしなかったものの、否定する事もなく彼らがその道を模索する事も認めていた。その為に互いに表立って対立する事もなく、本質的には島を守る者として互いに信頼し合っていた模様。
また史彦曰く、昔の彼は息子の総士によく似た人物だったとのこと。
小説版では直接登場はせず、町長兼学校理事の設定。原作と違ってフェストゥムをおびき寄せた描写がなく(少なくとも総士は無関係の様子)、死亡する場面もない。しかし、続編と見られる劇場版の前日談小説で「(総士は)親父さんがいなくなってから、ずっと島の内部で暮らしてた」と言及されているため、時期は不明だが亡くなった模様。