双子葉植物綱スミレ目ウリ科の植物で、蔓性の一年草。果実を食用にする野菜。
日本では河童の好物のひとつとされる。
語源
漢字表記は「胡瓜」。“胡”の字はシルクロードを通じて伝播した事を示すと言われている。
原産地は南アジア。日本には平安時代前後にもたらされた。
夏、黄色の花をつけ、長さ15~30センチ程度の水分に富んだ緑色の果実を結ぶ(熟すと黄色になる)。名前の由来は熟した果実の「黄色い瓜」からとされるが、現代では未熟のまま生で食べられ、熟した実を目にすることはめったにない。熟した実は生では「酸っぱい」「苦い」というダブルパンチで食べられたものではないので、古くは漬物にするか加熱して食べられていた。
野菜として
代表的な夏野菜の一つだが、現代では施設栽培のキュウリが通年で手に入る。結実したばかりのキュウリは鋭い棘に覆われているが、収穫して鮮度がある程度落ちるに従い硬度が低くなり、扱い易くなる。
栄養価は極めて低く、さらに、ビタミンCを破壊する酵素が含まれており、栄養価はゼロどころかマイナス...と言われていたが、実際には破壊するわけではなく変質させるだけであり、また変質したビタミンCは摂取すれば体内で元に戻ることが確認された。
しかし、栄養面で価値が低いことには変わりはない。「世界一栄養の低い野菜」としてギネスブックにも登録されていたりもする....とも言われるが、正確には「最もカロリーが低い野菜」であり、その記述も古い版にしかない。カロリーの低さを逆手にとってダイエットに活用されたりもするが、ドレッシングなどの味付けが高カロリーだと台無しなので注意が必要である。
栄養素の中ではカリウムが比較的多く、夏バテに効果があると言われる。