双子葉植物綱スミレ目ウリ科の植物で、蔓性の一年草。果実を食用にする野菜。
日本では河童の好物のひとつとされる。
語源
漢字表記は「胡瓜」。“胡”の字はシルクロードを通じて伝播した事を示すと言われている。
原産地は南アジア。日本には平安時代前後にもたらされた。
夏、黄色の花をつけ、長さ15~30センチ程度の水分に富んだ緑色の果実を結ぶ(熟すと黄色になる)。名前の由来は熟した果実の「黄色い瓜」からとされ、江戸時代中期以前は熟した実を漬物か加熱して食べられていたが、幕末以降は未熟のまま生か漬物で食べられるようになり、熟した実を目にすることはめったにない。熟した実は生では「酸っぱい」「苦い」というダブルパンチで食べられたものではなかったりする。
ちなみに、江戸時代の武士は輪切りにしたキュウリが徳川家の葵の紋様に似ているとして畏れ多いと食べなかった。
🥒野菜として
代表的な夏野菜の一つだが、現代では施設栽培のキュウリが通年で手に入る。新鮮なキュウリは鋭い棘に覆われているが、収穫して鮮度がある程度落ちるに従い硬度が低くなり、扱い易くなる。特有のさわやかな香りが好まれ、一般的には生でサラダなどにされたりサンドウィッチの具材になったり、漬物にされるが、ズッキーニのように焼いたりスープに入れたりしてもおいしい。
栄養価は極めて低く、さらにビタミンCを破壊する酵素が含まれており、栄養価はゼロどころかマイナス、「世界一栄養の低い野菜」としてギネスブックにも登録されていたりもする…と言われていたが、実際にはこの酵素はビタミンCを破壊するわけではなく変質させるだけであり、変質したビタミンCは摂取すれば体内で元に戻ることが確認された。また、ギネスブックの記載も正確には「生食できる最もカロリーが低い果実」であり、その記述も古い版にしかない。対になる「生食できる最もカロリーの高い果実」はアボカドであるとされている。
カロリーの低さを逆手にとってダイエットに活用されたりもするが、ドレッシングなどの味付けが高カロリーだと台無しなので注意が必要である。
栄養素の中ではカリウムが比較的多く、夏バテに効果があると言われる。
キュウリはほぼ水分で構成されているので、塩や味噌と合わせると熱中症予防食品になる。
関連タグ
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