概要
『逆転検事2』第3話に登場。
本作から18年前に発生したIS-7号事件の被害者。享年38。
天海一誠が自分の屋敷で開催したお菓子コンテストの参加者の一人で、美しい氷菓子の彫刻でコンテストの決勝戦に駒を進めたが、天海が作ったチョコレート菓子の一部の宝箱菓子の中にて撲殺死体となって発見された。
この事件によって天海は氷堂殺害の容疑で逮捕され、冤罪に苦しめられることとなる。
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ネタバレ
※この先、ネタバレがあります!
彼の本当の正体は、フランスでポール・ホリックという名前で活動していた彫刻家である。
また、金にどん欲な人物としても有名であり、お菓子コンテストに出場したのは優勝商品である究極のレシピを売って金に換えるためである。
風見とは息子同士が同じ小学校に通っている縁で面識があり、コンテストでは風見が菓子の味付けを、氷堂がデザインを担当して影で協力し合って菓子を作っていた。
しかし、決勝の直前になって氷堂は風見を裏切り、彼の菓子の造形を拒否した上に風見が味覚障害を患っていた事を知ると、それをネタに風見を強請って金を得る事まで画策する。
さらに風見と口論になり彼に暴行を加えた結果、風見から反撃を受けて殺害されたというのがIS-7号事件の真相である。
また、風見の優勝を妨害する為に、味覚障害の父親に代わって菓子の味見をしていた彼の息子を自分の息子を恐喝して無理矢理、誘拐・拘束させていた。
その結果、彼らは危うく凍死しかけている。
このように芸術家としては素晴らしい才能の持ち主だったようだが、人間や人の親としてはどこまでも下劣で卑怯で見下げ果てた人物である。
一応は、被害者ではあるのだが、そもそも彼が裏切りさえしなければ事件は起きなかった訳で、ある意味逆転裁判シリーズにおける諸悪の根源の1人とも言える人物である。
具体的には、まず氷堂に裏切られた風見は極度の人間不信に陥り、氷堂の命令で拉致されて凍死寸前となった風見の息子も親友の氷堂の息子に裏切られたと考えて同様の人生観を持つようになり、逆転検事2の一連の事件に関わる事となる。
その後、彼は氷堂の息子を自分の計画の為に死に追いやっているので、後に自分の息子が殺される遠因も作った事になる。
氷堂の裏切りをきっかけに風見が起こしたIS-7号事件は、担当検事の狩魔豪と担当弁護士の御剣信との因縁を生み出し、多くの人物の運命を狂わせるDL-6号事件へと発展する事となる。
このように、元はと言えば全ては氷堂の裏切りから起こった悲劇である。
なお、記録では氷堂の遺体は解剖に回されたが、実際は風見が周囲の目を盗んで氷堂の作った氷菓子の中に遺体を隠した上に、天海の助手の緒屋敷が「氷堂=ポール」の作品のファンで、そうとは知らずにその氷菓子像をコッソリ持ち出して冷凍庫に入れてしまった為、解剖する遺体が存在せず、裁判では狩魔によって仕立てられた、ニセモノの解剖記録が提出されている。
そして18年後、氷菓子の中身が氷堂の遺体に気づき、それを利用して真犯人をあぶり出そうとした緒屋敷司によって、中央噴水に遺体の菓子像が沈められ、水で解凍された氷堂の遺体が噴水から浮かび上がり、御剣怜侍らに発見される事となる。