概要
主に宇宙系SF作品に登場する国家の概念。この場合の「星」とは恒星を指し、複数の星系にまたがって勢力を持つ国家を示す。なので「恒星間国家」と呼ぶ場合も。
その定義上、いずれも大国家であり、物語の主人公たちとは別勢力であることも多い。
複数の星に版図を持っているだけで定義に当てはまるので、それ以外の部分はかなりまちまちである。王政の場合もあれば共和制の場合もあり、完全なひとつの国である場合もあれば連邦制の場合もある。
定義の緩さの割に公式で「星間国家」と実際に呼ばれる例はあまり多くは無く、往年のSF作品では「銀河帝国」の方がメジャー。銀河帝国という名前が不適切な場合も「惑星連邦」などそれぞれ独自の名称を付けており、それらを包括する呼び方は無かった。
そもそも「星間」を字面通り受け取ると「星と星の間」であるため、複数の星に版図を持つ国としては若干ずれた表現ともとれなくない。もっとも最初に述べたように複数の星の間にまたがってとすれば問題はないか。
「星間国家」という呼び方が使われ出したのがいつ頃からかは不明だが、似た名前で比較的古い例としては『宇宙戦艦ヤマトⅢ』で「星間連合国家」と称されたガルマン・ガミラス帝国がある。ただこの場合「星間」は「連合」の方を修飾していると思われる(もちろんこれも星間国家の定義には当てはまるが)。
「星間○○」というのは比較的語感がいいためか、現在ではSF界隈で幾何か市民権を得ており、“銀河”帝国と呼ぶには少し規模が足りなかったり、帝国じゃなかったり、そもそも銀河という概念が出てこない作品などで使われることがある。公式が星間国家という名称を使っていなくてもウィキペディアなどで星間国家と書かれることもある。2020年にはタイトルに「星間国家」が入った作品も出るようになった。
ちなみに星間国家に対応して惑星国家という概念もあり、この場合は1つの惑星、広くてもひとつの星系までが勢力圏の国家を示す。星間国家に比べて使用率自体はかなり低いが、星間国家が敵として登場する作品の場合、地球は大体惑星国家の定義に当てはまることが多い。さらに星系を勢力圏とする場合星系国家と呼ぶこともあるが、惑星国家よりさらにマイナーである。
主な星間国家
とにかく定義が緩々なので、列挙しようとすればかなりの数になる。
『宇宙戦艦ヤマト』シリーズ
『銀河英雄伝説』
『スタートレック』シリーズ
『スターウォーズ』シリーズ
余談
上記の通り比較的マイナーだったところへタイトルに星間国家を入れた作品が出てきたためか、Googleなどで検索すると同作品で結果がほぼ埋め尽くされる。