俺は星間国家の悪徳領主!
おれはせいかんこっかのあくとくりょうしゅ
小説投稿サイト「小説家になろう」にて作者の三嶋与夢の別作品『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』の宣伝及び気分転換のために投稿されていたweb小説。元々は1章で終了する予定であったが、思いの外評判が良かった為、2章以降も連載することになり現在は13章まで公開されている。
2020年6月12日にオーバーラップ文庫から書籍化が発表された。既刊8巻。イラストは高峰ナダレ氏。
コミックガルドでコミカライズ版も連載。既刊5巻。灘島かい氏が作画を担当。
異世界転生ものであり、宇宙ものであり、ファンタジーものであり、主人公最強ものであり、勘違いギャグコメディでもあるというなかなかにカオスな作品だが、作者の他作品に比べると軽い気持ちで楽しめる読みやすい作品でもある。
※以下、連載サイトより引用。
リアム・セラ・バンフィールドは転生者だ。
剣と魔法のファンタジー世界に転生したのだが、その世界は宇宙進出を果たしていた。
星間国家が存在し、人型兵器や宇宙戦艦が戦うスペースオペラのような世界。
貴族たちが支配する帝国の伯爵家に転生したリアムには野望があった。
それは――悪徳領主になることだ。
前世、不幸にも全てを失い絶望の中で死んだリアム。
――善良に生きるなんて馬鹿らしい。
――好き勝手に生きてやる。
そんな気持ちを胸に、第二の人生を歩もうとするのだが、価値観の違いから名君として崇められてしまう。
リアムは無事、悪徳領主になれるのだろうか?
魔法が存在し、科学が発達し、宇宙旅行もお手軽にでき、ワープ航法を駆使した惑星間の移動もできる。居住惑星の自転周期や公転周期の違い、相対性理論による時間のズレが全くなく、惑星間の通信もタイムラグを生じない。
この世界の人間は加齢が非常に緩やかで、成人する50歳で見た目13歳前後、まともな大人に見られるのは100歳を過ぎてから。
そのため、作中では時間の経過が非常に早く、何十年単位であっという間に経過していく。
主要
CV:花江夏樹
主人公。前世では真面目に生きてたサラリーマンであったがある日突然、妻が浮気。さらに身に覚えもない横領で会社をクビになり、多額の借金まで抱え込むようになり、人生のどん底へとたたき出された。
全てに絶望したある日。案内人と呼ばれる謎の男が現れ、彼から妻の裏切りや自分が破滅した真相を知らされ、「次の人生で幸せになって貰いたい」として星間国家の貴族家の子供に転生させられる。
しかし、実はそう仕向けたのはその案内人であり、転生してもさらに絶望させようと暗躍していた。
転生したリアムは善良は不幸になるという思い込みから悪徳領主になろうと決心する。しかし今世の父から受け取った領地はすべて資源等を搾り取った荒れ地であったため仕方なく発展しようとするが善良に向かってしまい、おまけにリアムの中の悪徳領主観は時代劇止まりで致命的にずれており、それに気付かないまま勘違いに勘違いを重ねて行動している所為で周囲や領民からは「名君」とたたえられている。
CV:子安武人
ストライプ柄の燕尾服にシルクハットという出で立ちの超常的存在。顔が口元しか見えない。
死に際のリアム(前世)の枕元に現れ、彼を星間国家の世界に転生させたが、実はリアムを陥れた張本人であり、アフターサービスの名目で再びリアムを陥れようと暗躍する。
人の負の感情を糧とする存在で運命に干渉できたり、異世界を行き来できたりと強大な力を持つ。肉弾戦も本人が好まないだけでとても強い。反面、正の感情が苦手で特に「感謝」は猛毒。「徳」を積んだ人間も近づきがたい存在であり、そのせいでリアム近辺の情報収集が疎かになってしまっている。
リアムを陥れようと度々策を弄するが、なぜか毎回失敗してリアムの成功につながり、感謝されて悶え苦しむまでがワンセット。
厄量保存の法則があるのか負の感情を吸収された者はその感情から解放される。案内人も知っているのか始めは乗り気でなくそれでも力を蓄えるために吸収していたが次第に全く気にしなくなっていった。
CV:上田麗奈
メインヒロイン。リアムが母ダーシーから買い与えられたメイドロボット。
和風美人の顔立ちに黒髪ロングのポニーテール、裾の長いシックなメイド服という出で立ち。スタイルは巨乳で性欲処理機能付き。
リアムにとっては好みが詰まった理想的な女で、かつ裏切ることがないという安心感から最も信頼を置く保護者にして心の支えになっている。が、実際は戦艦の大人買いに口出ししたり、ハーレムを促したりと完全に尻に敷かれている節がある。
統治補佐機能が搭載されており、事務処理や計画作成を高度にこなすこともできる。そのため、リアムから政策の詳細を丸投げされたり、衝動買いした艦艇の運用を押し付けられることも多く、しょっちゅう苦言を呈している。
心ない者たちから度々「人形」と蔑まれており、自分を側に置くことでリアムの評判が下がることを懸念している。
- ブライアン・ボーモント
リアムの曾祖父アリスターの代からバンフィールド家に仕えている老執事。アリスターに何らかの恩義があるらしく、彼の死後、暗愚な領主による暴政が続いて領内が衰退してもなお、バンフィールド家に忠実に仕え続けた。
セリーナに伝手があったり、錬金箱や惑星開発装置についての知識を持っていたりと度々役に立っているため、リアムからの信頼は厚い。が、当人はリアムの破天荒ぶりに振り回されて苦労が絶えない。
セリーナからはその能力を高く評価してされており、先々代と先代のクリフを見限って首都星に来るように幾度もスカウトを受けており、クリフたちの暴君ぶりに翻弄されながらも取り潰しを始め最悪の事態を免れさせ、リアムからの無茶な命令を何とかこなしてバンフィールド家を存続させ続けてきたその手腕は正に卓越としている。
web版の後書きでしょっちゅう辛いですとぼやいており、本作の見所の一つになっている。
バンフィールド家関係者
- クリスティアナ・レタ・ローズブレイア
リアムに仕える女騎士。通称ティア。
元々は小国の王族出身の姫騎士だったが、ゴアズに故郷を滅ぼされて囚われの身になり、非人道的な人体実験と改造によっておぞましい肉塊の姿に成り果てていた。
リアムがゴアズの海賊団を討伐した際に救出され、希少なエリクサーを使って全身を一から作り直すという治療によって元の姿に戻った(ついでに肉体も若返った模様)。
リアムに少々行き過ぎた忠誠心を抱いており、度々妄想を展開しては悦に浸っている。本作でもトップクラスのヒドイン。
マリーと絶望的に仲が悪く、事あるごとに「化石女」と罵るほど。
得物はレイピアで騎士としての実力も高いがそれ以上に総司令官としての活躍が目立つ。
- マリー・セラ・マリアン
リアムに仕える女騎士。
2000年前の帝国で活動していた優秀な騎士だったが、悪趣味な皇帝によって石化させられ、いつしか海賊の手に渡っていた。
リアムがエクスナー領の海賊団を討伐した際に救出され、石化を解かれたことでティア同様リアムに行き過ぎた忠誠心を抱く。ティアと並ぶ二大ヒドインである。
得物はweb版では大鉈、書籍版では進撃の巨人に登場するスナップブレードのような武器の二刀流でアヴィドの試運転ができるほどの実力を持つ他、現場指揮に長けてる描写がある。
ロゼッタにはシンパシーを抱いて親身に接する一方でティアに対しては敵意剥き出しであり、事あるごとに「ミンチ女」と罵っている。
- ククリ
マリーと同様に2000年前の帝国で活動していたが、悪趣味な皇帝によって石化させられた暗部の頭領。マリーや部下達と同時に救出される。
歴史から抹消された「影の一族」と呼ばれる大男で不気味な仮面をつけ、異様に長い手足を持ち、神出鬼没。現在の暗部の劣化を嘆き、10倍以上の別の暗部を相手取って勝つほど優秀な忍者。
リアム自身が侵略や姑息なやり方を嫌うため主に情報収集や露払い、関係者の護衛を担当している。
笑い方が不気味だったり嗜虐性が強かったりする面もあるが、ティアやマリーと異なり変な暴走を起こさず常に主人に忠実なためリアムからの信頼も厚い。
- ロゼッタ・セレ・クラウディア
クラウディア公爵家の一人娘。金髪縦ロール。
実家のクラウディア公爵家が2000年前の皇帝の命令で虐げられ続けていたため、極貧の家庭で育つ。
幼年学校でリアムと出会い、落ちこぼれのままどんなに努力しても周りに追いつけない自分に対して全てを持っているかのように見える彼の優秀さに嫉妬し、本心では別に嫌っている訳では無いにもかかわらず刺々しい態度を取ってしまい、その振る舞いに自己嫌悪を感じていた。
しかし、このことがリアムの興味を惹き、併合して公爵の地位を手に入れ、踏みにじって屈服させる目的で婚約を持ちかけられるが、ロゼッタがリアム向けていた感情は嫌悪では無く嫉妬(要はツンデレをくっころと誤認した)であり、この時既に限界を超えていたロゼッタとクラウディア家は自分達の代で家を終わらせようと諦めていて、名ばかりの爵位を守る気など全く無く、リアムはそんな彼女達の心情を碌に知らず自分勝手な解釈で誤解していただけだった。
そして、皮肉にもこれがクラウディア家の窮地を救う結果となり、ロゼッタはデメリットを無視してまで自分を欲したリアムに陥落。当初の反抗的な態度が一転してデレまくるようになり、あっさり堕ちた事で見込み違いを悟ったリアムを愕然とさせ、知らずに彼にひと泡吹かせる事となった(自分の勘違いには気付いていない)。
それで内心失望されるが、妻として悪い扱いは受けていない。
リアムに心酔していたり、多少世間知らずだったりするところもあるが、本作のヒロインとしては極めて良心的な存在。
- トーマス・ヘンフリー
バンフィールド家の御用商人にしてヘンフリー商会の会長。
リアムからは悪徳商人と思われており、「越後屋」と呼ばれて贔屓にされているが、当人は至って真面目な商人であり、その呼び名に困惑している。
貿易や戦利品の買取から情報収集まで行い、リアムをよく支えている。
また当人も商人としては正直すぎる性格から相手が悪意ある不正貴族ならいいように利用されかねない危うさもあってクラーベ商会のエリオットとニューランズ商会のパトリスからリアムの御用商人でよかったねと言われるほど。
毎度リアムから「山吹色のお菓子」を要求されている。
- セリーナ
侍女長。バンフィールド領に帝国の作法を根付かせるため、ブライアンによって招聘された。
男勝りな口調で話し、スパルタな訓練で使用人やロゼッタを教育する。
実は宰相からの命令でリアムに対するスパイ活動を行なっている。リアムの本性を見抜けてないのか、或いはブライアンから聞いても結果がそうだからなのか彼を名君と報告し続けている。
- クラウス・セラ・モント
バンフィールド家に仕える騎士。変わり者や血の気の多い者が多いバンフィールド家の騎士の中にあってほぼ唯一の常識人。戦闘力は一般的な騎士相応。
天城に推薦されて以降リアムや部下に振り回されて気苦労が絶えない。
本人に自覚はないが天城に推薦されるだけあって中間管理職としての実力はずば抜けており、感情に流されず組織の利益や今後の行動方針における最適解を示すなどリアムは勿論敵味方問わず軍を扱う者からの評価も高いが、当人はリアムを筆頭にそれぞれ得意分野でのあまりに人間離れした派手な活躍と成果を目の当たりにしすぎてるせいもあって自身の非凡さに気づいていない。
- エマ・ロッドマン
バンフィールド家に仕える騎士。幼少期にリアムが海賊を討伐する姿をライブ中継で視聴した事から、正義の騎士になる事を夢見て育った少女。子供の頃にゲームセンターになぜか設置されていたアヴィドのシミュレーターを使って操縦練習を行っていた為機体操作は非常に優秀なのだが、搭乗機に搭載されているアシスト機能が足を引っ張り身動きが執れなかったために問題児扱いされてしまうも、リアムに才能を見抜かれアシスト機能未搭載の欠陥機を送られ才能を徐々に開花させ幹部入りを果たしている。
リアムに憧れて騎士となった事から分かる通り、熱狂的なリアムの信者で市場に出回っているコレクターアイテムをフルコンプしている。
- チェンシー・セラ・トウレイ
バンフィールド家に仕える騎士。中華風の美女。
戦力としては優秀だが、極めて好戦的な性格で主人であるリアムの首を公然と狙っている。
剣聖すら反応できなかった一閃流の斬撃にもかろうじて対応できる希少な人物でもある。
戦いにしか興味がないためか司令塔の役目は持たず基本的に一個隊の隊長として一兵卒として戦う。
- 皐月 凜鳳(さつき りほ)/獅子神 風華(ししがみ ふうか)
安士が案内人の導きにより出逢い、成り行きで育てることになった孤児達であり、凜鳳は紺色の髪で風華は少し癖のあるオレンジ色の髪を後ろで縛っている。安士によりリアムを倒すために二人は鍛えられ「一閃流」の免許皆伝を貰っている。その実力は折り紙付きでリアムには及ばないが帝国で主流となっていた流派の剣聖達を総本山ごと単身でそれぞれ半殺しに出来る程である。
後に二人で兄弟子であるリアムを襲撃するが敗北し、事前に安士が渡していた手紙によりリアムが預かることになった。
性格は二人とも好戦的であり野生児な部分もあるが礼儀作法は教わっている。兄弟子であるリアム同様師匠である安士を強く慕っている。凜鳳は球数は少ないが機動騎士も両断する程の強力な一閃を、風華は威力はやや控え目ながら数多く撃てる一閃を得意とする。もちろん風華の一閃も普通の騎士にとっては一発一発が余裕のオーバーキルである。
- エレン・タイラー
リアムの弟子。見えないはずの一閃流の斬撃を捉え、気づかれずに背後をとったことでリアムの興味を惹き、弟子入りする。
- クリフ・セラ・バンフィールド
リアムの父親。リアムが5歳の時に荒れ果てた領地を押し付け、首都星で贅沢に暮らしている。なお、自身も父親に同じようなことをされた模様。
- ダーシー・セラ・バンフィールド
リアムの母親。クリフにもリアムにも愛情はないが、「せめてもの情け」として天城を買い与えている。
- デザイナー
使い捨てにされるドレスに戦闘服並みの付加機能をてんこ盛りにする変人系デザイナー
天城の為のドレスの発注を唯一受け入れたデザイナーで、時間・予算共に無制限という破格の待遇だった事から、規格外のドレスを作り上げる事となる。
その職人気質の為誰からも見向きもされていなかったが、天城の服を唯一作ってくれる人物だったうえ、ドレスの性能も規格外だったことからリアムが気に入り専属デザイナーとして雇われている。
帝国
- 安士(やすし)
リアムが最強の力を得るために招いた剣の師匠で「一閃流」の使い手を自称する。リアムからは達人の雰囲気を持っていると評されるが、実際は案内人の悪意で派遣させられた香具師。
最初に奥義と称して芸を見せ、後は適当に教えて金を巻き上げようとしていたが、予想に反してリアムがメキメキ強くなったことで引き際を見つけられなくなり、結局手が付けられなくなるまで面倒を見てしまった。
気を見計らってリアムに免許皆伝を与えて出て行くが、何も知らないリアムによって名を広められ、無数の人間に追われる立場になってしまう。
その後、案内人の導きにより孤児である子供の凜鳳と風華を弟子として引き取り鍛えてリアムを倒させようとする。そして二人を送り出すときは保険として自分の保身を兼ねた手紙を渡している。
典型的なダメ人間で報復を恐れ悪事を働く度胸もない保身第一の男だが、その気になれば剣聖を軽く凌駕する武人の集団を育てられるノウハウを持っているある意味最大級のチートキャラであり、リアムへの貢献度もトップクラスなので読者人気が高い。
- ニアス・カーリン
第七兵器工場に勤める軍人。非常にンテリ系の美女だが重度のマシンオタクでリアムに兵器を買ってもらうために下手な色仕掛けを駆使する残念な美人。ただし、ユリーシアに匹敵する抜群プロポーションを誇るせいで本人が色仕掛けを全く意識していない時のラッキースケベでリアムを惹きつけ、商談の成功に漕ぎつけてユリーシアに煮え湯を飲ませるなど天然で相手を出し抜くこともある。
尤も、ニアスより酷い女は大勢出てくるため相対的にかなりまともな方ではある。
バンフィールド家以外の者でリアムと気さくに会話できる数少ない人物。
- ユリーシア・モリシル
第三兵器工場に勤める軍人。女優のような顔立ちにスタイル抜群の美人で色仕掛けも手慣れたもの。
しかし、リアムに自身の色仕掛けを複数回に渡って無碍にされたことを恨み、「自分に夢中にさせてから捨ててやる」と決意するなどやはり残念な女性である。
後に特殊訓練を受けてバンフィールド家の副官の座を勝ち取っただけあって優秀な軍人であるはずなのだが、ティアやマリーに実力も残念さも及ばないためか変な弄られ方をされるようになる。
後に、リアムに子作りを促すデモに『ユリーシア様を大事にしてあげて!』という派閥が生まれたことにより、嬉々としてデモ会場に演説に向かうなど、どう足掻いても残念な女性であった。
- クルト・セラ・エクスナー
エクスナー男爵家の嫡男。
「剣豪」と呼ばれる優秀な騎士を父に持ち、自身も有名剣術の免許皆伝の持ち主。
レーゼル子爵家での修行中にリアムとルームメイトになる。当初は周囲を見下した態度を取っていたが、剣の試合をきっかけにリアムの強さを目の当たりにし、彼の友人となる。
リアムからは悪徳領主の素質を見込まれ、悪徳領主仲間と認定されているが、本人は至って真面目で善良な人物である。
他領主の跡取りということで幼年学校を出てからはリアムと共にいる時間はあまりないものの、口を開けばリアムのことばかりであり、彼もヒドインの素質があるかもしれない。
というか書籍5巻でとんでもヒドインぶりを披露し、妹を恐慌に追いやることに。
- シエル・セラ・エクスナー
クルトの実妹。ブラコンを自覚しているほどクルトを慕っていたが、そのクルトがリアムにあまりに心酔しているためリアムが悪人であることを暴こうと奮闘中。
しかし、当のリアムが悪人を自称して憚らず、シエルは幼年学校にも入ってないため教養不足で太刀打ちできず、ロゼッタに代わる絶好のからかいの的になっている。
現在はロゼッタの下で修行中だが、リアムの暗部から見ても目に余ることをやらかしており、それが実家に漏れたことでリアムもエスクナー家も大目玉を食らっている。
ロゼッタに対してはいい感情を抱いている。
- ウォーレス・ノーア・アルバレイト
帝国の第120皇子。
後継者争いに巻き込まれることを恐れて独立を目指し、幼年学校でパトロンを探していた。
興味を持ったリアムに拾われ、彼の取り巻きになるが、散財してはリアムに小遣いをねだっている。
宮廷にいた頃のトラウマからセリーナが苦手。そのセリーナからは「毒にも薬にもならない」と評されている。
凡愚な男だったがリアムの無茶振りにより特定の分野において類稀な才能を開花させている。
- 宰相
何代にも渡って皇帝に仕え、帝国の全てを知っていると言われる老人。
腐敗が蔓延する帝国を憂いており、悩みの種であった宇宙海賊や不正貴族といった国賊を次々と排除してくれるリアムに帝国の衰退の危機から脱却させる風雲児として期待をかけているが、セリーナを始めとしたスパイを領内に潜り込ませる抜け目なさも見せる。
- クレオ・ノーア・アルバレイト
皇位継承権第3位の皇子であるが元々は女性である男性。(悪徳領主の世界では性転換が認められている)
領内統治に都合が良いという理由でリアムが後ろ楯になったことにより皇位継承が現実的になる。
しかし、元々継承の見込みゼロで生活してきたため世俗に疎く、政治力も機微ではない。
リアムが後ろ盾になったことにより派閥が大きくなるが、リアムに対するコンプレックスに近い想いをいつしか抱いていく。
敵対勢力
- ゴアズ
第1章のボス。凶悪な宇宙海賊。生きた生物以外なら何でも任意の物質に変換できる「錬金箱」という宝を持っており、その資金力を武器に強大な海賊団を作って暴れ回っていた。
美男美女が醜く変わり果てていく姿を見て楽しむという悪辣な趣味の持ち主。
案内人の策略でバンフィールド領に侵攻したが、予想外の強さを得ていたリアムによって海賊団は返り討ちにされ、自身もリアムに斬殺される。
- ランドルフ・セラ・レーゼル
第2章のボス。リアムが修行先として滞在したレーゼル子爵家の当主。
相手の実家を見て待遇を変えており、首都星での評判は悪いが修行先としては人気だった。
安定した統治のためにはならず者とうまく付き合う必要があると考えており、領内には海賊やチンピラが蔓延っている。
案内人の工作によってリアムの情報が改竄されたことでリアムを冷遇するが、それが元で破滅する。
- デリック・セラ・バークリー
第3章のボス。幼年学校の先輩。素行が悪いが実家の影響力から誰も逆らえずにいた。
ロゼッタにちょっかいをかけて揉み合いになったのがリアムの気に障り、鉄拳制裁を受ける。
このことを逆恨みしてあの手この手でリアムを殺そうとするが全て失敗し、最終的にリアムによって引導を渡された。
- カシミロ・セラ・バークリー
第4章のボス。バークリー・ファミリーと呼ばれる共同体を束ねる大物。
様々な悪行に手を染め、海賊貴族と呼ばれているが、「惑星開発装置」と呼ばれる宝を複数所有しており、エリクサーを帝国に献上して制裁を免れていた。
リアムを脅威と見て潰そうとするが経済戦争では勝てず、遂には武力での対決を挑むが敗北し、全てを失う。
- ライナス・ノーア・アルバレイト
第5章のボス。皇位継承権第2位の皇子であり、次の皇位を狙う野心家。有能で派閥もよくまとめているが、皇太子のカルヴァンに勢力が及ばないため手段を選ばない節がある。
リアムがクレオを推したことで敵認定、公権力を駆使した経済制裁や暗殺などを仕向けるがいずれも失敗し、責任を取る形で毒杯を仰ぐことになった。
- カルヴァン・ノーア・アルバレイト
第6章から敵対し続けている帝国皇太子。ライナスと異なり余裕もあるため木っ端貴族を仕向ける形で刺客を送り続けるが、リアム陣営が強固なため派閥が不安定になりつつある。
立場上帝国としての仕事もこなさなければならない苦労人でもある。
- 一閃流
リアムが安士との修行の末に編み出した剣術。元は安士が奥義と称して見せた大道芸だったが、リアムはどういうわけか剣術として完成させてしまった。
その奥義は「剣を抜く=相手は死ぬ」というぶっ飛び具合にも程があるもの。
剣術としてのタネはかなりの実力者であるティア・マリーを同時に押さえつける臀力、剣聖から見ても瞬間移動しているようにしか見えない機動力、暗部を察知する第六感という極まった基礎がベースである。
- 人形
アンドロイドに対する蔑称。過去に人工知能が暴走したことから帝国では積極的に活用したがらない。
リアムの前で天城に「人形」と蔑んだ者は例外なく斬られて死ぬか、見えないところで社会的に殺される。
- 騎士
特別な教育と訓練を受けた兵士。一般兵士とは銃を持った相手に剣で勝つほどの実力差があり、存在自体が部隊の士気に影響する。一応並の騎士相手なら数の暴力で押すことはできる。
騎士の資格を得るには数十年間に及ぶ修行が必要。
カプセル教育を十分に受けた貴族はボンボンでも肉体スペックだけなら騎士に相当するものを持っている。
- 機動騎士
人型兵器。近距離での宇宙戦から地上戦まで場所を選ばずに戦える汎用性の高い兵器。
魔法が存在するこの世界では魔法制御により動かすため人型の方がイメージしやすく動かしやすいとのこと。
- アヴィド
現行型と比較してもかなり大きい旧型の機動騎士。力を付けていくリアムから逃げるための時間と資金を稼ごうとした安士の策略で倉庫から引っ張り出され、リアム専用機として再整備される。
散財目的で無駄にハイスペックな改造を施したため高い防御力や空間魔法を使った大きなペイロードを誇る。一方で操縦アシスト機能がないため、扱いが極めて難しい。
ストーリーが進むごとにどんどん魔改造されていく。
- ネヴァン
バンフィールド家の主要機動騎士。グレー色の機体で第三兵器工場製造の量産機。最先端のアシスト機能を搭載している為簡単に操縦が可能。なお、エリートパイロット及び同等の腕前を持った操縦者が載った場合、アシスト機能が操縦を妨害してまともに動けなくなってしまう弊害が存在する。
- アタランテ
エマ・ロッドマンの愛機。正式名称『ネヴァン・カスタム――アタランテ』エース級パイロットように試作された第三兵器工場製造の実験機 。ネヴァンに次世代機用の動力源を無理やり搭載した機体で、余りに過激なセッティングとなってしまった為アシスト機能を一切搭載できず、エースパイロットですら全く操縦出来ないというじゃじゃ馬ぷりにより埃をかぶっていたのだが、エマは幼少期の頃ゲームセンターでアヴィドのシミュレーターを使って操縦練習をしていたので相性抜群で機体の性能を発揮できるようになったのだが、今度は強力な動力の出力に耐え切れずに自壊してしまう問題が発生した為、第七兵器工場によってアヴィドの技術をふんだんに注ぎ込んで再開発されたうえでシステムもアヴィドの物に差し替えられた事から、アヴィドの妹機と呼ばれている。
- 帝国
本作の舞台となる星間国家。正式名称はアルグランド帝国アルバレイト王朝。統治する国土が広大すぎて敷かざるを得なかった貴族制が長く続きすぎているため、腐敗が深刻で現在のアルバレイト王朝も元々は皇室の分家の一つであったが前述の腐敗が招いた政争の末に本家である前王朝に反旗を翻して乗っ取ったものである。
過去に人工知能が暴走した経緯があり、アンドロイドや人工知能を使う仕事に対して冷ややか。
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