概要
1909年創業。
1964年以降はフォルクスワーゲングループの子会社として傘下入りしている。
略史
もともとベンツの社員であったアウグスト・ホルヒが独立する形で創業。
紆余曲折経て1909年に新たな「ホルヒ社」を設立するが、商標関連で裁判沙汰となり翌年に「アウディ」に社名とブランド名を変更した。
新たな社名の由来は、創業者のホルヒ(horch)の名がドイツ語の『聞く(horchen)』を連想させたためそれをラテン語にしたとされる。
現在のアウディのエンブレムとなっている「4つの銀の輪（フォーシルバーリングス）」は、1932年にザクセン州に本社を置いていた4つの中堅自動車メーカー(アウディ、ホルヒ、DKW、ヴァンダラー)が合併して新会社「アウトウニオン」を設立した時の名残である。
第二次世界大戦敗戦後の占領統治が始まると、アウトウニオンの拠点であるザクセン州はソ連軍の占領地域となり、地域内の各工場は賠償物件として接収された。
なおこの時に接収された工場を開発資産として、後に東ドイツの名車トラバントを世に送り出したVEBザクセンリング社が設立される。
一方西側3国の占領地域ではアウトウニオン存続へ向けての動きが活発化する。
1947年にはバイエルン州に本社機能が移転され、新法人が設立された。
新アウトウニオンはそれまでの4ブランドを「アウトウニオン」と「DKW」に集約し、「4つの銀の輪」エンブレムをメインに押し立てた。
そしてフォルクスワーゲンの傘下入り後の1965年9月のフランクフルト自動車ショーで「アウディ72」を発表し、ブランド名としての復活を宣言した。
1969年にロータリーエンジン(ヴァンケルエンジン)の基礎を考案したNSUを合併し「アウディ・NSU・アウトウニオン」に社名を変更。
そして1985年までには社名もブランド名もアウディに改称された。
車の特徴
元々は大衆車がメインのイメージであったようだが、1980年代にクワトロと呼ばれる先進的な四輪駆動システムでWRCを席巻して以降は中上級車ブランドに移行する。
アルミボディやLEDライトなどの先進技術をいち早く採用し、トレンドを作り出すことが多いとされる。
同じグループのフォルクスワーゲンやポルシェ、イタリアのランボルギーニ、イギリスのベントレー、チェコのシュコダ、スペインのセアトなどとは幅広く技術やプラットフォームなどを共有している。
かつてはディーゼルを推進しており、ル・マン24時間レースをディーゼルエンジン車で何度も制するなど[していた。
2016年頃以降は他の欧州車メーカーとともにEV(電気自動車)推進へと転換している。
