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蟲の王の編集履歴

2020-11-18 00:08:03 バージョン

蟲の王

むしきんぐ

蟲の王とは、『彼岸島』本編のバッドエンド後の後日談に当たる『彼岸島48日後...』にて登場した混血種の吸血鬼のことである。

(この世を 自分の理想の世界に変える!!)

「美シイ・・」「ミンナ・・命ヲ・・輝カセテイル・・」


登場話:第229話「異形の者」~263話「灰」


概要

『彼岸島 48日後…』に登場する、他種の吸血鬼の血を取り込む際の拒絶反応に耐え、

異能の力を得た混血種吸血鬼(アマルガム)。によって数万人の吸血鬼の中から数百体のアマルガムが生存・誕生し、その中で殺し合わせて残った最強の5体の「息子」の1体で、四男に当たる存在。

カタツムリを彷彿とさせる尾巻きの胴体に、3対の手と脚がついた異形の上部に、歯をむき出しにしたリアルな造形の女性が鎮座するという、伊藤潤二リスペクトな外見の持ち主。


元は小学4年生の男児であり、生まれつき心臓が弱いため凄絶ないじめを受けていた。そのため人間や世界を憎み、人間のいない不気味な怪物だけの世界を妄想してはノートに描き連ねていた。その数3000冊以上!凄ェ!また、人間が異形となったり醜くあっけなく死亡したりする様に「命の美しさ」を見出す、狂気の芸術家とでもいうべき一面を持つ。

性格が歪む中で性癖も歪んだのか、小4にして異形化・モンスター・リョナ・爆死フェチという4つのフェティシズムの持ち主というなかなかのこじらせぶりである。『Mari-Kari』とか「vivziepop」のアニメーションとか好きそう。あとグロ耐性自慢して周囲から引かれてそう。


軟体動物のような見た目に反した、しなやかかつ堅いボディを活かしての、尻尾を伸ばして敵に叩きつける攻撃を得意としているが、真に恐るべきは「人間を異形の怪物に変異させる羽虫を放出する」という能力。ボディ先端のラッパのような部分から大量に虫を放出し、これに体を貫かれた者は蟲の王の想像した怪物に変えられてしまう。これによって自衛隊の一部隊を単身壊滅させ、国会議事堂近辺およびその地下を乗っ取った。ちなみに議事堂の頂点には雅の顔を証明写真のように刷ったクソみてェな旗が立てられている。


どうあがいても攻略不可能に見えるが、唯一の弱点は人間だった時と同じく心臓。尾の内部の先端に存在する心臓を破壊することこそが、唯一この暴君を死へ追いやる手段である。


王の誕生

いじめと妄想の日々を過ごす中、雅によってバンパイアウイルスが散布され、日本が吸血鬼の国に堕ちる中で自身も感染。それを「人間のいない世界を、という願いを神が唐突に叶えてくれたようだ」と喜び、アマルガムなる存在を知り、自身が妄想した世界を叶えるべく、アマルガムになることを決意。必死の願いが通じたのかアマルガム化に成功し、周囲の吸血鬼をマダツボミのような怪物に変えた際に自身の思い描いた世界を実現できると確信、周囲のマダツボミに崇拝される中、自身を蟲の王と名乗る。???「祝え!」


「私ノ事ハ・・」「蟲ノ王ト呼ベ・・」


その後、国会議事堂周囲を制圧し、地下に理想郷を築いた。

そして地下を統治するにあたって、本能で動くだけの変異種だけでは心もとないと考えたのか、あるいはさみしかった(ユカポン談)のか、自身の脳を少し分け与えた思考可能な変異種・拷問野郎を作りだした。


活躍

蟲の王を討伐すべく、地下の最深部まで乗り込んだ明一行および自衛隊と応戦、その巨体を活かした攻撃で彼らを圧倒し、ガレキの下敷きにして全滅させた(と思い込んだ)後は拷問野郎に「命のアート」の材料となる人間を運ばせ、彼らを異形に変えて命の美しさに笑みを浮かべる。

しかし明たちは鮫島がガレキを支えてくれたおかげで生存しており、子供時代に描いたノートNo.2に描かれた蟲の王の弱点・心臓を破壊する作戦を立てる。


再戦時には鮫島の陽動もあって、明と勝次が鼻孔に相当する器官から王の体内に侵入してきたのに気付かず、さらに体内で戦いが起こっていることを悟られぬように鮫島たちと自衛隊が繰り出した時間稼ぎの攻撃に気をとられることとなる。

その頃体内では、第一関門の鼻水による押し流しを2人が切り抜け、第二関門の羽虫を体内で生成する人食いバッタの集団を明が単身相手取り、勝次が心臓の破壊に挑むこととなる。羽虫によって勝次の左腕を異形化させ、妨害に成功するも、決死の想いで心臓につながる管(作中では何故か血管と呼称されず、一貫して「管」と呼ばれていた)を全て斬られ・・・。


崩御の時

心臓を切り離され死亡・・・という訳ではなく、何故か急激に老化・弱体化。心臓って何なんだろう。顔は皺だらけに、髪も抜け、窮地を脱すべく地上へと逃亡し、明たちは都合よく生えてきた坂道に乗ってジープで追跡する。「王の座は譲らぬぞ」とばかりに議事堂にしがみついて明と対峙し、いじめられていた過去の哀しみや「放っておいてくれ」といった己の心情を吐露。しかし明から「もう一人の小学生(=勝次)のためにお前を倒す」と斬首され果てた(その際雅の旗に向かって彼の名を呼びかけている)。


敗北後、王の遺骸は灰となって消滅。灰が風に吹かれる中で、自身が作りだした変異種たちも灰となって崩れていった。また、ノートは自衛隊員によって燃やされそうになったが、「たとえ罰せられるべき者の遺物だとしても作品は関係ない」「作品は彼の心の叫び、そっとしておくべき」とするユカポンによって止められた。クソみてェな旗は根元から両断されて燃やされたけどな!


しかし、片割れたる拷問野郎も倒さなければ全ての変異種は滅びず、変異しかけの身体異常も全員分は解消されないため、明たちは拷問野郎の討伐に乗り出すこととなった。


余談

3000冊以上のノートを使用していた彼だが、単純に1冊100円だとしても(割と凝ったデザインに見えるため、100円前後の安物ではないのは確か)30万円以上をつぎ込んでいたことになる。もちろん筆記具代も含めれば更に跳ね上がり、親もこれ程までに高頻度でノートを消費(小1から描き始めたとして、変異したのが満4年だとしても年750冊以上、1日約2冊以上は使ったことになる)すれば勉強以外に用いていることは明白なため、親はノートを彼の娯楽のためだけに購入していたことが推察される。少なからず、家庭環境も異常であったことが推察できるだろう。


また、描ける時間はせいぜい帰宅~就寝までのごく数時間程度なため、描くスピードも尋常でないことが伺える。某動かない漫画家越えてるかも。


上記の「拷問野郎は蟲の王の片割れ」という設定はいわゆる後付け設定であり、読者からは「片割れに暴力振るったりノートの場所聞いたりしてたのか」「脳を分け与えたせいで知能が低下したのか」とツッコまれることとなった。


関連タグ

彼岸島

姑獲鳥(彼岸島):アマルガムの5男にあたる。こちらも病弱ゆえいじめられていたという哀しき過去持ち


伊藤潤二

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